主な精神症状
意欲・行動の障害
意欲
→進んで何かをしようと思うこと。また、その心の働き。
欲動
→身体的欲動(狭義の欲動、生理的欲求、一時的欲求)と精神的欲動(欲望、社会的欲求、二次的欲求)に分けられる
※意欲とは、欲動と意思を合わせた概念
1.意欲・行動の亢進(興奮状態)
躁病性興奮
→躁状態で顕著になり、多弁・多動・不眠不休で活動する
・社会的逸脱行動に至ることも多い
緊張病性興奮
→不安強迫感を示し、焦燥に駆られて落ち着かない
・意思疎通が不良になる
※意欲が過度に亢進すると、行動量が増加し、落ち着かずまとまりのない状態になる
2.意欲・行動の低下
自発性の喪失・無為
→自発性が低下し、周囲との接触を避け、不活発になる
・統合失調症の陰性症状の代表ともいえる
制止
→何かしなければという意思はあるが、行動のスタートが停滞し、スムーズに進まない
・うつ状態の典型といえる
昏迷
→意識は清明だが、意志の表出や行動が認められない状態
・刺激に対しての反応は不明瞭だが、患者は周囲の状況を察知し、意識や記憶は保たれている
・自発行動がないため、失禁や不食になることもあり、生命維持のための集中的なケアが必要になることもある
・うつ状態の極期や緊張病などにみられる
※意欲が減退すると自発性や活動性が低下し、極端な場合には行動がまったく起こらなくなる
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