高齢者や認知症の介護と障がい者や難病患者を支援する情報をご紹介します。

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高齢者の薬物療法

不眠症
・喘息治療に使われるテオフィリン、ステロイド、抗パーキンソン病薬、降圧薬、インターフェロンなど、不眠を引き起こす薬剤として挙げられる
・薬剤以外にも、生活習慣、嗜好品による不眠も少なくない
・寝酒としてアルコールを摂取する人も多いが、睡眠を浅くし中途覚醒の原因となるため、適切ではない
・喫煙もニコチンによる覚醒効果から不眠の原因となり得ることに留意する必要がある
・夕方以降に、カフェインを多く含んだお茶やドリンク剤を摂取している人もいるが、カフェインによる不眠を考慮するとできるだけ避けるべきである
睡眠薬服用時に想定される副作用
1)持ち越し効果
・作用時間の長い薬剤の場合、翌日の眠気、ふらつき、脱力、頭痛等がおこることがある
2)記憶障害
・途中で覚醒した場合に記憶がないなどの前向性健忘と呼ばれる状態になることがある
3)反跳性不眠
・連用していた睡眠薬を突然中止することで不眠をきたすことがある
・作用時間の短いものの方が起こりやすいと言われている
・運用していた睡眠薬を中止する場合は、徐々に減らしたり、隔日で休薬するなどの方法が摂られる
4)筋弛緩作用
・薬剤により、筋弛緩作用が強いもの、弱いものがある
・筋弛緩作用があるものは転倒の原因となるため、特に注意が必要である

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2018.05.19 05:00 | | トラックバック(-) | コメント(0) |
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高齢者の薬物療法

認知症症状を呈する薬剤
→以下の薬剤は副作用として記憶障害や認知症症状を呈する可能性がある
・抗精神病薬
・鎮痛薬
・抗うつ薬
・抗パーキンソン病薬
・抗てんかん薬
・循環器病薬(降圧薬、抗不整脈薬、利尿薬、ジギタリス)
・鎮痛薬(オピオイド、NSAIDs)
・副腎皮質ステロイド
・抗消化器yアク(H2受容体拮抗薬、抗コリン薬)
・抗喘息薬
・抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)

※高齢者の場合、特に肝・腎機能の低下、多剤併用などの要因により薬剤による認知機能低下の可能性に留意しなければならない
※薬剤に起因している可能性が疑われる場合には中止を考慮するが、中止による身体症状の悪化や、せん妄の誘発などを防ぐために漸滅するなど慎重な対応が必要である
不眠症
・不眠症の場合、安易に睡眠薬の使用を開始するのではなく、不眠を引き起こす原因の検討も重要である
・呼吸器疾患、高血圧、抑うつによる不眠など、身体的・精神的な原因により不眠が引き起こされることもある
・薬剤により不眠が引き起こされることもあり、注意が必要である
・喘息の治療に使われるテオフィリン、ステロイド、抗パーキンソン病薬、降圧薬、インターフェロンなど、不眠を引き起こす可能性が高い薬剤として挙げられる

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2018.05.18 05:00 | | トラックバック(-) | コメント(0) |
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高齢者の薬物療法

高齢者の薬物療法における注意点
・高齢者は服用している薬の種類が多く、服用する薬の種類が多ければ多いほど、薬の副作用が起こりやすくなる
・高齢になるほど併用する薬剤は増加する
・加齢による変化も想定外の薬物動態をきたす
・薬は服用後、吸収→分布→代謝→排泄という経路を辿り、体外に排出されるが、そのそれぞれの段階で、加齢に伴い副作用が出やすい状況を作り出している
・胃酸の減少による胃内pHの上昇及び胃腸の働きが低下することなどにる吸収が遅れ、効果発現の遅延が起こる可能性がある
・体内の水分が減少し、脂肪が増加することにより、水溶性薬剤は血中濃度が上がりやすくなる
・脂肪性の薬剤は組織内に留まりやすくなり、消失半減期を延長させる可能性がある
・加齢により肝臓での代謝機能も低下する
・肝代謝率の高い薬剤は血中濃度が上昇しやすくなり、副作用も発現しやすくなる
・代謝されることで薬効を発揮する薬剤(プロドラッグ)は効果が減弱する可能性がある
・腎機能の低下は個人差も大きいが30歳以降、年々低下していくと言われている
・体内に排泄する力が低下することで、副作用のリスクは高まるため、腎排泄型の薬剤も注意が必要である

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2018.05.17 07:27 | | トラックバック(-) | コメント(0) |
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行動・心理症状(BPSD)に用いられる薬

行動・心理症状(BPSD)に用いられる薬
認知症の薬
・コリンエステラーゼ阻害薬も行動・心理症状(BPSD)の改善、特に意欲や自発性の低下に効果が期待できる
・NMDA受容体拮抗薬であるメマンチン塩酸塩は、興奮・易怒性、易刺激性、身体的攻撃性及び、食欲・食行動変化について改善が期待できる
ベンゾジアゼピン系薬
・軽度の不安を緩和するのに有用なことがあるが、記憶障害の原因になることもあり、中止することにより記憶障害が改善することがある
・転倒、誤嚥、嚥下障害、傾眠、呼吸抑制などに注意が必要
抗精神病薬
・オランザピン(ジプレキサ)、アリピプラゾール(エビリファイ)、リスペリドン(リスパダール)、クエチアピン(セロクエル)、ペロスピロン(ルーラン)等が使われることがある
・オランザピン、クエチアピンは糖尿病には禁忌で、体重の増加や急激な血糖値の上昇に注意が必要
抗うつ薬
・選択的ソロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)では悪心・嘔吐、軟便などがみられることがある
漢方薬
1)抑肝散
・アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、脳血管性認知症に伴う易怒性、興奮、攻撃性、幻覚などに有効とされている
・1ヶ月で効果が認められない場合は、別の治療を検討する
・甘草を含むため、低カリウム血症への注意が必要で、定期的に血液検査を行うことが望ましい
・バナナなどのカリウムを含む食物の摂取も副作用対策になる
2)抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)
・BPSDにおいて抑肝散と同様の効果が期待できるが、より虚弱な患者が対象となる
・症状の改善だけでなく、食欲を改善することもある
3)釣藤散(ちょうとうさん)、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
・BPSDに用いられる

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2018.05.16 05:56 | | トラックバック(-) | コメント(0) |
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NMDA受容体拮抗薬

NMDA受容体拮抗薬
メマンチン塩酸塩(メマリー)
効果・効能
・中等度及び高度アルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制
用法・容量
・通常、成人にはメマンチン塩酸塩として1日1回5mgから開始し、1週間に5mgずつ増量し、維持量として1日1回20mgを経口投与する
・食事に影響を受けず服薬することが可能なので、食前、食後、食間など患者、介護者のスケジュールを考慮して服薬時点を設定することができる
特徴
・メマンチン塩酸塩はコリンエステラーゼ阻害薬としては働きがことなり、NMDA受容体に結合することで、過剰なグルタミン酸の刺激から神経細胞を保護する作用がある
・シナプス間隙にグルタミン酸が増えると、持続的な電気シグナルが増大し、記憶が形成されるシグナルを隠してしまうため記憶・学習機能が障害される
・メマンチン塩酸塩はNMDA受容体拮抗作用により、ノイズを抑制するが、記憶を形成するための神経伝達シグナルは伝える仕組みがあり、記憶・学習障害抑制作用を示す
・神経細胞を保護する働きもある
効能
・メマンチン塩酸塩は認知機能障害、行動・心理症状(BPSD)ともにいくつかの領域について進行を抑制されるとされている
副作用
・傾眠やめまいが起こることがあるため増量時には注意が必要
・服用時点の変更や減量などで対応できることがある

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2018.05.15 05:00 | | トラックバック(-) | コメント(0) |
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コリンエステラーゼ阻害薬

コリンエステラーゼ阻害薬
2.リバスチグミン(イクセロンパッチ、リハスタッチパッチ)
効能・効果
・軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制
用法・用量
・通常、成人にはリバスチグミンとして1日1回4.5mgから開始し、原則として4週毎に4.5mgずつ増量する
・維持量として1日1回18mgを貼付する
・本剤は、背部、上腕部、胸部のいずれかの正常で健康な皮膚に貼付し、24時間毎に貼り替える
特徴
・内服した場合は急激に血中濃度が上昇し、副作用発現の頻度が高いため、内服ではなく貼付薬として製剤化された
・重篤な副作用が発現した場合には、薬剤を剥がすことで速やかに血中濃度を低下させることができる点も貼付剤であることの利点である
・他のコリンエステラーゼ阻害薬の2剤と違い、主に腎臓で排泄されるため、腎不全患者への投与には注意が必要である
・嚥下障害のある患者やアドチアランス不良による服薬拒否をきたす患者にも使用しやすい
・貼付剤によるかぶれなどの副作用を防ぐために、剥がす際は一気に剥がさないようにし、貼付する際は傷口、湿疹のあるところを避ける
・同じ場所に続けて貼らないようにする
・シール及びその個包装には日付が記入できるようになっており、貼り替えが容易に確認できる

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2018.05.13 05:00 | | トラックバック(-) | コメント(0) |
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コリンエステラーゼ阻害薬

コリンエステラーゼ阻害薬
・学習・記憶という脳への刺激は、神経レベルで見ると脳神経の前シナプスからアセチルコリンが放出され、後シナプスの受容体に結合されることで伝わっていく
・アルツハイマー型認知症における諸症状は、海馬や大脳皮質において神経伝達物質であるアセチルコリンの量が減少することにより、学習や記憶に障害をきたすものである
・シナプス間隔に放出されるアセチルコリンはアセチルコリンエステラーゼと呼ばれる酵素により分解される
・このアセチルコリンエステラーゼを阻害することで、アセチルコリンの量を維持し、コリン作動性神経系を賦活しようとするのがコリンエステラーゼ阻害薬である
1.ドネペジル塩酸塩(商品名:アリセプト)
効能・効果
・アルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制
用法・容量
・通常、成人には1日1回3mgから開始し、1~2週間後に5mgへ増量、経口投与する
・高度のアルツハイマー型認知症患者には、5mgで4週間以上経過後、10mgに増量する
副作用
・特徴的な副作用は、嘔吐、下痢、食欲不振などの消化器症状は投与開始後1週間以内、及び10mg増量時、1~2週間後に発現することが多い
その他
・アルツハイマー型認知症の他、レビー小体型認知症においても効果的であることが明らかになっている
・ドネペジル塩酸塩の服用を中止した場合、認知機能の悪化が認められるが、投与中止6週間で、もともと治療をしていなかった群と同等の状態にまで悪化するというデータがある

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2018.05.12 05:00 | | トラックバック(-) | コメント(0) |
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認知症の薬物療法

認知症の中核症状に用いられる薬
・アルツハイマー型認知症の治療薬は、1999年にドネペジル塩酸塩が承認されて以来、2011年には3種類の治療薬が承認された
・現在4種類の治療薬が承認され、いずれも、認知機能障害の進行を抑制する効果が示されており、日常生活動作の改善、介護時間の短縮などが期待できる
・しかし、これらの薬剤はアルツハイマー型認知症を完治させるものではなく、病状が進行していくことを止めることはできない
・進行していくアルツハイマー型認知症の病態においては、症状が薬物や身体的な問題のみならず、心理的な問題や生活環境にも影響されることに留意する必要がある
・薬物療法だけでなく、総合的に患者の状態を考慮した治療方法、ケアの選択が重要である
・患者家族を含め、各職種のチームによる治療目標を共有したうえでのケアが求められる
・認知症の中核症状に対しては、現在、4種類の薬剤が承認されており、大きく分けると、コリンエステラーゼ阻害薬の3種と、NMDA受容体括抗薬メマンチンに分類される
・コリンエステラーゼ阻害薬同士は併用できないが、中等度以上のアルツハイマー型認知症であれば、コリンエステラーゼ阻害薬とメマンチンとの併用は可能

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2018.05.11 05:00 | | トラックバック(-) | コメント(0) |