
介護スタッフの心のケアについて、ご紹介します。
命に関わる患者さんのケアをしていると、患者さんや家族に怒鳴られたり、憤りをぶつけられることもあります。
スタッフに落ち度があれば、反省して二度と繰り返さないことが必要ですが、多くの怒りは個人攻撃ではありません。
そうした怒りの根底には、必ず不安があります。
怒りは、対処できない精神的ストレスがあるというメッセージです。
人はそういう場合、攻撃対象をより弱い立場の人に置き換えます。
そのため、医師ではなく看護・介護スタッフが標的になりやすいのです。
理不尽な怒りをぶつけられたときの対処例
・怒りを表現されることに対して心の準備をしておく
・怒りの背後には不安があることを理解する
・個人攻撃ではないことを認識する
・激しい怒りは30分程度で収まることを周知する
・怒られて悲しかった気持ちをその場で相手に伝える
・自分を責めて仕事から退かず、接点を持ち続ける
・和解は両者を楽にすると考える
・相談できる相手をもつ
・他のスタッフにフォローしてもらう
患者さんや家族は、その悲しい気持ちを表すことにより癒されます。
同様に、介護スタッフも、苦しい気持ちを、同僚、上司、友人などに表すことで癒されます。
そのような感情を出せる相手をもつことが大切です。
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グリーフケアついて、ご紹介します。
遺族の心をケアすることを悲観ケア(グリーフケア)と言います。
大切な人の死は、残された人に、大きな衝撃を与えます。
心が麻痺状態となり、怒り、恨み、罪悪感などさまざまな苦悩を抱えます。
そのため、不眠や食欲不振になったり、パニックしてしまう人もいます。
しかし、遺族は、死の現実を受け止め、悲しみを乗り越えねばなりません。
故人のいない環境になれ、新たな生活を始める必要があります。
それを見守り支援することが、グリーフケアに他なりません。
悲しみを表現できるようにし、時間をかけて支援することが大切です。
通常とは違う病的な悲観状態
・悲観の様子がない
・非常に強い、または長い悲観
・うつ病の症状がある
・自殺をほのめかす
・引きこもりが慢性化
・異常な健康症状が現れる
・自分が無価値だと思う
・強烈な罪悪感を抱く
・命日などの行事で症状が突然、悪化する
・自分で適応困難だと思っている
医療機関のグリーフケア
ホスピスや緩和ケア病棟の中には、遺族のケアをするプログラムがあります。
同じ境遇の仲間と悲しみを分かち合い、追悼会を開催するところもあります。
遺族向けに、精神科の医師が遺族の心のケアをする遺族外来を開設しているところもあります。
普通の人間関係の中で、人と人が支え合うことをソーシャルサポート(社会的支援)と言います。
経済的な支援、介護の問題を助けることの他、悩みを聞いたり、そばにいるだけでも心の支援となります。
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家族の心のケアについて、ご紹介します。
緩和ケアにおける家族とは、法律の定義に留まらず、患者さんが生活を共にしたり、経済的に助け合う関係があるなど情緒的にも深い関係のある人たちを意味します。
例えば、独居の人の場合、ご近所さんや民生委員の場合もあります。
大切な人を失うかもしれないと知ると、家族は衝撃を受けます。
ショックで不安やうつになってしまう人もいます。
家族関係にも変化が生じ、人間関係の調整も必要なこともあります。
特に、患者さんと深く関わりをもつ人は、無力感や葛藤も大きく、周囲の人間がしっかりと支える必要があります。
家族の苦悩と対処例
1.そばにいて役に立ちたいができない
→ マッサージなど家族ができるケアの方法を考える
2.もっと情報が欲しい
→ 医療関係者との意思疎通を図り、正確な情報を収集する
3.病気による生活の変化の苦悩
→ 介護や送迎の手助け、経済的援助の相談
4.介護疲れによる心身の疲労
→ レスパイトケアを勧める
5.ストレスがたまる
→ 気分転換するため、その人の好きなことを勧める
6.家族間の意見の相違
→ 各人の苦悩を共感しつつ、家族の話し合いで解決できるよう橋渡しする
大切な人を失う心の準備
多くの家族は、自分の感情を表に出してはいけないと思いがちです。
中には、恐怖心から、現実逃避をして悲しみから目をそむける人もいます。
しかし、生前にその死を想像して悲しむことは、実際に死が訪れた時の衝撃と悲しみを和らげ、立ち直りを早めることになります。
従って、できるだけ悲観の感情を表に出せるように促します。
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スピリチュアルケアの具体例をご紹介します。
1.「どうせもうじき死ぬのだから、何をしても意味がない」
→ 今、生きることの意味を見いだせるようにする
・入浴、外泊、旅行など、小さな希望や具体的に達成できる目標を一緒に探す
・会いたい人に会ったり、仕事の引き継ぎなど、やり残したことを達成する
・死後に続く希望の話をする(子供たちの成長、仕事を引き継いだ同僚や後輩、生まれ変わり、魂となって家族を見守るなど)
・これまでの人生を振り返り、思い出話しをしてもらう
・思い出作りのため、写真を撮影する
2.「ひとりで死んでいく、孤独だ、死んだら何も残らない」
→ 死を超えた人との関係の中で自分の存在意義を見出してもらう
・家族や友人について語り合う
・家族など大切な人と気持ちが共有できる機会を作る
・手紙など大切な人へ気持ちを伝えることを勧める
・家族ケアにより、家族の心の準備ができたことを理解してもらう
・一緒に過ごした記憶は死後も残された人の心に生き続けることを話す
・遺される家族をサポートすることを約束する
・和解したい人との関係修復を手助けする
3.「迷惑しかかけられない、生きている意味がない」
→ 寝たきりでも自分らしくあり、自分で決められることがあることを伝える
・負担だ、迷惑だ、という気持ちを軽減する
・リハビリにより少しでも改善できることがある(リハビリは心のケア)
・居るだけで大切な存在であることを理解してもらう(話しや助言だけでも家族や友人の力になっている)
・自分の意志で決められることがあることを確認する(どう過ごすか、誰に何を頼むかを自分で決める)
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スピリチュアルケアの基本について、ご紹介します。
スピリチュアルケアは、先ず、患者さんの苦悩を理解することが基本です。
しかし、深い苦しみは、簡単に他人に話せるものではりません。
従って、プライバシーの守られる環境で、じっくりと話を聴きます。
相手の言葉に対し、安易に「頑張って」と励ますのは避けましょう。
何をどう頑張ればいいのか分からず、追いつめられてしまいます。
具体的なコミュニケーションの方法を示します。
1、相手の言葉を繰り返して確認する
2.目を合わせ(アイコンタクト)て、うなずく
3.そっと手や体に触れ、相手への共感を示す
4.分かろうとしてることを伝えるのに沈黙も必要
5.話の腰を折らず、ゆっくりと話を聴く
6.分からなくなったら、「こういうことですか」と尋ねてみる
こうした技術は、傾聴、共感、受容、復唱、反復、ミラーリング、確認、明確化、要約です。
やってはいけないこと
1.勝手に解釈しない
2.むやみにまとめたりしない
3.安易な励ましをしない
4.嘘をつかない
気を付けたいこと
患者さん心の中に踏み込むというより、患者さんに閉ざされた心を開いてもらうように心がけましょう。
ケア者も自分の心を開き、心の弱さを見せてもかまいません。
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スピリチュアルケアについて、ご紹介します。
重い病気であることを知らされると、人は衝撃を受け、怒り、恐怖、不安、無力感、孤独感などに悩まされます。
死が迫ったいることを聞かされた人は、なぜ、と自問し、人生の意味、生きること、死ぬこと、宗教をもっている人は神仏との関わりを深く考えます。
このように、希望、絶望、人間の尊厳、孤独、愛などがより強く現実味をおびる中で生まれる魂の叫びとも言える苦痛をスピリチュアルペインと言います。
スピリチュアルペインと真正面から向かい合い、本人の心が少しでも穏やかになり、希望や人生の価値を見出して生きていけるように支えることをスピリチュアルケアと言います。
WHOによる「進行がん患者が精神的に求めること」
・安心を感じたい
・他人から必要とされ、負担になりたくない
・愛情表現や触れ合い
・気分や社会性や容姿に関わらず、自分が受け入れられていることを感じたい
・意思疎通ができている(病気について丁寧に説明してもらい、死に向かうことについて話し合う機会がある)
・自尊心が保たれている(身体的に他人に頼らなくてはならなくなった時でも、自己決定ができる)
・信頼がある(家族や医師・看護師と信頼できる関係にあり、可能な限り最善のケアを受けている確信がもてる)
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適応障害とうつ病について、ご紹介します。
重い病気であることを知らされると、多くの人は、落ち込んだり、不安になります。中には、動悸、冷や汗、下痢などの身体症状が出る人もいます。
不安や抑うつがひどくなると、適応障害やうつ病になる場合もあります。
適応障害とうつ病の違い
適応障害
特徴
・特定の強い精神的なストレスが原因
・日常生活や社会生活に支障が出る
・痛みなどの身体症状、社会的な問題、家族の問題が背景にあることがある
・ストレス要因を軽減する工夫が大切
具体的な症状
・病気のことを考え続け、仕事に集中できない
・ずっと寝ていて家事をやる気がない
・人付き合いを避け、会社や学校に行く気がしない
・死の恐怖から、不眠が続く
・些細なことでもすぐに落ち込む
うつ病
特徴
・ひどい落ち込みが長期間続く
・脳の神経機能に問題が生じており回復に時間がかかる
・ストレスの原因を取り除いても症状は軽減しない
具体的な症状
・気持ちが落ち込んでいる状態が続く
・何に対しても興味がわかない
・自殺をほのめかす
・自分に価値がないと言い、周りに迷惑をかける
・夜中や早朝に目が覚め、不眠状態が続く
・全身倦怠感
・食欲不振
・集中力がない
・じっとしていられない
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補完代替療法について、ご紹介します。
現代医学で、がんの治療の効果が証明されているのは、手術、放射線療法、抗がん剤(化学療法)です。
これら3つ以外の療法の効果は明らかではないのが実情です。
現代西洋医学以外のすべての療法を補完代替療法と言います。
補完代替療法
利点
・西洋医学では対応しきれない症状にも対処できる可能性がある
・患者さん自身が選択することができる
・精神的な満足や希望が持てる
問題点
・効果が科学的に証明されていないものが多い
・ほとんど医療保険が効かず、費用負担が大きい
・通常の治療に悪影響を及ぼすこともある
・体に悪い影響があるものがある
・精神的な苦痛を強いられることもある
補完代替療法を取り入れる目的
・治療の効果を高める
・副作用を軽減する
・患者さんやご家族のQOLを高める
・絶望感を取り除く
病院や診療所で受けられる補完代替療法
1.漢方薬
・ある程度効果が認められ、医療保険が効くものもある
2.免疫細胞療法
・患者自身の免疫細胞を取り出し、強くして体に戻してがんと闘う療法
・効果がはっきりしていないため、保険が効かない
3.丸山ワクチン
・必ずしも期待通りの効果が得られず、保険が効かない
・それほど高額でないため、患者が望めば使用することも可能
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