憲法

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表現の自由

表現の自由の意義
・憲法21条1項は「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」としている
・憲法21条1項は、思想、信条、意見などの言論活動だけに限らず、事実の報道、放送、商業広告などの営利的言論、デモ行進、性表現など一切の情報伝達行為の自由を保障するものである
・表現の自由の優越的地位が導き出されるのは、表現の自由が以下の2つの価値に支えられているためである
表現の自由を支える価値
自己実現の価値
・個人が言論活動を通じて自己の人格を発展させるという個人的な価値
自己統治の価値
・言論活動によって国民が政治的意思決定に関与するという民主政に資するという社会的な価値
知る権利
・表現の自由は、本来、情報の送り手に重点をおいて、情報の伝達行為の自由を保障しようとするものであるが、マスメディアの発達により、情報伝達手段がマスメディアにより独占されるようになり、情報の送り手と受け手が分離した
・そこで、今日では、表現の自由は情報の受け手の側から再構成する必要があり、国民の知る権利(聞く自由、読む自由、見る自由)も保障するものであると解されている
報道の自由と取材の自由
1.報道の自由と取材の自由の意義
・報道の自由は、単に事実を報道するにすぎないが、判例では、民主主義において、国民が国政に関与するにつき、重要な判断の資料を提供し、国民の知る権利に奉仕するものであるが、取材の自由については、憲法21条の精神に照らし、十分に尊重に値するとしている

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2020.02.20 05:00 | 憲法 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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信教の自由

信教の自由の内容
・憲法20条1項前段は「信教の自由は、何人に対してもこれを保障する」と規定するが、信教の自由の内容としては、以下の3つがある
1)宗教を信仰し、又は信仰しないなどの信仰の自由
2)宗教上の祝典・儀式・行事等を行うか否かなどの宗教的行為の自由
3)宗教団体を結成するか否かなどの宗教的結社の自由
・なお、20条2項は「何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない」として、特に宗教的行為の自由について重ねて規定を置いている
信教の自由の限界
・内心における信仰の自由の保障は、絶対的であるが、宗教的行為の自由は、外界との交渉を有するため、一定の限界に服する
判例
加持祈祷事件 昭和38.5.15
・加持祈祷行為がなされて、死に至らしめたものである場合には、信教の自由の保障の限界を逸脱したものというほかなく、これを刑法205条に該当するとして処罰したことは、憲法20条1項に違反しないと判示した
オウム真理教解散命令事件 平成8.1.30
・宗教法人の解散命令による信者の宗教上の行為への支障は、解散命令に伴う間接的で事実上のものにとどまるので、憲法20条1項に違反しないと判示した
エホバの証人剣道拒否事件 平成8.3.8
・信仰上の理由から剣道実技に参加することができない学生に対し、代替措置を講ずることは、その目的において宗教的意義を有し、特定の宗教の援助、助長、促進する効果を有するものということはできず、他の宗教者又は無宗教者に圧迫、干渉を加える効果があるともいえないため、政教分離を規定した憲法20条3項に違反しないと判示した

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2020.02.18 05:00 | 憲法 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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法の下の平等

地方議会議員の議員定数不均衡
・地方議会では、公職選挙法においては、人口に比例して、条例で定めなければならない旨の規定をしている
・これに関して判例は、最大1対7.45の配分規定を違憲とし、ただし選挙は事情判決の法理により無効としないと判断をしている
平等原則の違憲審査基準
合理性の基準
・立法府のい判断を広くみとめる
厳格な合理性の基準
・裁判所が詳しく合理性を審査する
平等原則の二重の基準論
・14条1項後段の列挙事由には違憲の推定が働く
法の下の平等の意味
法適用の平等か法内容の平等か
・法の適用の平等だけでなく、法の内容についての平等が要求される
形式的平等か実質的平等か
・形式的平等が要求される
・ただし、実質的平等の要求の趣旨は考慮されるべき
相対的平等か絶対的平等か
・各人の性別、年齢、能力、財産、職業などの事実上の差異を前提として、同一の事情と条件の下では、均等に取り扱うべきことを要求する相対的平等である
・相対的平等は、事実上の差異に基づいて、等しいものは等しく、等しくないものは等しくなく取り扱うべきであるとするものであって、事実上の差異に基づく合理的な区別は認められると解されている
14条1項後段は、例示的列挙
・14条1項後段は、「人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」と規定するが、この人種、信条、性別、社会的身分、門地は、例示的列挙にすぎず、それ以外の事項による差別も禁止される

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2020.02.16 05:00 | 憲法 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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法の下の平等

平等原則と議員定数の不均衡
・国会議員の選挙において、各選挙区の議員定数の配分に不均衡があり、有権者数との比率において、選挙人の投票価値に格差が生じている場合、平等原則に反しないかが問題となる
・この点につき、判例は、投票価値の平等も憲法の要求するところであるとし、定数配分規定は、単に憲法の違反する不平等を招来している部分のみでなく、全体として意見の瑕疵を帯びるとしながらも、選挙自体はこれを無効としないこととしている
衆議院議員の議員定数不均衡に関する判例
昭和51.4.14 違憲
・最大較差1対5
昭和58.11.7 違憲
・最大較差1対3.94
昭和60.7.17 違憲
・最大較差1対4.40
平成5.1.20 違憲ではない
・最大較差1対3.18
平成11・11・10 違憲ではない
・最大較差1対2.3
平成19.6.13 違憲ではない
・最大較差1対2.171
平成23.2.23 違憲ではない
・最大較差1対2.304
平成25.11.20 違憲ではない
・最大較差1対2.425
平成27.11.25 違憲ではない
・最大較差1対2.129
参議院議員の議員定数不均衡
・参議院議員の議員定数不均衡については、「投票価値の平等の要求は一定の譲歩、後退を免れない」ものとされ、より広い立法の裁量を認めている
・平成8.9.11は、「最大較差1対6.59」を、また平成24.10.17は、「最大較差1対5.00」を違憲状態であると認定したが、定数配分規定については、是正措置を講じなかったことが国会の裁量権の限界を超えるものとはいえず合憲としており、基本的にすべて合憲判決である

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2020.02.15 05:55 | 憲法 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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法の下の平等

平等原則の具体化
・14条1項前段を受けて、14条1項後段は、「人種、信条、性別、社会的身分又は門地より、政治的又は社会的関係において、差別されない」と規定されるが、この人種、信条、性別、社会的身分、門地は、例示的列挙にすぎず、それ以外の事項による差別も禁止されると解されている
・さらに、貴族制度の廃止(14条2項)、栄典の授与が特権を伴わないこと(14条3項)、選挙人の資格の平等(44条)、夫婦の同等と両性の本質的平等(24条)、教育の機会均等等(26条)などの規定が置かれている
14条1項後段の差別禁止事項
・14条1項後段の「人種、信条、性別、社会的身分又は門地」は、歴史的不合理な差別が行われてきたことを鑑み、特に例示的に規定されたものであるが、14条1項後段の事項に関して14条違反が問題となった判例として、三菱樹脂事件、レッド・パージ事件、女性の再婚禁止期間制限、非嫡出子相続分規定違憲訴訟がある
地域的不平等
・各地方公共団体には条例制定権が認められているため、条例による規制が地方公共団体ごとに異なる場合が生ずるが、これが14条に違反しないかが問題となった事案で、判例は、憲法が各地方公共団体に条例制定権を認めている以上、地域による差異は憲法が容認するところであるとして、14条に違反しないとした

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2020.02.14 05:00 | 憲法 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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法の下の平等

法の下の平等の意味
・憲法14条1項は、「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的又は社会的関係において、差別されない」と「法の下の平等」について規定するが、この「平等」の意味については、以下の3つの考え方がある
1)法適用の平等か法内容の平等か
・法の適用の平等だけでなく、法の内容についての平等が要求される(法内容の平等説=立法者拘束説)(通説)
2)形式的平等か実質的平等か
・形式的平等が要求される(実質的平等は社会権の保障によって実現されることを予定しているため)
・ただし、実質的平等の要求の趣旨は考慮されるべき
3)相対的平等か絶対的平等か
・各人の性別、年齢、能力、財産、職業などの事実上の差異を前提として、同一の事情と条件の下では、均等に取り扱うべきことを要求する相対的平等である
合理的区別の許容
・14条の平等は、相対的平等であり、相対的平等は、事実上の差異に基づいて等しいのは等しく、等しくないものは等しくなく取り扱うべきであるとするものであって、事実上の差異に基づく合理的な区別は認められると解されている
・女性の結婚退職制、出産退職制、若年退職制などは不合理な差別で14条に違反するが、育児休暇や生理休暇などは合理的区別として許される

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2020.02.13 05:59 | 憲法 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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人権総論

プライバシー権
1.プライバシー権の意義
・幸福追求権から導き出せる新しい人権としてプライバシー権がある
・プライバシー権について最高裁が定義したものはない
・「宴のあと」事件の第一審判決は、プライバシーの権利を個人の私的領域への干渉を排除するという自由権的・消極的側面を重視して、「私生活をみだりに公開されないという法的保障ないし権利」と定義している
2.プライバシー権の内容
・プライバシー権の具体的な内容として、判例で示されたものを以下に示す
1)前科等を公開されない権利
2)指紋押捺を強制されない自由
3)肖像権

3.自己情報コントロール権
・情報化社会の今日、プライバシー権は、積極的に「自己に関する情報をコントロールする権利」としての意味を有する
・判例は、「個人に関する情報をみだりに第三者に開示又は公表されない自由」が憲法13条で保障されるとしている
4.人格権
・人格権については、明確な定義づけはなされていないが、下級審では、「個人の人命、身体、精神および生活に関する利益は、各人の人格に本質的なものであって、その総体」としている
・判例は、氏名の利用をめぐって人格権を認めている
・人格権は、個人の人格的価値に対する社会的評価という民法や刑法に規定する実定法上の利益とされる「名誉権」と社会的評価とは関係のない私的領域に関係する「プライバシー権」の問題として検討されることもある
・公立図書館において閲覧に供されていた図書が、職員の個人的な好みによって廃棄されたことにより、当該図書の著作者が人格的利益を侵害されたとして、国家賠償を認めた判例がある
5.自己決定権
・自己決定権とは、個人的な事柄については、公権力に干渉されず、自己の判断に基づいて自ら決定することができるという人権であると解されている
・例えば、安楽死や尊厳死、子供を生む、生まない、喫煙をするなどが挙げられる
  
                                                    
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2020.02.12 05:00 | 憲法 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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人権総論

幸福追求権の意義
1.幸福追求権と新しい人権
・憲法は、13条後段で、「生命、自由及び幸福追求に対する権利」(幸福追求権)を保障し、14条以下で個別の基本権に関する規定を置いているが、14条以下ですべての人権が網羅されているわけではない
・14条以下で規定されている人権に含まれていいないような「新しい人権」も13条を根拠として認められると解されている
新しい人権
→憲法14条以下で規定されている人権に含まれないもの
・プライバシー権
・環境権(良好な環境を享受する権利)
・自己決定権(私的事項について公権力の干渉を受けずに自ら決定できる権利)
・日照権
・アクセス権
・平和的生存権など
2.新しい人権が認められる範囲
人格的利益説(通説)
・幸福追求権は、個人の人格的生存に不可欠な利益を内容とする権利を認めている
一般的行為自由説
・幸福追求権は、広く一般的行為を行う自由を認めている
喫煙の自由
・幸福追求権から導き出せる新しい人権として喫煙の自由がある
・判例では、喫煙の自由は、憲法13条の保証する基本的人権の1つに含まれるとしても、あらゆる時、所において保障されなければならないものではないとして、被収容者に対する喫煙禁止は、必要かつ合理的なものとして許されるとしている

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2020.02.11 05:45 | 憲法 | トラックバック(-) | コメント(0) |