
デスカンファレンスについて、ご紹介します。
デスカンファレンス
・患者さんの死後、医療やケアについて、スタッフが振り返ること
・目的は、スタッフの心のケア
デスカンファレンスの具体例
「何もしてあげられなかった」
「もっと、○○をしてあげればよかった」
「つらかった」など。
苦しかった気持ちをスタッフに伝え、互いに感情を共有します。
デスカンファレンスの意味
・できなかった自分より、できる自分を見つけ出す
・問題点をみんなでフォローしあう
・チームケアを再確認する
みんなで褒めて認め合い、今後のケアに生かしていくものです。
デスカンファレンスは、批判し合う場ではありません。リーダーは、批判の場にならないよう、注意しなければなりません。
遺族との対話
遺族と患者さんの死後、生前の思い出話しなどをすると、スタッフの心が癒されます。
患者さんの死後は、ケアスタッフとつながりが切れる家族が多いですが、話しをしたいと思っている人もいらっしゃいます。
そこで、施設や事業所から手紙を出したり、病院の偲ぶ会などに参加して、遺族と話しをする機会を持つのも大切です。
相談できる仲間をもつ
患者さんの死を迎えたときの気持ちを話せる仲間をひとりは見つけましょう。
自分よりも経験の多い先輩が理想です。
それが無理なら、同僚や友人、宗教をもっている人はシスターやお坊さんでも構いません。
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介護スタッフの心のケアについて、ご紹介します。
命に関わる患者さんのケアをしていると、患者さんや家族に怒鳴られたり、憤りをぶつけられることもあります。
スタッフに落ち度があれば、反省して二度と繰り返さないことが必要ですが、多くの怒りは個人攻撃ではありません。
そうした怒りの根底には、必ず不安があります。
怒りは、対処できない精神的ストレスがあるというメッセージです。
人はそういう場合、攻撃対象をより弱い立場の人に置き換えます。
そのため、医師ではなく看護・介護スタッフが標的になりやすいのです。
理不尽な怒りをぶつけられたときの対処例
・怒りを表現されることに対して心の準備をしておく
・怒りの背後には不安があることを理解する
・個人攻撃ではないことを認識する
・激しい怒りは30分程度で収まることを周知する
・怒られて悲しかった気持ちをその場で相手に伝える
・自分を責めて仕事から退かず、接点を持ち続ける
・和解は両者を楽にすると考える
・相談できる相手をもつ
・他のスタッフにフォローしてもらう
患者さんや家族は、その悲しい気持ちを表すことにより癒されます。
同様に、介護スタッフも、苦しい気持ちを、同僚、上司、友人などに表すことで癒されます。
そのような感情を出せる相手をもつことが大切です。
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グリーフケアついて、ご紹介します。
遺族の心をケアすることを悲観ケア(グリーフケア)と言います。
大切な人の死は、残された人に、大きな衝撃を与えます。
心が麻痺状態となり、怒り、恨み、罪悪感などさまざまな苦悩を抱えます。
そのため、不眠や食欲不振になったり、パニックしてしまう人もいます。
しかし、遺族は、死の現実を受け止め、悲しみを乗り越えねばなりません。
故人のいない環境になれ、新たな生活を始める必要があります。
それを見守り支援することが、グリーフケアに他なりません。
悲しみを表現できるようにし、時間をかけて支援することが大切です。
通常とは違う病的な悲観状態
・悲観の様子がない
・非常に強い、または長い悲観
・うつ病の症状がある
・自殺をほのめかす
・引きこもりが慢性化
・異常な健康症状が現れる
・自分が無価値だと思う
・強烈な罪悪感を抱く
・命日などの行事で症状が突然、悪化する
・自分で適応困難だと思っている
医療機関のグリーフケア
ホスピスや緩和ケア病棟の中には、遺族のケアをするプログラムがあります。
同じ境遇の仲間と悲しみを分かち合い、追悼会を開催するところもあります。
遺族向けに、精神科の医師が遺族の心のケアをする遺族外来を開設しているところもあります。
普通の人間関係の中で、人と人が支え合うことをソーシャルサポート(社会的支援)と言います。
経済的な支援、介護の問題を助けることの他、悩みを聞いたり、そばにいるだけでも心の支援となります。
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家族の心のケアについて、ご紹介します。
緩和ケアにおける家族とは、法律の定義に留まらず、患者さんが生活を共にしたり、経済的に助け合う関係があるなど情緒的にも深い関係のある人たちを意味します。
例えば、独居の人の場合、ご近所さんや民生委員の場合もあります。
大切な人を失うかもしれないと知ると、家族は衝撃を受けます。
ショックで不安やうつになってしまう人もいます。
家族関係にも変化が生じ、人間関係の調整も必要なこともあります。
特に、患者さんと深く関わりをもつ人は、無力感や葛藤も大きく、周囲の人間がしっかりと支える必要があります。
家族の苦悩と対処例
1.そばにいて役に立ちたいができない
→ マッサージなど家族ができるケアの方法を考える
2.もっと情報が欲しい
→ 医療関係者との意思疎通を図り、正確な情報を収集する
3.病気による生活の変化の苦悩
→ 介護や送迎の手助け、経済的援助の相談
4.介護疲れによる心身の疲労
→ レスパイトケアを勧める
5.ストレスがたまる
→ 気分転換するため、その人の好きなことを勧める
6.家族間の意見の相違
→ 各人の苦悩を共感しつつ、家族の話し合いで解決できるよう橋渡しする
大切な人を失う心の準備
多くの家族は、自分の感情を表に出してはいけないと思いがちです。
中には、恐怖心から、現実逃避をして悲しみから目をそむける人もいます。
しかし、生前にその死を想像して悲しむことは、実際に死が訪れた時の衝撃と悲しみを和らげ、立ち直りを早めることになります。
従って、できるだけ悲観の感情を表に出せるように促します。
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スピリチュアルケアの具体例をご紹介します。
1.「どうせもうじき死ぬのだから、何をしても意味がない」
→ 今、生きることの意味を見いだせるようにする
・入浴、外泊、旅行など、小さな希望や具体的に達成できる目標を一緒に探す
・会いたい人に会ったり、仕事の引き継ぎなど、やり残したことを達成する
・死後に続く希望の話をする(子供たちの成長、仕事を引き継いだ同僚や後輩、生まれ変わり、魂となって家族を見守るなど)
・これまでの人生を振り返り、思い出話しをしてもらう
・思い出作りのため、写真を撮影する
2.「ひとりで死んでいく、孤独だ、死んだら何も残らない」
→ 死を超えた人との関係の中で自分の存在意義を見出してもらう
・家族や友人について語り合う
・家族など大切な人と気持ちが共有できる機会を作る
・手紙など大切な人へ気持ちを伝えることを勧める
・家族ケアにより、家族の心の準備ができたことを理解してもらう
・一緒に過ごした記憶は死後も残された人の心に生き続けることを話す
・遺される家族をサポートすることを約束する
・和解したい人との関係修復を手助けする
3.「迷惑しかかけられない、生きている意味がない」
→ 寝たきりでも自分らしくあり、自分で決められることがあることを伝える
・負担だ、迷惑だ、という気持ちを軽減する
・リハビリにより少しでも改善できることがある(リハビリは心のケア)
・居るだけで大切な存在であることを理解してもらう(話しや助言だけでも家族や友人の力になっている)
・自分の意志で決められることがあることを確認する(どう過ごすか、誰に何を頼むかを自分で決める)
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スピリチュアルケアの基本について、ご紹介します。
スピリチュアルケアは、先ず、患者さんの苦悩を理解することが基本です。
しかし、深い苦しみは、簡単に他人に話せるものではりません。
従って、プライバシーの守られる環境で、じっくりと話を聴きます。
相手の言葉に対し、安易に「頑張って」と励ますのは避けましょう。
何をどう頑張ればいいのか分からず、追いつめられてしまいます。
具体的なコミュニケーションの方法を示します。
1、相手の言葉を繰り返して確認する
2.目を合わせ(アイコンタクト)て、うなずく
3.そっと手や体に触れ、相手への共感を示す
4.分かろうとしてることを伝えるのに沈黙も必要
5.話の腰を折らず、ゆっくりと話を聴く
6.分からなくなったら、「こういうことですか」と尋ねてみる
こうした技術は、傾聴、共感、受容、復唱、反復、ミラーリング、確認、明確化、要約です。
やってはいけないこと
1.勝手に解釈しない
2.むやみにまとめたりしない
3.安易な励ましをしない
4.嘘をつかない
気を付けたいこと
患者さん心の中に踏み込むというより、患者さんに閉ざされた心を開いてもらうように心がけましょう。
ケア者も自分の心を開き、心の弱さを見せてもかまいません。
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スピリチュアルケアについて、ご紹介します。
重い病気であることを知らされると、人は衝撃を受け、怒り、恐怖、不安、無力感、孤独感などに悩まされます。
死が迫ったいることを聞かされた人は、なぜ、と自問し、人生の意味、生きること、死ぬこと、宗教をもっている人は神仏との関わりを深く考えます。
このように、希望、絶望、人間の尊厳、孤独、愛などがより強く現実味をおびる中で生まれる魂の叫びとも言える苦痛をスピリチュアルペインと言います。
スピリチュアルペインと真正面から向かい合い、本人の心が少しでも穏やかになり、希望や人生の価値を見出して生きていけるように支えることをスピリチュアルケアと言います。
WHOによる「進行がん患者が精神的に求めること」
・安心を感じたい
・他人から必要とされ、負担になりたくない
・愛情表現や触れ合い
・気分や社会性や容姿に関わらず、自分が受け入れられていることを感じたい
・意思疎通ができている(病気について丁寧に説明してもらい、死に向かうことについて話し合う機会がある)
・自尊心が保たれている(身体的に他人に頼らなくてはならなくなった時でも、自己決定ができる)
・信頼がある(家族や医師・看護師と信頼できる関係にあり、可能な限り最善のケアを受けている確信がもてる)
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適応障害とうつ病について、ご紹介します。
重い病気であることを知らされると、多くの人は、落ち込んだり、不安になります。中には、動悸、冷や汗、下痢などの身体症状が出る人もいます。
不安や抑うつがひどくなると、適応障害やうつ病になる場合もあります。
適応障害とうつ病の違い
適応障害
特徴
・特定の強い精神的なストレスが原因
・日常生活や社会生活に支障が出る
・痛みなどの身体症状、社会的な問題、家族の問題が背景にあることがある
・ストレス要因を軽減する工夫が大切
具体的な症状
・病気のことを考え続け、仕事に集中できない
・ずっと寝ていて家事をやる気がない
・人付き合いを避け、会社や学校に行く気がしない
・死の恐怖から、不眠が続く
・些細なことでもすぐに落ち込む
うつ病
特徴
・ひどい落ち込みが長期間続く
・脳の神経機能に問題が生じており回復に時間がかかる
・ストレスの原因を取り除いても症状は軽減しない
具体的な症状
・気持ちが落ち込んでいる状態が続く
・何に対しても興味がわかない
・自殺をほのめかす
・自分に価値がないと言い、周りに迷惑をかける
・夜中や早朝に目が覚め、不眠状態が続く
・全身倦怠感
・食欲不振
・集中力がない
・じっとしていられない
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補完代替療法について、ご紹介します。
現代医学で、がんの治療の効果が証明されているのは、手術、放射線療法、抗がん剤(化学療法)です。
これら3つ以外の療法の効果は明らかではないのが実情です。
現代西洋医学以外のすべての療法を補完代替療法と言います。
補完代替療法
利点
・西洋医学では対応しきれない症状にも対処できる可能性がある
・患者さん自身が選択することができる
・精神的な満足や希望が持てる
問題点
・効果が科学的に証明されていないものが多い
・ほとんど医療保険が効かず、費用負担が大きい
・通常の治療に悪影響を及ぼすこともある
・体に悪い影響があるものがある
・精神的な苦痛を強いられることもある
補完代替療法を取り入れる目的
・治療の効果を高める
・副作用を軽減する
・患者さんやご家族のQOLを高める
・絶望感を取り除く
病院や診療所で受けられる補完代替療法
1.漢方薬
・ある程度効果が認められ、医療保険が効くものもある
2.免疫細胞療法
・患者自身の免疫細胞を取り出し、強くして体に戻してがんと闘う療法
・効果がはっきりしていないため、保険が効かない
3.丸山ワクチン
・必ずしも期待通りの効果が得られず、保険が効かない
・それほど高額でないため、患者が望めば使用することも可能
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放射線療法について、ご紹介します。
放射線療法
・患部に放射線を照射してがん細胞を死滅させる局所治療
・臓器の機能を残すことができる
・手術より身体への負担が少ない
・がんの完治にも痛みの緩和ケアとしても行われる
・手術後の再発予防としても行われる
緩和目的の放射線療法
・がんによる痛み、消化管の通過障害、気道や上大動脈狭窄による症状、脳転移による頭痛や嘔吐を緩和する
・特に骨転移の痛みを緩和するのには効果的
放射線を照射するのではなく、アイソトープ(放射線を出す物質)を薬として体内に埋め込んだり、注射する方法もあります。
放射線療法の副作用
1.全身倦怠感
放射線照射後、痛みが強いときは鎮痛剤を使用する
2.照射部位の皮膚の炎症
特に、首回り、腋の下、乳房の下、陰部など皮膚が湿っていてしわになっているところや皮膚が摩擦を受けるところによく起こる
3.照射部位の消化管粘膜の障害
咽頭、食道、直腸、肛門などによく起こる
ドライマウス、口内炎、嘔吐、のどの痛み、飲み込み時の痛み、下痢、便秘、直腸や肛門の痛みや炎症など
放射線療法は効果が高い半面、照射部位の皮膚や粘膜に炎症が起きるなどの副作用があり、それぞれ適切なケアが必要となります。
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神経ブロックについて、ご紹介します。
神経の集まっているあたりに、麻酔薬や神経を破壊する薬を注入し、神経のはたらきを止めることにより痛みを抑えることを神経ブロックと言います。
神経ブロックが有効な例
・上腹部内臓による腹痛と背部痛などの内臓痛
・直腸、前立腺、子宮頸部など骨盤内部の内臓痛
・骨転移による体動通
・筋肉のけいれんによる痛み
・神経障害性疼痛
・消化管の動きに伴う痛み
・入浴により緩和する痛み
通常のオピオイドで痛みがとれなかったり、副作用が軽減できない場合など、痛みが強い部分にかよう神経が脊髄から出る場所周辺にカテーテルを留置してモルヒネなどを持続的に投与するのを硬膜外鎮痛法といいます。
自分で鎮痛剤を注入できるPCAポンプと呼ばれるものがあります。これは、硬膜外鎮痛や持続皮下注射などで、患者自身がボタンを押して鎮痛剤を注入する機械です。痛みが強くなったとき、自分で鎮痛剤を追加できて便利です。
※PCA:Patient Controlled Analgesia(患者が自分で調節する鎮痛法)
急に痛みが強なったとき、医師や看護師に頼らず、自分で鎮痛管理をすることができると、患者の自立が得られます。
できることが少なくなっていく一方、自分で自分を管理できることは大切なことです。
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鎮痛補助薬について、ご紹介します。
がんの痛みの中には、強い痛みを抑えるオピオイドでも鎮痛効果が出にくい痛みもあります。その場合、鎮痛補助薬を使用しますが、以下に列挙します。
痛みの種類と鎮痛薬
1.神経が傷ついた痛み(神経障害性疼痛)
・痛みの感覚
ずっとしびれる、焼けるような、締め付けられるような
・有効な鎮痛補助薬
抗うつ薬、抗けいれん薬、抗てんかん薬、帯状疱疹後神経痛薬、抗不整脈薬
※抗うつ薬は、うつ病でなくつも鎮静作用があるため処方されます
・商品名
リリカカプセル
2.骨転移の痛み
・痛みの感覚
うずくような、割れるような
・有効な鎮痛補助薬
骨粗鬆症の薬(骨を溶けにくくする薬)、放射線を出す薬
・商品名
ゾメタ、アレディア
3.筋肉の痛み
・痛みの感覚
こる、つる
・有効な鎮痛補助薬
抗不安薬
※不安を軽減することで筋肉の緊張を取り、痛みを和らげる
・商品名
セルシン、ホリゾン
4.胃腸の痛み
・痛みの種類
きりきりした、さし込むような
・有効な鎮痛補助薬
胃腸のけいれんを抑える薬、便秘予防薬、吐き気止め
・商品名
ブスコパン
5.腫瘍による圧迫とむくみによる痛み
・痛みの感覚
おもだるい、押さえつけられるような
・有効な鎮痛補助薬
ステロイド薬(炎症を抑える)
・商品名
リンデロン、デカドロン
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麻薬以外の鎮痛薬について、ご紹介します。
WHO3段階除痛ラダー方式における、最初の段階には、弱い痛みに効く非オピオイドの鎮痛剤には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs:エヌセイズ)とアセトアミノフェンが使われます。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs:エヌセイズ)の特徴
・炎症を抑えることにより痛みを緩和します
・種類や投与法の種類が多く、個人に合うものを選べる
・皮膚転移の痛みや関節痛に効く
・骨転移の痛みには、オピオイドより強い鎮痛効果がある
・耐性や依存性は生じない
・胃腸や腎臓の障害が起きることがある
・出血傾向をもたらすことがある
・それ以上増やしても鎮痛効果が高まらない限界量がある
主なNSAIDs(商品名)
・ボルタレン、ロキソニン、ナイキサン、セレコックス、モービック、ハイペン
アセトアミノフェンの特徴
・鎮痛作用があり弱い痛みを和らげる
・子供の解熱に使用される
・炎症を抑える作用がないが副作用が少ない
・胃腸障害や腎障害の場合、NSAIDsとの併用も可能
鎮痛の目標
第1段階:痛くて眠れないことがないように
第2段階:静かにしていれば痛みがない
第3段階:体を動かしても痛みがない
第4段階:痛みを感じず日常生活が遅れる
がんの痛みの中には、オピオイドでも鎮痛効果が得られない痛みもあります。そのような痛みへの対処方法は、次回、ご紹介します。
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麻薬の副作用と対処法について、ご紹介します。
麻薬(オピオイド)の副作用は個人差があります。従って、個人別に適切な使用量を見極めることが大切です。
オピオイドの主な副作用と対処法
1.眠気
・使用開始後や増量すると数日後に現れるため、一時的には様子をみる
・状態の悪化など他の理由によるものもあるので注意が必要
2.嘔吐、吐き気
・あらかじめ吐き気止めを投与してから、オピオイドの使用を開始する
・2週間ほどで症状は薄れるので様子をみる
3.便秘
・眠気や吐き気と違って時間が経つと薄れることがないため緩下剤を使用する
4.口内乾燥
・薬で対処するのではなく、飴をなめたり水分をこまめに補給したりする
5.発汗
・薬で対処するのではなく、タオルでこまめに体を拭いたり、下着を交換する
6.発熱
・オピオイドの副作用以外の原因を考える
7.錯乱、幻覚、せん妄
・精神安定剤を使用する
・高齢者に多いので注意しておく
8.呼吸抑制
・通常の投与で起きることはない
オピオイドの使用を開始後に、上記のような症状が出ても、それがオピオイドの副作用であるか否か考えることが大切です。
投与前からあった症状でオピオイドの使用量を減らすと鎮痛効果に影響が出たり、原因への対処が出来なくなるからです。
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鎮痛剤を使うときに配慮すべきことを、ご紹介します。
鎮痛剤の使用には、WHO方式の5原則を基本とします。
WHO方式の鎮痛剤使用の5原則
1.できるだけ口から飲む
→自己管理しやすく、簡単で苦痛がないため
2.時刻を決めて規則的に投与する
→とりれなく安定した効果を持続できるため
3.WHO3段階除痛ラダーに沿った順序で薬を選択する
→痛みに応じた適切な投与ができるため
4.投与量は患者ごとに決める
→人により痛みが消える量が違うため
5.患者に沿った細かい配慮
→副作用への対応を患者や家族に説明をして同意を得る
WHO3段階除痛ラダー
WHOが提唱した世界共通の鎮痛方法で、患者の痛みを軽・中・強の3段階に分け、それぞれに応じた鎮痛剤を選択する
・第一段階(軽度の痛み):オピオイド以外の鎮静剤を使用
・第二段階(中度の痛み):弱い痛みに使うオピオイドを使用
・第三段階(強度の痛み):強い痛みに使うオピオイドを使用
鎮痛剤の形
1.経口薬
・口から飲む薬で、これがまず優先
2.坐薬
・口から飲めず、直腸に異常がない場合、肛門から挿入する
・飲み薬よりも速く強い効果がある
3.貼付薬(ちょうふやく)
・皮膚に貼る薬
・便秘や眠気がひどい場合、フェンタニルのパッチを使う
4.注射薬
・経口薬、坐薬、貼付薬が使えず、レスキュー(速放性製剤)も使えない場合、皮下または静脈に持続的に注入する
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麻薬に対する誤解と正しい知識について、ご紹介します。
麻薬は優れた鎮痛薬ですが、根強い誤解が存在します。
麻薬に対する誤解
・麻薬中毒になる
・末期患者に使用するため、先が短い
・寿命を縮める
・副作用が強く継続して使えない
・一旦、使用すると何もできなくなる
・頭がおかしくなる
・早くから使い始めると効き目がなくなる
このような誤解が生まれたのは、昔の医師は、末期患者の痛みを緩和するため、急激に大量のモルヒネを投与していたことがあったからです。
現在は早期の段階から、適切な量を投与しており、上述した誤解のようなことは起きません。
麻薬に対する正しい知識
・痛みのある人に使えば依存が起こらない
・減量や中止することも可能
・痛みがあれば早期から使う
・早期に使用を開始すると痛みが軽減し、結果として延命する
・適量であれば普通に生活することができる
・知能や認知機能にはほとんど影響しない
・効果がなくなることがないので早期から使用できる
日本は他の先進国に比べると緩和ケアで使用する麻薬の使用は遅れています。つまり、十分な鎮痛が実施されていないということです。
今後は、全ての医師が痛みを和らげる知識や技術を身に付け、患者さんの苦痛をできる限り最小限に留めることが期待されます。
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がんの痛みに使用する鎮痛薬について、ご紹介します。
がんの痛みに使う薬
1.オピオイド
2.非オピオイド
3.鎮痛補助薬
オピオイド
・鎮痛効果の高い医療用麻薬のこと
・多く投与しても効かなくなることがない
・痛みがなくなるまで投与することができる
・神経障害性疼痛(神経が傷ついた痛み)には効かない
日本で認可されているオピオイド(医療用麻薬)
軽度から中度の痛みに使用
1.コデイン
・体内で代謝され、モルヒネになる
・モルヒネより副作用が少ない
・咳止め効果がある
・天井効果がある
2.トラマドール
・麻薬ではない
・便秘や嘔吐の副作用が少ない
・神経障害性疼痛(とうつう)にも効く
中程度から高度の痛みに使用
3.モルヒネ
・呼吸困難に効果がある
・錠剤、坐薬、注射など複数の投与法がある
・副作用が多い
・腎障害には注意を要する
4.オキシコドン
・モルヒネと同じ効果
・モルヒネより強い鎮痛作用
・腎障害が少ない
・幻覚やせん妄が少ない
5.フェンタニル
・合成麻薬
・便秘、幻覚、せん妄が出にくい
・腎障害がない
6メサドン(メタドン)
・上記(1~5)が効かない場合に使用する
・合成麻薬
・ゆっくり作用し長く効く
・適量の個人差が大きい
・神経障害性疼痛にも効く
・腎障害がない
・苦い
※メサドンはヘロインなど麻薬中毒の治療薬ですが、がんの治療薬としても世界中で使用されています。
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抗がん剤の副作用対策について、ご紹介します。
脱毛
・現在、早く治す薬はなく、予防する方法もありません
・帽子をかぶったりやカツラを紹介する
・美容面で辛いので、心のケアを心がける
・投与を中止して1~2ヶ月で再び毛は生え始め、半年でほぼ回復する
・髪質は2年ほどで元に戻る
・これらのことを伝えるだけでもよい
吐き気、嘔吐
・初回の投与で吐き気を感じると、またなるのではという不安から繰り返すことがある。そのため、治療を始める前に嘔吐しにくくなる薬をあらかじめ投与しておく。
・嘔吐の原因が臭いや視覚など、ある種の刺激によることもあるので、何が原因かを考えてみる。
だるい
・はっきりとした原因は分かっていない
・睡眠をしっかりとり、休息をとるようにする
手足のしびれ
・抹消神経の障害は、マッサージをしたり、温めたり、動かしたりすることで軽減できる。
国立がん研究センターの「がん薬物治療の原則」
1.そのがんに対して標準的な治療である
2.患者の栄養状態など体力がある。全身状態が良い
3.臓器(腎臓、肝臓、心臓、肺、脊髄)が適切に機能している
4.インフォームドコンセントが得られている
最近は、肌をきれいにするカバーメイクの開発が活発になっています。患者さんがメイクをすることで前向きな気持ちになり、治療にもよい影響が生まれているからです。
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抗がん剤の副作用について、ご紹介します。
細胞障害性の抗がん剤
細胞分裂を阻害する薬のため、がん細胞以外の正常な細胞にも影響が及びます。
特に、毛根、消化管の粘膜、骨髄など、よく分裂する細胞に副作用が現れやすい。
抗がん剤の主な副作用
消化管
・口内炎、嘔吐、食欲低下、便秘、下痢
抹消神経
・手足のしびれ、不自然な動き
自律神経
・排便、排尿の不調、起立性低血圧
皮膚
・じんましん(汗腺の多いところ)、色素沈着
脊髄
・白血球、赤血球、血小板の減少、貧血
過敏症
・血圧低下、呼吸困難、血管性浮腫、頻脈
その他
・不整脈、肺炎、心臓、肝臓、腎臓の機能障害
分子標的薬
がん細胞だけがもつ特徴的な分子に対して効き、がんの増殖や転移を抑えます。
・乳がん:ハーセプチン
・肺がん:イレッサ
・大腸がん:アバスチン
最近では、がん以外の正常な細胞への副作用があることが報告されています。
主な副作用
・重い皮膚の湿疹、高血圧、出血、脳梗塞、心筋梗塞、胃や小腸や大腸に穴が開く
抗がん剤の副作用は、使用を中止すれば1ヶ月ほどで回復すると言われていますが、しびれや痛みといった不調が半年以上続く患者さんも少なからずいます。
介護者はそうした不安や苦しみを受け止められるか否かがとても大切です。
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抗がん剤の特徴と使用目的について、ご紹介します。
抗がん剤の特徴
抗がん剤は、細胞障害性抗がん薬というがん細胞の増殖を抑える薬です。
全身に作用するため、正常な細胞にまで影響し有害な作用も現れます。
そこで、作用の仕方が違う複数の抗がん剤を少しずつ組み合わせて有害な作用を減らしながら効果を高める多剤併用療法が一般的です。
通常、一度に全てのがん細胞を死滅できないため、繰り返し投与する必要がありますが、投与を繰り返すと、薬剤耐性で薬が効かなくなることもあります。
抗がん剤の目的
抗がん剤は全身に作用するので、転移したがん細胞を死滅させる効果があり、がんの塊を除去する手術や放射線と組み合わせて全身のがんを死滅させて治癒を目指すことが一般的です。
しかし、がんの成長を抑えることから、治療だけでなく、延命、再発予防、症状改善、緩和の目的でも使用されます。
緩和目的で使用する抗がん剤
緩和目的で抗がん剤を使う場合、QOLが低下しないことが重要です。
通常、鎮痛剤より優れた効果がない限り、緩和目的で抗がん剤は使いません。
つまり、緩和ケアとして抗がん剤を使うのは、治癒の可能性が低い人か、がんが転移したり再発した人に限られます。
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身体の苦痛を取る方法について、ご紹介します。
身体の苦痛を取る代表的な方法
1.手術
2.抗がん剤
3.鎮痛薬、医療用麻薬
4.神経ブロック
5.放射線療法
手術で痛みを軽減する
・手術は体への負担が大きく、術後の回復にも時間がかかるため、体力があり、状態は良好、しかも、余命が数ヶ月以上期待できる場合、検討します。
患者さんや家族が手術を望んでいることが必要ですが、リスクもあるため、よく考えてから決めなければなりません。
緩和目的とする手術の具体例
・がんが骨に転移して骨折
→金属で固定、大腿骨頭置換など
・腸が詰まって、腹が痛む
→癒着を取り除く、人工肛門を作るなど
・食道が詰まって、食べられない
→胃瘻(いろう)を作る
・尿路が詰まって、腎臓に水が溜まる
→腎瘻(じんろう)を作る
胃瘻、腸瘻、腎瘻とは、皮膚に瘻孔(ろうこう)を開けて体内の臓器と管でつなぐことです。
胃瘻、腸瘻は管を通じて食べ物を胃腸へ送り、腎瘻は腎臓の尿を管から体外へ出すことが出来ます。
手術後に、炎症や手術痕に痛みが生じたり、神経や組織が傷ついて痛むこともあります。すると、患者は不安感や孤独感が増し、さらに痛みを増す、悪循環に陥ることもあります。
緩和を目的とする手術を行う場合、このようなリスクもあることを十分、考慮しないといけません。
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緩和ケアの専門家について、ご紹介します。
緩和ケア医
・通常の病気の治療とは別に苦痛を取り除くことに習熟した医師のことです。
現状では、緩和ケア専任の医師は数が少なく、内科や外科の医師が兼任して主治医となるケースが多いです。
平成19年4月、がん対策基本法の施行により、がん治療に関わる全ての医師は緩和ケアの研修を受けることになりました。今後は、緩和ケアに詳しい医師も増えていくことでしょう。
緩和ケア認定看護師
・身体だけでなく心のケアにも習熟した看護師のことです。
その他、がん化学療法看護、がん性疼痛看護、乳がん看護、がん放射線療法看護、皮膚・排泄ケアの認定看護師も緩和ケアに関わります。
専門看護師
・熟練した看護師であるだけでなく、看護師への教育、保健・医療・福祉全般のサービス提供者の相談や調整も担う専門職です。
がん看護、精神看護、小児看護、地域看護の各専門看護師がいます。
精神看護専門看護師のうち、リエゾン精神看護専門看護師は、重度のストレスを抱える患者さんやその家族、スタッフなどの心のケアを行います。
認定看護師や専門看護師は、看護師だけでなく介護職や他のケア提供者からの相談にのることも重要な仕事のひとつです。
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スピリチュアルな苦痛について、ご紹介します。
人は、死が迫っていることを知ると、「なぜ」と自問します。
自分の価値、人生の意味、死ぬことなど、宗教を信じている人は神や仏との関わりを考え込みます。
スピリチュアルペインとは、希望、絶望、人間の尊厳、孤独、愛などが強く現実味をおびて迫る中で生まれた魂の叫びとも言える深い苦痛のことです。
スピリチュアルペインの具体例
人生の意味
・もっと生きたい
・何のために生きてきたのか
・今までの人生への後悔
・早く死ぬしなない
自分の価値や尊厳
・自分はダメな人間だ
・もう何もできない
・人に負担をかけたくない
・人と会いたくない
・自己嫌悪
不信感
・何か隠されている
・もっといい治療法があるはず
・医者が真剣に診ていない
愛情
・配偶者、子供、両親、親友を残して死ねない
孤独
・なぜ自分だけがこんな目にあうのか
・この気持ちは誰にもわかってもらえない
死生観
・死への恐怖
・死とは何か
・死んだらどうなるのだろう
宗教的な苦痛
・神に見捨てられた
・ばちがあたったのか
・死んだら地獄へ落ちるのか
緩和ケアにおける4種類あるトータルペインの中で最も重要です。一方、ケアも難しいのですが、介護職員が一番大きく手助けのできる領域です。
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先ず、心理的な苦痛について、ご紹介します。
人は、不安や恐怖などを感じると、交感神経が強く働きます。
交感神経は体内で痛みを検出する器官を過敏にするだけでなく痛みを伝える神経も活発にします。
筋肉は緊張し、圧迫された血管からは痛みを起こす物質が放出されます。
このようなストレスはさらに交感神経を刺激し痛みの悪循環となります。
また、心が沈んでうつの状態になると、脳の中で痛みを感じにくくしているセロトニンが減少し、さらに、痛みを感じやすい状態になってしまいます。
不安や恐怖の他、怒り、悲しみ、落ち込み、混乱、イライラなども同様です。
次に、社会的な苦痛について、ご紹介します。
社会的な苦痛の具体例
経済的な問題
・医療費、入院費、生活費は大丈夫か
家族のケア
・自分が死んだら家族はどうなるのか
患者の介護
・誰が自分の介護をするのか
・家族に迷惑をかけたくない
人間関係
・家族、友人、医療スタッフとの関係
・意見の対立がある
・会いたい人がいる、会いたくない人がいるなど
相続の問題
・家族、親族との関係
仕事や学校
・仕事や学業ができない
・仕事の引継ぎや収入減
療養場所
・家に帰りたい、ホスピスに入りたいといった希望に拘わらず、一般病棟で死ぬことなど
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トータルペインについてご紹介します。
トータルペインとは、全人的苦痛とも呼ばれる以下の4つの苦痛です。
1.身体の苦痛
身体の痛み、便秘、息苦しいなどの苦痛
2.心理的苦痛
不安、孤独、悲しみなどの苦痛
3.社会的苦痛
お金、人間関係などの心配といった苦痛
4.スピリチュアルな苦痛
人生の意味を根底から問われる苦痛
つまり、トータルペインとは、病気による痛みだけでなく、ケアの相手を人間としてとらえる姿勢の考え方です。
身体の苦痛は、痛みだけではありません。以下に具体例を示します。
全身の症状
・だるい、むくみ、不眠など
消化器の症状
・食欲不振、吐き気、消化管のつまり、お腹のはり、便秘、下痢など
呼吸器の症状
・咳こみ、息苦しさなど
神経の症状
・かゆみ、麻痺など
泌尿器の症状
・尿もれ、尿が出にくいなど
上記のように様々な症状があります。例えば、痛みがなくともかゆくてたまらないと間違いなく苦痛と感じるでしょう。
身体の症状は、投薬や放射線などの治療により緩和します。ところが、それでも取れない身体の痛みが約1割ほどあると言われています。その場合、マッサージや体位変換などで和らぐケースもあります。
それでも取れない苦痛は、後述する精神的な理由などが関係しているかもしれません。
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医療ソーシャルワーカーについてご紹介します。
医療ソーシャルワーカー(MSW)とは、医療や治療の面も含めて患者さんや家族の心理的な問題や社会的な問題について相談できる社会福祉の専門職です。※MSW:Medical Social Worker
医療ソーシャルワーカーの具体的な相談例
経済的問題
・医療費、生活費に関する諸制度を紹介する
・公的な費用助成制度を紹介する
療養中の問題
・様々な情報を提供して不安を軽減し、患者さんの自己決定を援助する
・自分では解決できない人間関係を調整する
・家事、育児、教育、職業の問題解決を援助する
・外泊や在宅医療に関する不安の相談
・利用可能な社会資源を紹介する
病院や医療の問題
・医師、看護師との間に入って関係を調整する
・診断や治療に関する不安への理解を援助する
退院時の支援
・退院時に生じる問題に対応する
・転院先の医療機関を紹介する
・退院後入居できる社会福祉施設を紹介する
・復学、復職を支援する
・開業医や訪問看護、社会福祉協議会などと連携する
・介護保険制度を紹介する
・活用可能な地域資源を紹介する
死別後のケア
・遺族の経済的な支援をする
・遺族の生活を支援する
・悲観ケア(グリーフケア)
・単身者の引き取りや埋葬を支援する
医療ソーシャルワーカーは、比較的規模の大きな病院の医療相談室、地域医療室、相談支援センターなどにいます。
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緩和ケアチームについて、ご紹介します。
主治医が治療だけでなく緩和ケアに詳しければ問題ありませんが、そうでないケースがほとんどです。
今の一般病棟は治療を優先するので緩和ケアに精通したスタッフが少ないのが現状です。
病院によっては、緩和ケアチームという専門家がいます。緩和ケアチームの中心となるのは以下の4職種です。
・緩和ケア医(がんの痛みなどに詳しい)
・精神科医(患者のメンタルケアに詳しい)
・看護師(緩和ケアに詳しい)
・薬剤師(緩和ケアの薬に詳しい)
その他の職種として、臨床心理士、理学療法士、作業療法士、ソーシャルワ-カー、栄養士、ヘルパーなど。
医師も、麻酔科、放射線科、外科、婦人科、リハビリテーションといった専門医が加わります。
さらに、アロマセラピスト、音楽療法士、鍼灸師、マッサージ師、宗教家などが加わることもあります。
上記の専門職の方々に家族やボランティアの方も加わることで、患者さんとそのご家族の苦しみを少しでも緩和しサポートすることができます。
緩和ケアチームは比較的新しいシステムのため、病院内にあっても主治医が緩和ケアの必要性に気づかないケースもあります。従って、必要な場合は自ら積極的に医師や看護師に緩和ケアを利用したいことを伝えることが大切です。
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ホスピスについてご紹介します。
ホスピスとは、緩和ケア病棟と同じ意味で使われています。
ホスピス(緩和ケア病棟)にある設備
・面談室
・家族と患者用の調理場
・団らんスペース
・家族が宿泊できる控室
一般病棟との違いは、病室の治療機器が目につかないよう配置されています。
環境面でも、ぺットと触れ合えるようなスペースがあったり、家族やボランティアさんと交流できるような工夫がされているところもあります。
ホスピスの種類
・院内病棟:一般病院の一部病棟が緩和ケア専門化
・院内独立型:病院の敷地内に別病棟がある
・完全独立型:他の診療科はなく緩和ケア専門
現状では、完全独立型は少なく、院内病棟が多くを占めています。
ホスピスの問題点
現在の日本では、緩和ケアを必要とする人に対しホスピスの病床が非常に少ないのが現状です。その結果、ホスピスに入院できるのは終末期を迎えたごく一部の人となっています。
ホスピスの長所
・よりよい緩和ケアが受けられる
・一般病棟よりくつろげる環境
・一般病棟より家族の出入りなどの制限が少ない
ホスピスの短所
・数が少なくなかなか入院できない
・積極的な治療はできない
・病院のため、いろいろな制限がある
・音や臭いなど、周囲に気を使うことがある
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緩和ケアについて、ご紹介します。
かつての医療は病気を治すことに焦点を合わせ、治る見込みのない人へのケアはあまりありませんでした。ところが、死に向かう人たちの苦しみを少しでも癒そうという考え方が広まり緩和ケアが始まりました。
世界保健機関(WHO)の定義
「緩和ケアとは、生命を脅かす病に直面している患者とその家族にQOL(生活の質)を高める手段であり、肉体的、心理的、スピリチュアルな問題と苦痛を早期から把握し、きちんと評価して対処することで、苦しみを予防し和らげる取り組みを行うこと」
緩和ケアのポイント
・患者だけでなく家族も対象となる
・早期に始める
・肉体の問題だけでなく精神の問題にも対処する
・家族のグリーフケアも含む
・医療関係者などチームで取り組む
緩和ケアの理想のかたち
従来は、積極的に治療を続け、治療の効果が得られなくなった後、緩和ケアに移行していました。しかし、これでは、緩和ケアを行うことは、患者さんにとっては敗北感となり、緩和ケアの期間も短くなってしまいます。
そこで、今では、最初から治療と同時に緩和ケアも並行して行うことで、患者さんも緩和ケアを受け入れやすくなります。末期でなくとも緩和ケアをすることで痛みだけでなく心の問題も早期に相談できます。
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バイタルサインについて、ご紹介します。
バイタルサインとは、人間が生きている状態を示す兆候、所見のこと。
狭義には、体温、血圧、脈拍、呼吸を指す。
1.体温測定
・体温計には、水銀体温計、デジタル体温計、耳式体温計がある。
・測定する箇所により温度差がある。直腸が最も高く、次に口腔、腋窩(えきか:腋の下)の順で低くなる。
・腋窩検温は、腋の下の中央部に体温計のセンサー部が当たるよう、前下方から45度の角度で挿入する。
・37度以上が高体温、34度以下が低体温。
2.血圧測定
・血圧は、血液が血管壁に及ぼす圧力の大きさ。
・血圧の正常値は、最高血圧が130mmHg未満かつ最低血圧が85mmHg未満。
・血圧は測定時の姿勢に影響を受けやすい。
3.脈拍測定
・脈の回数、リズム(整・不整)、大きさ、緊張などを観察する。
・橈骨(とうこつ)動脈で測定することが多い。
・3指(人差し指、中指、薬指)を動脈の真上に置き指腹で触診する。
・通常、1分間で60~70を正常とする。
・60未満は徐脈、100以上は頻脈。
4.呼吸測定
・呼吸数、深さ、リズムなどを観察する。
・呼吸は意思で変化させることができるので、測定する際は気付かれないようにする。
・通常、1分間に16~20回。
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