
医療・介護者へのメンタルケア
うつ病
→長い間ストレスにさらされ続けたり、心身の疲労が蓄積してくると脳内の神経伝達物質セロトニンが欠乏して起こるメンタル疾患
症状
・不眠や中途覚醒といった睡眠障害、食欲不振、体重減少、憂鬱な基部が続く、意欲低下などの症状を
対応
・うつ病、抑うつと認められる場合には、休養が肝心
・なるべく早く精神科や診療内科を受診する
早期治療に必要なこと
・早期発見、早期治療と休養
・早期発見のためには、日ごろから職場内のコミュニケーションを密にし、何かいつもと違うと感じたら本人の話を傾聴して休養と受診を促す
セルフケア
→自分自身のケアをすること
・このためには、まず自分のストレスに気づくことが肝心
・自分がどういったことにストレスを感じやすいか
・その時にどういった心身の反応を示すか
・現在の環境の中にストレス要因はあるかなど
ストレスに気づいたら
・自分のストレス解消法を持っておくこと
・自分の意見や言いたいことをきちんと言えるようにしておくこと
・食事、睡眠、休息といった生活習慣を正すこと
ラインケア
→主に管理監督者が行うケアのこと
・職場のストレス要因の予防や軽減
・メンタルヘルスケア問題への対応など
職場のストレス要因
・最も大きなものは人間関係と言われている
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

医療・介護者へのメンタルケア
バーンアウト(燃え尽き症候群)
・医師、看護師、介護士、ソーシャルワーカーなどの対人専門職のメンタルヘルスに関連する概念
・長期間にわたる対人援助の過程で、心的エネルギーが過度に要求されるにも拘わらず、それ相応の満足度や成功体験が得難く、そのストレスから生じる極度の心身の疲労と感情の枯渇状態をいう
・自己卑下、仕事嫌悪、思いやりの喪失を伴う
症状
→朝起きられない、職場に行きたくない、アルコール量が増える、いらいらが募る、突然の辞職など
対応方法
・十分な休息を取らせる
・気力や体力が枯渇した状態にあるため、それらを取り戻させることが重要である
・大切なことは、「何に苦しんでいるのか」「何が一番辛いのか」を傾聴することである
・同じ職場の同僚や上司といった同じ立場にある人に悩みを打ち明けることができれば、その心の苦しみが軽減されること少なくない
共依存
→自分と特定の相手がお互いにその関係性に過剰に依存すること
・元々の定義は、アルコール依存症患者の世話やかいごをする家族が患者自身に依存し、患者もまた家族に依存している状態が見受けられることから提唱された
・具体的には、アルコール依存症の夫は妻に多くの迷惑をかけるが、同時に妻は夫の世話や介護などに自分の存在価値を見出しているような状態のこと
・現状では、アルコール依存症患者とその家族の関係だけでなく、「ある人間関係に囚われ逃げられない状態にある者」という定義が定着している
・暴力を振るう夫とそれに耐える妻の関係や支配的な親と愛情を受けたい子どもの関係なども該当する
対策
・共依存への対策は正確には存在しない
・「対処の方法がない」という意味ではなく、個々の成育歴や性格、ものの捉え方や考え方によって対処法が異なるということである
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

家族介護者へのメンタルケア
家族介護者へのメンタルサポート
1)ストレスの軽減
・家族介護者の一番のストレス要因は、日々移り変わる高齢者の症状である
・症状が目まぐるしく変化することに戸惑い、初めての症状に遭遇することもあるため、家族介護者本人に気を付けてもらいたいことをきちんと伝える必要がある
具体例
・食事と睡眠はきちんととり、家族介護者自身の体調を整えておく
・介護そのものをひとりで抱え込まない
・完璧を目指さない
・息抜きの時間を設ける
レスパイトケア
→休憩、休息という意味で、元々は、米国で障害者をもつ家族のために障害者を一時的に預かり、家族にリフレッシュしてもらう目的で福祉機関等がスタートさせたサービス
2)医学的知識の提供
・医療者、介護者は、家族介護者に、それぞれの疾患の特徴についての知識をもって家族と接することが望ましい
3)主たる介護者と介護協力者の関係調整
・認知症高齢者が複数の家族と同居している場合や、時々訪れる他の親族がいる場合などに、主たる家族介護者は、例え相手が配偶者や兄弟指定であっても、介護の苦労を理解してもらえないというジレンマに陥ることがある
・身近な家族や他の親族に、介護の真の大変さが理解してもらえないことは主たる介護者にとって大きなストレスになるため、第三者である医療者・介護者が他の家族に正しい説明をし、家族間の調整をすることが必要である
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

家族介護者へのメンタルケア
認知症高齢者の家族介護者の心理プロセス
4)抑うつの段階
・これらの段階を経て家族介護者が次に感じるのが抑うつの気分である
・介護生活が長くなると体力を使い果たし、気分も沈みがちになって燃え尽きてしまうこともある
・不眠が続く、食欲不振、疲れやすい、気分が落ち込むなといった症状が現れる
・絶望的な気持ちや自分を責める気持ちになる
・こうした徴候に気づいた場合、医療者、介護者は適切な介入をするべきである
・デイサービスやショートステイの利用を勧め、家族介護者のい負担を軽減するような助言が必要である
・「いつも頑張っておられますがご自身は大丈夫ですか」「ひとりで考え込まずに困ったことは何でも相談してください」等の声かけが有効な場合が多い
・「医療者、介護者は高齢者だけでなくご家族の身も気にかけている」という姿勢を示すことが大切である
5)適応の段階
・「怒りの段階」や「抑うつの段階」の時に適切な介入がなされる支援を受けることが定着してくると、次に「適応の段階」に入ってくる
・この時の定着とは、生活の中に支援を受けることが習慣化し家族介護者自身が自分の時間が持てるようになるという物理的側面と介護はひとりだけでやらなければならないものではなく、人の手を借りてもかまわないのだと思える精神的な側面を指す
・「適応の段階」では、怒ったりイライラしても仕方がないという気持ちや、「なるようにしかならない」という開き直りの気持ちを体験することもある
・「いつもよくやっておられますね」「本当に頭が下がります」等の言葉をことを忘れてはならない
6)再起の段階
・現状をありのままに受け入れられる状態である
・認知症高齢者の体験している世界を理解し認めたうえで受け入れるため、認知症高齢者に対してのいいとおしさや悲しみを感じることができるようになる
・そして、介護の体験を自分の人生の中で意味のあるものだと位置づけることが可能となる
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

家族介護者へのメンタルケア
家族介護者の心理プロセスの理解
・家族介護者は、「家族の疾患等の現実」に向き合った場合、ある心理プロセスを辿るとされている
・家族介護者の気持ちは常に揺れ動き、変化するものであることを理解するべきである
認知症高齢者の家族介護者の心理プロセス
1)驚愕の段階
・驚きとともに落胆し戸惑う時期
・最初に医師から認知症の告知を受けたときのショック状態
・同居の家族は、「最近、何か様子がおかしい」と感じていることが多いが、「まさか」と思っている場合も多い
・それが認知症であるという現実を告知され、驚愕するのが最初の反応である
2)否認の段階
・否認と驚愕はほぼ同時にやって来る心理状態である
・告知を受けた際、「そんなはずはない」とか「先生の誤診ではないか」と否定する場合もある
・このとき、医療者、介護者は、家族が認識不足で理解力に乏しいと受け取らず、あくまでも家族の気持ちに理解を示すように心がけるべきである
3)怒りの段階
・家族介護者はその後、高齢者本人の行動に現実的に直面することになる
・これが繰り返されることによって段々と否認が不可能になってきたとき、家族の気持ちに現れてくるのが怒りの感情である
・家族介護者の中には、自分に向けられる攻撃的な言動に怒りを覚え、時には高齢者につらく当たる場合もある
・そうした自分の行動を悔いて落ち込むといった悪循環に陥ることもある
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

メンタルケア
メンタルマネジメント
アサーティブな自己表現のためのコツ
1)自己表現や自己主張に対して肯定的な気持ちを持つ
・人間には「嫌われたくない」「人を傷つけたくない」という考えから、自己表現を阻む気持ちがある
・嫌われたり傷つけたりしたくなければ表現方法を変えればよいのであって、自己表現そのものが悪いわけではないと認識することが重要である
2)自分の気持ち、考えを正確に捉える
・自分で何が言いたいのか分からなければ、自分の気持ちや考えを相手に伝えられるわけがない
・そこで自分自身の気持ちや考えを正確に把握することが必要である
・この時のポイントは、「私はあの人を苦手だと思っている」といった具合に、「私は」を主語にして考えてみることである
3)周囲の状況や相手を客観的に観察する
・周囲の状況や相手の気持ちが分からなければ、「相手のことを配慮しながら、その場にふさわしい方法で」自己表現することはできない
・また相手に状況が分かるように、事実をもとに話せば感情的にならずにすむ場合が多い
4)自分の要求や希望をはっきり表現する
・自分の考えを理解し周囲の状況や相手のことを観察できたら、次に「自分がどうしたいのか」をできるだけ具体的に伝える
・この時のポイントは、要求だけを伝えるのではなく、「私はこうしたいけれどあなたはどう考えますか」という話し合いのための提案をすることである
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

メンタルケア
メンタルマネジメント
アサーション
→コミュニケーションスキルのひとつで、自他尊重の自己表現
・相手の気持ちや権利を考えながら、自分の気持ちや権利を相手に受け入れてもらう、自己主張のコミュニケーションのこと
・適切な自己主張の方法を身につけることで、ストレスの軽減の一助とする
1)攻撃的な自己表現(アグレッシブ)
・自分勝手で他人を否定したり、操作・支配しようとする言葉を平気で口にするタイプ
・実は相手が自分と違うことへの不安や、相手に逆らわれることへの恐れ、相手ときちんと話ができない不器用さを抱えている場合が多い
・相手を尊重する態度が見られないため、人間関係は長続きしない場合が多い
2)非主張的な自己表現(ノン・アサーティブ)
・目立つことや人と違うことを避けるタイプの人が取りがちな表現方法
・一見控え目な態度を取るが本心では納得しておらず、心を開かない場合が多い
・自分の考え・気持ちを表現せず、自分を押さえ込む傾向がある
・相手に伝わりにくい表現を取りがちで、自分を否定するような考え、依存的・服従的な態度が目立つ
・自分を否定していたり、自分に対しても相手に対しても不正直である場合が多く、ストレスのたまりやすい自己表現である
3)アサーティブな自己表現(アサーション)
・自分も相手も大切にしようとする自己表現
・自分の意見、考えや気持ちを率直に、その場にふさわしい方法で表現する
・「言うべきことを言う」こともそうだが、「言えるけれどあえて言わない」という選択をすることも、アサーティブな自己表現のひとつ
・これは「言いたいのに言えない」こととは全く異なることである
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

メンタルケア
メンタルマネジメント
認知修正
・心理学では、ある対象を知覚したうえでそれが何であるかを判断したり解釈したりすることを認知という
・人間が起こすすべての行動はこの認知に基づくもので、我々の脳の中で常に行われている情報処理活動のことである
・認知は個人個人のものの捉え方や考え方、性格によって大きな違いがある
・ストレスとなる要因(ストレッサー)に対する評価を変えるとストレスが軽減されることはよくあることで、これを認知の修正と呼ぶ
・人間は誰しも自分自身の考え方に癖があり、これが間違った思い込みに繋がりがちである
・間違った思い込みによってかかるストレスを軽減するためには、まず自分自身やケアされる人の考え方の癖や、ありがちな反応をよく知ることが重要である
ストレスコーピング
→ストレス状況に適応し、心身への影響をコントロールするための技術を指す
・さまざまな認知的・行動的試み(コーピング)を行うことでストレスの軽減を図る
1)情動焦点型コーピング
→いわゆるストレスの発散と呼ばれる方法論
・飲酒、カラオケ、個人の趣味などで気晴らしをする
・寝てしまう、我慢する、逃げる、責任転嫁するなどひとによってやり方はさまざまである
2)問題焦点型コーピング
→ストレスの原因となる問題は何で、どのようにしたら解決できるかを自ら解決すること
・自分に対して不愉快な発言をする人にやめてくれと言う
・人を介して頼んでもらうなど
※高齢者にストレスのコーピングを行う場合、情動焦点型を用いて不快な感情を落ち着かせてから問題焦点型に取り組む併用型が多い
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

メンタルケア
メンタルマネジメント
→ストレスをマネジメントすることを指し、ストレス状況に対処することを意味する
・綿密に段階を踏んでストレスの内容や質を探り、それらに対処していくこと
ストレス状況の把握と分析
1)先ず、本人にとってのストレスがどのようなものであるかの把握から始める
・何がストレスの原因(ストレッサー)なのか
・そのストレスをいつ頃から感じているか
・それはどの程度のものか
・状況を変えることは可能か
・その状況が悪化する恐れはあるか
2)上記について順を追って把握していく必要があり、この時に重要なのが傾聴というスキルである
・そうだったのですね
・それは大変だったでしょう
・ひとつひとつの返答にあいづちを打ったり、丁寧な応答を心掛ける
3)ストレスの原因を探る場合、身体的な疾患を患っていないかに注意を払う必要がある
・ストレスによって身体反応(ストレス反応)が出ているかどうか
・本人が自分で対処できる問題かどうか
・配偶者との死別によって孤独な状況に置かれた場合のストレスは、一人であること自体がストレスになっているため、サポート体制を構築する必要があり、このサポート体制をソーシャルサポートと呼ぶ
・地域の人や他の家族、親族と連携をとって、声かけや訪問をすることで個人を支える体制を作ることを指す
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

食事の衛生管理
食品による危害の防止
物理的危害の予防
・物理的危害の代表的なものは異物混入である
異物混入の予防法
1)異物混入の発見を容易にするために、調理室内、特に盛り付け段階の照明の照度は1000ルクス以上とする
2)毛髪混入を防ぐため、髪の毛を完全に防御した帽子を着用する
3)ホッチキス針や破れた袋の破片が混入するのを防止するため、食材の入った袋は手で引きちぎらず、必ずハサミを使用する
4)使いかけ食材の袋止めには輪ゴムは使用しない。やむを得ず使用する場合には、目立つ色の輪ゴムを使用する
5)竹串、爪楊枝、割り箸など、破片が生じやすい調理用品には細心の注意を払う
化学的危害の予防
・調理現場で起こり得る化学的危害は、洗剤、漂白剤、殺菌剤、殺虫剤などの化学物質の混入である
化学品混入の予防法
1)食品以外の化学物質を、小分けなどで食品や調味料などの容器に移し替えない
2)洗剤や漂白剤など、使い終わったら所定の場所にきちんと戻し、調理室に放置しない
3)食品以外の化学物質をやむを得ず食品容器以外の他の容器に移し替える場合、誰が見てもわかるよう見やすい色の文字で表示する
4)化学物質を収納する容器の蓋は簡単に開けられない構造のものを用いる
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

食事の衛生管理
食品による危害の防止
・調理現場において実施できる危害防止策として最も重要なことは手洗いの徹底である
生物学的危害(細菌性、ウイルス性食中毒)の予防
1)まな板と包丁は食材ごとに専用のものを使用する
・肉用、魚用、野菜・果物用、加工食品用などに分類する
・きざみ食を提供している場合、きざみ専用のものを準備する
2)調理器具類、布巾の洗浄・殺菌を実施する
・熱湯、煮沸、食器消毒保管庫、アルコール噴霧、次亜塩素酸ナトリウムなど最も適当な方法を選択する
3)特に生で食する食品の洗浄、消毒を徹底する
・給食センターや学校などの大量調理施設では、サラダ用の野菜や果物は次亜塩素酸ナトリウム溶液で殺菌することが求められている
4)加熱料理は中心温度75度1分以上の加熱を徹底する
・これは大量調理施設で義務付けされており、腸管出血性大腸菌や多くの細菌性及びウイルス性食中毒を予防できる
5)手洗いの励行を徹底する
・調理室に入る前、違う作業に移る際、肉、卵、魚に触れた後、汚染物に触れた後などには必ず手を洗う
6)飛び跳ねによる二次汚染防止のため、調理済みの食品や料理を腰より低い位置に置かない
7)特に、肉・魚介類、卵、大豆製品など、タンパク質性の食品を常温で放置しない
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

食事の衛生管理
食中毒の種類
腸炎ビブリオ
・汚染源は海洋の魚介類で、特に近海物の魚介類の体表面に付着している
・本菌は食塩を好むが真水に弱い
・流水で魚介の表面を十分に洗い流すことは予防上で有効である
・また、熱にも酸にも弱い
・世代時間(細菌が分裂してから次に分裂するまでに要する時間)が7から10分と非常に短く急速に増殖するのが特徴のひとつである
・料理が本菌に汚染されていた場合、調理後の放置時間が長いほど食中毒発生のリスクが高まる
・つまり、同じ料理を摂取するとき、最初に食べる場合より後から食べる方が食中毒の危険性は高い
・症状は、下痢、腹痛、発熱である
・発熱は軽度で、激しい下痢が特徴である
・潜伏期間は12から14時間である
・生食する料理は直前まで冷蔵保存しておく
・熱に弱い菌のいため、二次汚染がない限り煮魚、焼き魚、てんぷら、魚介類の煮込みなど加熱した料理で食中毒がおこることはまずない
・刺身のような生で食する場合には、細心の注意が必要である
カンピロバクター
・汚染源は鶏肉が多い
・ノロウイルスほどではないが、感染力が強い
・潜伏期間は7から10日と長い
・空気中の酸素濃度は高すぎるため、空気中では死滅する
・中温菌のため25度以下では増殖しない
・症状は、下痢、腹痛、発熱で、特に激しい腹痛が特徴である
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

食事の衛生管理
食中毒の種類
腸管出血性大腸菌O-157(O-111、O-25)
・汚染源は牛肉が最も多い
・牛の腸管内(糞便)に存在する菌によって牛肉が汚染され、加熱不十分な肉の摂取により感染する
・熱に弱い菌のため、十分な加熱調理(75度以上)により確実に予防可能である
・ノロウイルス同様、感染力が強く100個以下でも感染する
・従って、ヒトからヒトへの感染も起こり得る
・焼肉などで生肉に触れた箸や野菜などから感染することもある
・箸は肉を焼くときに使用するものと、食事をするものとを分けるべきである
・潜伏期間は7から10日と極めて長いため、原因食品を特定するのが難しい
・症状は、血液の混入した下痢便、腹痛、発熱などである
・症状が進行すると溶血性尿毒症症候群(HUS)を起こし、死に至る
・牛肉や牛モツに触れた後の徹底した手洗いと、十分な加熱調理により予防可能である
ノロウイルス
・ウイルス性食中毒のひとつ
・汚染源の多くはカキなどの二枚貝とされている
・感染力が強く、100個以下でも感染することがある
・ドアノブからヒトの手を介して感染する
・患者の吐しゃ物が乾燥して、ウイルスが飛沫感染する
・熱に弱いため十分な加熱(85度以上)によって予防可能である
・症状は、激しい嘔吐と下痢であるが、通常、3日程度で治まる
・症状が治まっても1週間から1ヶ月程度にわたりウイルスを排出していることもある
・アルコール消毒は無効のため、次亜塩素酸ナトリウム剤で消毒する
・徹底的な2度の手洗いによってウイルスを完全に洗い流すことが有効な手段のひとつとされている
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

食事の衛生管理
食中毒の種類
黄色ブドウ球菌
・ヒト由来菌でヒトの皮膚や毛髪に存在する
・特に化膿巣には大量に存在するため、手に傷がある場合には調理に携わらないのが原則
・毒素型の典型的な食中毒菌であり潜伏期間は3から6時間と短い
・菌自体は熱に弱いが、加熱によっても破壊されないエンテロトキシンという毒素を産生する
・症状は下痢、腹痛、嘔吐などで、発熱はほとんどない
・激しい嘔吐が特徴
・一度産生した毒素は加熱によっても破壊されない
・菌を着けないことが最も重要であるが、菌が分裂するときに毒素を産生するため、低温保存などにより菌を増殖させないことも有効である
サルモネラ
・サルモネラ属菌は2500から3000種程度が知られているが、食中毒を起こすのは限られた菌種である
・ネズミチフス菌、ゲルトネル菌は食中毒としてい有名である
・汚染源は鶏卵が最も多く、豚肉、鶏肉などにも存在する
・近年目立って多いのは、サルモネラ・エンテリティディス(SE)による汚染で、熱に弱く、十分な加熱調理によって予防可能である
・生卵、半熟状の料理などは、本菌が付着していた場合、中毒の危険性が高い
・症状は下痢、腹痛、発熱で、38度以上の高熱を出すのが特徴
・まれに死亡することもある
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

食事の衛生管理
食中毒の種類
・通常の食品は無菌ではなく、人間に対して病原性を有しない多くの細菌によって汚染されている
・しかしその多くは加熱調理の段階で死滅するか胃酸によって死滅する
・食中毒もその多くは加熱調理で死滅する
・現実には、多くの食中毒は調理後の二次汚染や不十分な加熱によって引き起こされる
・毒素型と呼ばれる食中毒菌が産生する毒素の中には、加熱によって破壊されないものも存在する
細菌性食中毒(ウイルス性も含む)予防の3原則
→着けない、増やさない、殺す
1)着けない
・食品に食中毒菌を付着させないということ
・食品そのものに最初から菌が付着していることを考慮すると、その食品から他の食品に菌を移動させないということ
・つまり、手や調理器具を介して菌が移動するのを防ぐということ
2)増やさない
・菌の増殖を防ぐ
・細菌性食中毒は、菌数が一定以上にならなければ発症しないため、冷蔵保存(10度以下)は有効である
3)殺す
・殺菌すること
・加熱調理が最も有効だが、加熱に適さない食材もあるため、その食材に適した対応が必要
衛生管理の基本
→正しい手洗い:手洗いに始まり、手洗いに終わる
・手を介して他の食品や調理器具に菌を着けないための手段
・次に衛生的な器具及びその取扱いと食材の適正な管理
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

食事の衛生管理
衛生管理
・衛生管理上の注意点として家庭ではあまり問題にならないことが、病院、老人ホーム、乳幼児施設などで問題になること
1)大量調理による調理完了から食事提供までの時間の長さ
2)ハイリスクグループ(細菌に対する感受性の高い喫食者)を対象とした食事提供
→大量調理及び施設における衛生管理は家庭における衛生管理とは比較にならないほどの細心の注意と衛生管理技術が必要であり実践を伴わなければならない
食品に対する危害の種類
・食事に求められる3要素は、安全、栄養、美味しさ
食品に対する危害
1)物理的危害
・異物混入(毛髪、紙片、金属片、木片、砂利、輪ゴム、昆虫、ガラス片、ホッチキス針、爪、竹、プラスチック片、ビニール、セロテープなど)
※広義においては、放射能汚染のような電磁波を発する物理的エネルギー物質による汚染も含まれるが、他の物理的危害とは根本的に異なり、食品とともに摂取された放射性物質を原因とする内部被爆により人体にとって有害な多くの化学変化をうけることである
2)化学的危害
・化学物質の混入(洗剤、漂白剤、その他の化学物質の混入、規定量以上の食品添加物使用など)
3)生物学的危害
・細菌、ウイルス汚染(O-157、ノロウイルス、サルモネラ、カンピロバクター、腸炎ビブリオなど)
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

訪問栄養食事指導
訪問栄養食事指導で行われる内容
3)患者・家族に合わせた食事内容の指導や支援
・作成した食事計画案や具体的な献立をもとに介護者である家族に指導や支援を行う
・患者においしく食事してもらえることが第一であるが、実際に食事の準備を行うのは家族であるため、家族の負担も考慮に入れる必要がある
4)患者・家族の生活に合わせた調理や買い物の指導や支援
・簡単にできる料理の紹介、冷凍食品や缶詰の活用、レトルト食品や市販惣菜の工夫など、実技を伴う調理実習を介護者と一緒に行う
・どんな食品や缶詰、加工品、惣菜品などが使いやすいか、応用しやすいかなど、買い物についても指導や支援を行う
5)栄養補助食品、嚥下障害食、介護食などの紹介
・食欲低下がある場合は、嗜好に合った栄養剤や栄養補助食品を試してみる
・全額自己負担となるが、飲みやすい味や風味に調整されていて、不足しやすいエネルギーやタンパク質、ビタミン、ミネラルが飲み切りサイズで手軽に補給できる
・摂食・嚥下機能の障害が起きると、それを考慮した食事を準備する必要がある
・誤嚥を引き起こさないためには、食材をミキサーにかけたり、とろみ調整食品を用いる
6)担当ヘルパーに対するアドバイス
・身体介護や家事援助をするヘルパーの役割は重要である
・担当ヘルパーに作ってもらう食事内容や買い物での品目などをアドバイスする
・訪問したときの様子や発言などをフィードバックしてもらい、次回の訪問栄養食事指導の情報にする
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

訪問栄養食事指導
訪問栄養食事指導で行われる内容
1)食事摂取量と栄養状態の確認
食事の摂取量
・食事摂取量の把握は、栄養状態を把握すること
・服薬の影響や認知症の進行、環境の変化、現疾患の重症化、合併症の発症などにより、食事の摂取量が変化する
・一番の問題は、食事量の減少から低栄養状態への移行である
・体重変動や検査値と見比べて安定していれば、食事の摂取量は充足できていると考えてよい
・偏食や固食は栄養素の過剰や不足になりやすい
2)患者に合わせた食事計画案や具体的な献立の作成
・食事面では、食べたことを忘れる、拒食、過食、異食がある
・不穏、暴力行為、徘徊、睡眠障害などがあると、介護者の負担が増し、食事が疎かになりやすい
・認知症患者は、過去の食事食べ方や食事時間、料理の好み、味付け、盛り付け方などのこだわりが強くなる傾向がある
・認知症が進行すると、食べ物を失認する、捕食がうまくできなくなる失行が起こり、摂食・嚥下障害が起きやすい
・摂食・嚥下障害も評価しながら、食事計画案や具体的な献立を作成する
・認知症があるからといって特別な食事を準備する必要はなく、家族と同じ食事が可能であれば、一緒に食べることで安心感が得られる
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

訪問栄養食事指導
訪問栄養食事指導で行われる内容
1)食事摂取量と栄養状態の確認
栄養素の不足と主な自他覚症状
るい痩:エネルギーが長期間不足→マラスムス(筋肉、体脂肪の著しい減少など)
毛髪:エネルギー、タンパク質、ビタミン、ミネラルが全体的に不足→脱毛、毛髪の形態異常
皮膚:水分不足→乾燥肌(口腔内、舌の乾燥も確認)
ビタミンA欠乏→乾燥肌、サメ肌など
ビタミンB2、B6欠乏→脂漏性皮膚炎(顏、頭などに湿疹を生じる)
爪:鉄欠乏、B12欠乏(胃切除後)→さじ状爪
口唇:ビタミンB12欠乏→口唇炎、口角炎
舌:鉄欠乏、ビタミンB12欠乏(胃切除後)→舌乳頭の萎縮(舌がすべすべに)
浮腫:タンパク質が不足→クワシオルコル(頭、腕、手足の浮腫、筋力低下など)
ビタミンB1欠乏→脚気状態による浮腫
褥瘡:エネルギー、タンパク質、ビタミン、ミネラルが全体的に不足
除脈:エネルギー、タンパク質、ビタミン、ミネラルが全体的に不足
貧血:鉄欠乏→鉄欠乏性貧血
葉酸、ビタミンB12欠乏→巨赤芽救性貧血
身体計測
・身長、体重、皮下脂肪厚、上腕周囲長、上腕筋囲などを計測する
・BMIから、標準、やせ、肥満の判定ができる
・皮下脂肪厚を計測すると、体脂肪量(エネルギーの貯蔵状態)を知ることができる
・上腕周囲長を計測すると、筋肉量(タンパク質の彫像状態)を知ることができる
・計測基準値との比較で栄養状態の判定ができる
・基準値の60~80%で、中等度の消耗状態、60%以下では高度の消耗状態である
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

訪問栄養食事指導
訪問栄養食事指導
→病気のために通院などが困難な人のために、医師の指示のもとに管理栄養士が家庭に訪問して、療養生活に必要な栄誉に関する知識や食事などを30分以上指導するもの
・医療保険では1994(平成6)年度から、介護保険では2000(平成12)年度から算定が開始
・対象となるのは、在宅療養者で腎臓病、糖尿病、肝臓病、脂質異常症、高血圧症、胃潰瘍、貧血、膵臓病、消化管がんの術後、クローン病、潰瘍性大腸炎、高度肥満などの食事療養が必要な人
・また、低体重やアルブミン低値で低栄養状態に陥って改善が必要な人
訪問栄養食事指導で行われる内容
・食事摂取量と栄養状態の確認
・患者に合わせた食事計画案や具体的な献立の作成
・患者、家族に合わせた食事内容の指導や支援
・患者、家族の生活に合わせた調理(実技を伴う)や買い物の指導や支援
・栄養補助食品、嚥下困難者用食品、介護食などの紹介
・担当ヘルパーに対する指導
1)食事摂取量と栄養状態の確認
現病歴、既往歴、自他覚症状の観察
・問診や観察からの栄養状態を把握する
・現病歴、既往歴の中には、服薬、アレルギー、嗜好品、生活環境などの情報も含まれ、今後の血用や療養生活の方針に大きく影響する
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

経腸栄養剤
栄養剤の使用方法のポイント
投与量
・必要な栄養素を十分に摂取することは、病状の安定や悪化を防止し、合併症の発症や低栄養状態による感染症などを起こさないために最も重要である
・性別、年齢、身体状況、疾患などを考慮して算出する必要がある
投与体位
・胃食道逆流や誤嚥を防止するためにギャッジアップ(ベッドの角度)は30度か90度で行い、腹部が圧迫されない安定した体位にし、中途半端な半座位は避ける
・フラットな状態で流すと、栄養剤が逆流して気管に入ってしまう場合がある
・褥瘡がある場合、30度にして褥瘡部位を除圧することが必要となる
使用器具の衛生面
・経腸栄養剤には、細菌が繁殖する条件である栄養素や水分があり、注入に使用する器具類を不衛生に扱うと細菌が入って増殖し、下痢や腹痛などを起こしたり感染症の原因となる
・粉末の栄養剤は、一度沸騰させたお湯を40度以下に冷まして使用すると衛生的である
・栄養剤は作り置きせず、使用するとき1回分ずつ調剤する
・缶やパックの液状の栄養剤は、開封後12時間以内に使用し、室温では6~7時間以内に使い切る
・使用器具は中性洗剤で洗浄し、ミルトンでつけおき消毒し、その後、水洗いで自然乾燥させる
・経胃法の場合、カテーテル管理が最も重要である
・栄養剤を注入した後、30mlのぬるま湯を注入する
・専用のブラシで洗浄し、清潔を保つようにする
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

経腸栄養剤
栄養剤の使用法のポイント
投与スケジュール
経腸栄養剤投与で下痢を防止するポイント
1)栄養剤の吸収不良
・低栄養状態や絶食が長期間続くと、腸管の吸収能力が低下している
→少量ずつ、低速で(20ml/h)栄養剤を投与し、徐々に増量していく
→食物繊維が配合されているタイプ、脂質含有量が少ないタイプを使用する
・栄養剤に含まれるガラクトース、ラクトースによる(乳頭不耐症)
→ガラクトース、ラクトースを含んでいない栄養剤に変更する
2)栄養剤の浸透圧が高い
・体液や腸管の浸透圧(約300mOsm/l)より高浸透圧の栄養剤が腸管を刺激し、下痢を起こす
→300~400mOsm/lの栄養剤を使用する
3)栄養剤の細菌汚染
・開封後容器に入れ替えて6時間後から細菌の増殖が始まり、8時間移行は増殖が顕著になる
→最低6時間以内で注入を完了する、高価であるがバックタイプの栄養剤を使用する
→栄養剤を水で希釈しない(希釈家過程で細菌が入り込みやすい)
4)肝疾患や膵疾患などの消化器系疾患によるもの
・過敏性腸症候群、胃切除後、短腸症候群などの疾病は下痢を起こしやすい
→消化態栄養剤や成分栄養剤へ変更する(難点は高浸透圧であること)
→腸内細菌を整える乳酸菌、食物繊維、オリゴ糖などを投与する
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

経腸栄養剤
経腸栄養剤の補給法
胃瘻法のメリット
・外見が気にならない
・半固形化された栄養剤を使用することで下痢や逆流がしにくい
・チューブがみじかいので苦痛が小さい
胃瘻法のデメリット
・造設時のストレスが心身ともに大きい
・自己抜去が起こりやすい
・管理が不十分な場合、胃瘻の周りの皮膚がただれやすく、感染しやすくなる
・胃瘻が不完全な場合に重篤が合併症(腹膜炎など)を引き起こしやすい
栄養剤の使用方法のポイント
・経鼻法や胃瘻法で栄養剤を使用するポイントは、栄養剤の選択、投与スケジュール、投与量、投与体位、使用器具の衛生面などがある
栄養剤の選択
・消化吸収機能が正常であれば、1ml=1kcalの栄養剤の使用が一般的である
・しかし、合併症があると病態に合わせた栄養剤を使用することになる
・血糖に配慮したもの、腎不全や肝不全に配慮したもの、褥瘡や低栄養に配慮したものなどがある
・半固形化栄養剤は高タンパク、高脂質のものがほとんどであり、消化吸収機能が正常であることが前提となる
投与スケジュール
・栄養剤を使用するうえで問題となるのは、下痢や腹痛などの消化器症状、腹部膨満、嘔吐、逆流性食道炎、高血糖、脱水、ビタミン・ミネラルの欠乏などの合併症
・中でも下痢が一番多く、投与開始時期に起こりやすい
・下痢が起こると、腸管からの栄養素の吸収障害により、必要なエネルギーや栄養素の摂取が不十分になることや、肛門周囲が赤くただれることもある
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

経腸栄養剤
経腸栄養剤の補給法
3)胃瘻法:胃に孔をあけてチューブを挿入して栄養剤を注入する方法
・胃瘻造設術を経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)という
・進行した認知症は脳血管障害などで長期間栄養管理を行う場合、嚥下障害食と経鼻法の併用では栄養面、衛生面などから様々な問題が生じやすい
・内視鏡を使って胃に小さな穴をあけてチューブを挿入し、そのチューブより栄養剤やミキサーした食事などを注入することで、鼻腔、口腔への衛生綿や嚥下動作時の違和感などの問題を解消できる
・チューブが短いためリハビリテーションが行いやすい
・感染のリスクが低くなるなどのメリットがある
・胃瘻を作ったからといって口から食べられなくなることはなく、状態によっては経口摂取も可能である
・胃瘻で使用される栄養剤には、半固形化されたタイプがある
・ほとんどの栄養剤は液状であり、そのまま胃瘻に注入すると、栄養剤の漏れや胃食道逆流に伴う誤嚥性肺炎のリスクがある
・また、栄養剤が急速に消化管を通過することで起こる下痢なども起こりやすい
・一方、半固形化された栄養剤は、栄養剤に粘性をつけることで、食べ物に近い形で注入して、漏れや逆流、消化管への急速通過を防止し、様々なリスクを軽減させられる
・半固形化栄養剤は、そのまま注入できるタイプのもの、液状の半消化態栄養剤に半固形化剤を添加して半固形化するものがある
・食事をミキサーにして注入してもよいが、この場合はチューブに通過可能な状態にする必要がある
・商品名:リカバリー・ニュートリー、カームソリッド、PGソフト・EG、ハイネゼリー
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

経腸栄養剤
経腸栄養剤の補給法
2)経鼻法:鼻からチューブを挿入してチューブの先を胃や十二指腸、小腸の先端まで持っていき、栄養剤を注入する方法
・脳血管障害を発症し脳細胞が障害され、摂食・嚥下機能の司っている領域が損傷されると、口から食事を取ることが難しくなる
・正常な嚥下過程のどこかに障害が起きると、摂食・嚥下障害となる
・認知症が進行すると、口腔内の食べ物を感じることができない
・噛むことができないなどの問題が起こりやすく、摂食・嚥下障害となりやすい
・経鼻法を行う場合、消化吸収機能が正常か否かを評価する必要がある
・消化吸収機能の著しい低下、消化管の絶対安静、消化管の完全閉鎖、急性膵炎の憎悪期などの場合、経鼻法ではなく経静脈栄養法にしなければならない
・経鼻法を長期間行うと、鼻腔、口腔、咽頭の衛生上の問題や嚥下動作時の違和感による苦痛、胃食道逆流による誤嚥などが起こりやすく、胃瘻、十二指腸瘻などを作ることも検討する
経鼻法のメリット
・胃瘻法や中心静脈栄養法より手技が簡単
・体への影響が小さい
・自分で抜いても(自己抜去)、重篤な合併症は起こりにくい
経鼻法のデメリット
・見た目が良くない
・自己抜去が起こりやすい
・チューブからの感染
・注入した栄養剤が胃から逆流して、誤嚥性肺炎を起こす可能性がある
・注入時間が長い
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

経腸栄養剤
経腸栄養剤の補給法
・認知症の場合、日常生活を送るうえで問題がなければ、食事で必要な栄養素を摂取できれば問題ない
・認知症が進行して、記憶障害のため食事をしたことを忘れて食事の要求をしたり、食べることに興味を失うこともある
・脳血管性認知症の場合、脳血管障害で麻痺などが起こって自ら食事を取ることができずに介護が必要になる場合があり、その時は、経鼻法、胃瘻法などで栄養素を確保する
1)経口法:経口から栄養剤を摂取する方法
・食事の摂取量が少なくなると体重が減少して栄養状態が徐々に悪くなる
・栄養状態が悪くなると免疫機能の低下や疾病、創傷の治療の遅れなどを引き起こす
・そのような状態に陥る前に、栄養剤を補助的に使って不足する栄養素を補給したい
・口から飲む場合、飲む人の嗜好に合わせることを第一に、飲む人にとって不足しやすい栄養素が強化されている栄養素を選択することを第二に考える
・栄養素が強化されている栄養剤は独特の味や風味があって、飲む人の思考に合わないことがある
・特に認知症の場合、食に関する記憶障害や認知機能の障害から、嗜好に合わない栄養剤を強く拒否する可能性が高いので注意を要する
・継続して飲めると栄養素が安定的に摂取できるため、栄養状態の改善が期待できる
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

栄養剤
経腸栄養剤の種類と特徴
5)その他各種飲料、ゼリーなど
・前述した1)~4)の栄養剤は高カロリーで、必要なエネルギーを摂取すると1日に必要な栄養素をすべて充足できる設計になっている
・褥瘡や貧血、低栄養状態、便秘などを合併すると、より多くの栄養素が必要となり、その際、補助的に利用する飲料やゼリーがある
万能タイプ
・栄養素がまんべんなく摂取でき、全体の食事量が少ない患者に向く
・商品名:カロリーメイトゼリー、飲む栄養プラス、リカバリーミニ
エネルギーを補給するタイプ
・脂質が多くタンパク質が少ないもの、糖質が多くタンパク質を脂質がすくないものがある
・どちらも腎機能が低下している患者に向く
・商品名:レナウェルA、元気ジンジン
タンパク質を補給するタイプ
・タンパク質が強化されており、創傷治療に効果があるアルギニン、エネルギー代謝や脂質代謝に関わるカルニチン、分岐鎖アミノ酸などが多く配合されている
・全体の食事量が少ない患者、栄養状態が徐々に低下している患者に向く
・商品名:メイバランス、リソース・ペムパル
微量栄養素を補給するタイプ
・高齢者が摂取しにくい鉄、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、ユビキノンなどが補給できる
・全体の食事量が少ない患者、栄養状態が徐々に悪くなっている患者に向く
・商品名:ブイクレス、アイソカルアルジネード、サンキストポチプラス
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

栄養剤
経腸栄養剤の種類と特徴
3)消化態栄養剤
・原材料のすべてが天然の食品ではなく、化学的に合成したものから作られた栄養剤
・栄養素はほとんど消化された状態になっている
・タンパク質は、アミノ酸またはジペプチド(アミノ酸が2つ結合したもの、トリペプチド(アミノ酸が3つ結合したもの)で配合されている
・糖質はデキストリン(ブドウ糖が数個結合したもの)で構成されている
・食物繊維はほとんどない
・消化をほとんど必要としないため、消化吸収の機能が低下している患者や腸管の安静を目的として炎症性腸疾患を合併している認知症患者に使用する
・独特な味があるため、経口摂取ではなく、チューブを用いて摂取する栄養剤
・商品名:ペプチーノ、ツインライン、エンテルード
4)成分栄養剤
・消化態栄養剤と同様、原材料のすべてが天然の食品ではなく、化学的に合成したものから作られた栄養剤
・タンパク質がすべてアミノ酸で配合されている
・脂質が100kcal中に1g未満とごく少量になっている
・使用は消化態栄養剤と同様だが、より高度な栄養管理が求められる患者に使用される
・アミノ酸の独特な味があるため、経口摂取する際にはフレーバーを用いると飲みやすくなる
・商品名:エレンタール、ヘパンED
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

栄養剤
栄養剤とは
→栄養素の不足を補うために用いる薬剤または食品
・薬剤は、注射剤としての輸液のことを指し、輸液ラインから静脈に注入する(経静脈栄養法)
・食品は、経腸栄養剤と呼ばれ、腸から消化吸収される栄養剤のこと
経腸栄養剤の種類と特徴
1)天然濃厚流動食
・原材料のほとんどが天然の食品で作られた栄養剤
・食事を摂取することとほぼ同じで、ほとんどが口から飲むタイプ
・栄養素の組成は、タンパク質、脂質、炭水化物は食品由来のもので構成されている
・消化吸収が必要なため、消化機能が保たれていないと下痢や腹痛、嘔吐などの消化器症状を起こしやすい
・消化吸収に問題がない嚥下障害患者に適応し、食事の不足分を補う栄養剤として使われることが多い
・商品名:セルティ、流動食品A
2)半消化態栄養剤
・原材料は、天然の食品を中心としている
・栄養素の組成は、タンパク質、脂質、ビタミン、微量元素などを配合している
・栄養機能食品で扱われているものも多い
・飲むタイプとチューブを用いるタイプがある
・栄養素は半分程度消化された状態で、タンパク質の最少単位であるアミノ酸が添加されているものもある
・未消化な状態のタンパク質もあり、ある程度消化機能が保たれていないと消化器症状を起こす場合がある
・消化吸収に問題がない嚥下障害患者に適応
・商品名:リカバリーミニ、サンエットSA、エンシュアリキッド、ラコール、クリニミール
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓

嚥下障害と嚥下障害のための食事
障害に合わせた物性
・嚥下障害食は物性に応じ、以下のように分類される
1)軽度障害食:軟らかい食品
2)中等度口腔障害食:軟らかい半固形物と低粘度の液体
3)中等度咽頭障害食:ゼリー、ピューレ、やや高粘土の液体
4)重度障害食:軟らかいゼリー、低粘度の液体
各種ゲル化剤の種類と特徴
・ゲル化剤はコロイド溶液の流動性を失わせ、嚥下しやすい形態に調整するもの
1)片栗粉
・流動性を失わせたい液体に、水で溶解した片栗粉を加え、加熱することによって使用するが、ゼラチンのように固めることはできない
・冷却によりさらに流動性は失われ、嚥下障害食として適さない物性に変化する
2)ゼラチン
・板ゼラチンと粉ゼラチンがある
・水に浸潤させてから加熱して完全に溶解させてから冷却する
・使用方法が面倒なため、60度以上の液体に直接振り入れて溶かせばよいだけの嚥下障害者用のゼラチンが市販されている
・加熱状態では流動性は保たれているが、冷却して固めて使用するのが一般的である
3)寒天
・伝統的な棒寒天が有名であるが、最近は扱いの容易な粉末寒天が市販されている
4)増粘剤
・「とろみ」とも呼ばれている
・味付けや温度に関係なく簡単にとろみの調整ができる
・原材料は加工でんぷんや増粘多糖類(海藻抽出物)などである
・特徴は、片栗粉やゼラチンのように加熱する必要がないことである
↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
↓↓コメント欄に、ご意見、ご感想を、お気軽に書き込んで下さい。↓↓