
障害がある子の教育
特別支援学校における自立活動
1.健康の保持
・生活のリズムや生活習慣の形成に関すること
・病気の状態の理解と生活管理に関すること
・身体各部の状態の理解と養護に関すること
・健康状態の維持、改善に関すること
2.心理的な安定
・情緒の安定に関すること
・状況の理解と変化への対応に関すること
・障害による学習上または生活上の困難を改善、克服する意欲に関すること
3.人間関係の形成
・他者とのかかわりの基礎に関すること
・他者の意図や感情の理解に関すること
・自己の理解と行動の調整に関すること
・集団への参加の基礎に関すること
4.環境の把握
・保有する感覚の活用に関すること
・感覚や認知の特定への対応に関すること
・感覚の補助及び代行手段の活用に関すること
・感覚を総合的に活用した周囲の状況の把握に関すること
・認知や行動の手掛かりとなる概念の形成に関すること
5.身体の動き
・姿勢と運動、動作の基本的技能に関すること
・姿勢保持と運動、動作の補助的手段の活用に関すること
・日常生活必要な基本動作に関すること
・身体の移動能力に関すること
・作業に必要な動作と円滑な遂行に関すること
6.コミュニケーション
・コミュニケーションの基礎的能力に関すること
・言語の受容と表出に関すること
・言語の形成と活用に関すること
・コミュニケーション手段の選択と活用に関すること
・状況に応じたコミュニケーションに関すること
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障害がある子の教育
特別支援学校
・かつて、盲学校、ろう学校、養護学校と区分されていた学校を一本化したもの
・基本的に、障害の種別ごとに分かれているが、都道府県によっては複数の障害を1つの学校で受け入れている
・幼稚部が併設されているものもあり、小学部、中学部、高等部まで入学者は年々増加傾向にある
知的障害のある子ども以外
・通常の学校に準ずる教科や道徳、特別活動、総合的な学習の時間が組み込まれている
・そのほか、障害に基づく困難の改善、克服を目的とする自立活動の時間があるのが特徴
知的障害のある子ども
・自立活動はあるが、教科の内容を学年別に分けず、社会、理科、家庭科などを必修にするといった障害の特性に合わせた授業が行われる
学習が困難な子ども
・各教科の内容の一部または全部を代替したり、個々の状態に合わせた指導が行われる
2つ以上の障害を併せ持つ子ども
・特別措置として、訪問教育が認められている
その他の特徴
・研修を受けた教員が、常駐している看護師と連携して特定の医療的ケアを行えるようになった
・これにより、口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内の痰の吸引や、胃瘻、腸瘻による経管栄養、経鼻経管栄養が必要な子どもも、学校に通うことが可能になっている
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障害がある子の教育
障害がある子の学びの場
1.通常学級と通級指導教室
・地域の学校の通常のクラスで障害のない子と一緒に授業を受けながら、週に1から8時間、ほかの学校に設置された通級指導教室に通う
・対象となるのは、知的障害、言語障害、自閉症、情緒障害、弱視、難聴、学習障害、注意欠陥多動性障害などの子ども
・障害の種別ごとに設けられた教室で、障害の程度に応じた授業を受ける
・ただし、通常指導教室に通う間、通常の授業が受けられないというデメリットがあるため、文部科学省では通級指導教室の教員が障害のある子どものいる学校を巡回する(特別支援教室)
通級
・通常学級から通級指導教室が開かれる学校に子どもが移動する
特別支援教室
・障害のある子どものいる学校を教員が巡回する
2.特別支援学級
・地域の学校のなかに設置された障害のある子どもたちを集めたクラス
・1クラス8人を上限とし、障害の種別に分けられる
・同じ学校に障害のない子どもがいるため、交流を図ったり、共同学習などを行うこともできる
3.特別支援学校
・障害のある子どもを対象とした学校
・障害の状態に合わせて専門性の高い教員が授業を行うため、重度の障害でも通うことができる
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インクルーシブ教育
インクルーシブ教育とは
・障害の有無にかかわらず、だれもが多様性を尊重され、生活する地域の初等中等教育の機会が与えられるしくみのこと
・障害のある人とない人が共に学ぶだけでなく、多様な学びの場が必要であるとされている
・国連で採択された「障害者の権利に関する条約」のなかで謳われたもので、日本を含む多くの国が批准している
インクルーシブ教育システム
・かつて日本では、障害の種類や程度の基準に該当した児童を、原則として特別支援学校に入学させていた
・現在では、教育に必要な支援の内容や、児童が生活する地域の教育体制の整備状況など諸説の事情を総合的に判断し、障害のある子どもと保護者の意見を最大限に尊重して、特別支援学校か地域の小中学校に就学するかが決定されるようになった
特別支援教育
・障害のある子ども一人の教育的ニーズを把握して、適切な指導や必要な支援を行うことで、子どもの自立と社会的参加を目指すもの
・地域の医療や保健、福祉、労働に関わる機関などが連携して教育を支える
特別支援教育コーディネーター
・発達障害のある子どもがいる小中学校では、保護者の相談窓口となる
・関係機関や校内の関係者との連携を推進する
・担任を支援する
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乳幼児健康診査
乳幼児健康診査(乳幼児健診)
・市区町村が1歳6ヶ月児健診と3歳児健診を実施している
・母子保健法で定められている
・出産した医療機関では、生後1ヶ月健診を実施している
・自治体によっては、3~4ヶ月健診、6~7ヶ月健診、9~10ヶ月健診などを行っているところもある
・心身の発達状態を確認することで、先天的な疾病を早期に発見することを目的としている
乳幼児健診の主な流れ
1)健診の案内が届く
2)健診当日の受付
3)医師は保健師による問診
・家族の病歴、新生児期の異常の有無、栄養の摂取方法、排泄の状況などについて確認する
4)歯科健診
・歯科医師が虫歯の有無や噛み合わせについて確認する
5)身体測定
・体重、身長、頭囲、胸囲を測定する
6)医師による診察
・身体や精神の発達状態を医師が診察する
7)子育て相談
・必要に応じて、心理相談員や栄養士などが個別の相談にのってくれる
1歳6ヶ月健診の内容
・身体発育状況
・栄養状態
・脊柱、胸郭の疾病及び異常の有無
・皮膚の疾病の有無
・歯と口腔の疾病及び異常の有無
・四肢運動障害の有無
・精神発達の状況
・言語障害の有無
・予防接種の実施状況
・育児上問題となる事項
・そのほかの疾病及び異常の有無
3歳児健診の内容
→1歳6ヶ月健診に加え
・眼の疾病及び異常の有無
・耳、鼻、咽頭の疾病及び異常の有無
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障害のある子をサポートするサービス
20歳
障害年金の申請
・国民年金に加入(厚生年金に加入していない場合)
・医師の診断書などを添付して申請する
その他のサービス(20歳前から受けられる)
1)障害者手帳によるサービスの利用
・各種手当、助成などの支援サービスを受け、日常生活、社会生活に生ずる制限を補う)
2)障害者総合支援法による福祉サービスの利用
・介護、就労支援などの支援サービスを受けて日常生活、社会生活の充実を図る
障害者手帳
・障害者手帳は、身体障害者、知的障害者、精神障害者の手帳に分かれているが、支援を受けられるサービスはほぼ同じ
・ただし、それぞれ障害の程度による等級があり、利用できるサービスや割引額などには違いがある
障害年金
・一定の障害がある人には障害年金が給付されるが、障害となる病気やケガで初めて医師などの診療を受けたときに年金に加入し保険料を支払っていることが条件となっている
・ただし、先天性に障害がある場合、出生日が初診日として見なされ、保険料を支払っていなくても20歳になり一定の障害があることを認定されれば障害年金が支給される
親の高齢化
親なきあとの検討
・相続について
・遺言について
・成年後見制度について
・信託制度などの利用について
・親の死後の子の住まいについて
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障害のある子をサポートするサービス
子どもの誕生
・乳幼児健診
・病院、保健所などに相談
・役所の担当窓口、児童相談所などに相談
・障害が判明した場合、障害者手帳の申請
・障害者総合支援法によるサービスの申請
3~5歳(幼児教育、保育)
・障害児専門の施設
・健常児との統合教育、保育
・市区町村によって異なる
・私立でも積極的に受け入れるところがある
6歳(小学校入学)
・通っている幼稚園、保育園に相談
・役所の担当窓口、教育委員会などに就学相談
小学校の通い方
・小学校の通常学級に通学
・小学校の特別支援学級に通学
・小学校の通常の学級に通学しながら、特別支援学級に通級(あるいは逆のケース)
・特別支援学校に通学
12歳(中学校入学)
・通っている小学校に相談
・役所の担当窓口、教育委員会などに相談
中学校の通い方
・中学校の通常の学級に通学
・中学校の特別支援学級に通学
・特別支援学校に通学
15歳(中学校卒業)
・通っている中学校に相談
・役所の担当窓口、教育委員会などに相談
卒業後の進路
・一般就労
・福祉的就労
・通常の高校に進学
・特別支援学校に進学
・生活介護
18歳(高校などを卒業)
・一般就労
・福祉的就労
・生活介護
・大学、専門学校などに進学
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障害児の福祉サービス
障害児を対象とする福祉サービス
通所系
児童発達支援
・日常生活における基本的な動作の指導、知識尾能の付与、集団生活への適応訓練などの支援を受ける
医療型児童発達支援
・児童発達支援に加えて、治療が施される
放課後等デイサービス
・授業の終了後または休校日に、児童発達支援センターなどの施設に通い、生活能力向上のための訓練や社会との交流促進などの支援を受ける
訪問系
保育所棟訪問支援
・障害児以外の児童との集団生活に適応できるように、保育所、乳児院、児童養護施設などに訪問してもらい、専門的な支援を受ける
居宅訪問型児童発達支援
・重度の障害などにより外出が著しく困難な場合、居宅に訪問してもらい発達支援を受ける
入所系
福祉型障害児入所施設
・施設に入所している障害児を対象に、保護、日常生活の指導、知識技能を付与してもらう
医療型障害児入所施設
・福祉型障害児入所施設の支援に加えて、治療が施される
相談支援系
計画相談支援
・サービス申請時とサービス利用による給付金の支援が決定した後に、サービス等利用計画を作成してもらう
・サービスを受ける事業所などとの連絡調整を行ってもらう
障害児相談支援
・障害児通所支援の申請時と給付決定後に、利用計画を作成してもらう
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障害児の相談窓口
障害のある児童に関する相談窓口
1.児童相談所
・障害のある児童だけでなく、18歳未満のすべての子どもを対象にしている
・身体障害、知的障害、発達障害に関する相談だけでなく、しつけや性格などについての育成相談や、一般的な健康管理に関する相談にも応じてくれる
2.保健所
・障害の有無や年齢に関わらず、地域生活の健康の保持と促進を行う機関
・妊娠時からサポート体制が整っている
・障害児については保健相談や指導などを受けることができる
3.福祉事務所
・主に福祉関係の手続きを行うところ
・身体障害、知的障害のある児童の福祉サービスに関する相談に応じてくれる
4.児童相談センター
・児童相談所の役割をもつとともに、総合的な診断、治療、指導の機能も併せ持つ
・緊急性のある相談については、休日、夜間でも対応が可能
5.保健センター
・保健所の機能をより身近にした機関
・乳幼児の保健指導や健康診断を担当している
6.児童家庭相談窓口
・すべての児童の健やかな育成を目的とした窓口
・保健センターや福祉事務所に設置されていることもある
発達障害についての相談窓口
発達障害者支援センター
・発達障害児(者)とその家族に対して、専門的な相談に応じてくれる
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小脳出血
小脳出血とは
・上小脳動脈分岐の破綻によるものが多い
・全脳内出血の約8%を占める
好発
・高血圧の既往がある人
症状
・日中活動時に突然、激しい後頭部痛(くも膜下出血に似る)、ふらつき(失調)、回転性めまい、反復する嘔吐で発症
・その後、急速に進行する起立・歩行障害を呈し(四肢麻痺はない)、眼振や、ときに共同偏視(健側を向く)がみられるようになる
・時間が経つと水頭症や脳ヘルニアによる意識障害をきたすこともある
・突然生じた小脳症状に加え、後頭部痛があれば小脳出血を、なければ小脳梗塞を第一に考える
※ただし、椎骨動脈解離による小脳梗塞では後頭部の解離痛を伴う
治療
・CTで血腫最大径が3cm以上ならば、血腫除去術の適応となることがある
1)血腫径が3cm以下の場合、内科的治療(保存的治療)
2)血腫系が3cm以上の場合、外科的治療(血腫除去術)
上小脳動脈
・脳底動脈から分岐して、小脳に血液を送っている
・小脳出血はこの上小脳動脈が歯状核近傍で破綻して起こることが多い
・脳内出血の中では四肢麻痺や大脳由来の局所神経症状に乏しい
急性水頭症
・血腫や周囲の浮腫が、第四脳室よりも上流の側脳室や第三脳室に髄液が停滞する(非交通性の急性水頭症)
・頭蓋内圧亢進により意識障害をきたす
・小脳出血で意識障害をきたす機序として、急性水頭症の他、脳ヘルニア(上行性ヘルニアや大後頭巧ヘルニア)も重要である
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脳幹出血
脳幹出血とは
・脳底動脈橋枝(橋動脈)からの出血が多い
・脳幹部の障害のため、出血量が多ければ脳内出血の中で最も重症で予後不能となる
・全脳内出血の約9%を占める
好発
・高血圧の既往がある人
症状
・突然の意識障害、呼吸障害、四肢麻痺、両側性除脳硬直、眼球の正中位固定、瞳孔の高度縮小
診断
・頭部CTにて、橋部に高吸収域が見られると橋出血と診断する
治療
・脳幹に対する一次脳損傷であるため、血腫除去の適応はない
橋動脈
・脳底動脈から分岐し、橋に血液を送る穿通枝である
・橋出血では橋動脈が破たんして出血することが多い
橋出血の分類
1)中心部橋出血
・経過は迅速
・重度意識障害を呈する
・両側の運動、感覚障害
・数時間から数日で死亡する
2)部分的橋出血
・亜急性または間欠的
・意識は軽度低下
・対側の感覚障害
・予後は比較的良好
正中位固定と瞳孔の高度縮小
・脳幹には狭い空間に眼球運動の中枢が存在する
・橋出血ではこれらが障害されるため、眼は動かなくなり、正中位固定となる
・交感神経障害により瞳孔が著しく縮瞳し、点のようになる高度縮小となる
※瞳孔の高度縮小をきたす病態には、橋出血の他に有機リン中毒やヘロイン中毒があるため、この瞳孔をみても橋出血と決めつけず、頭部CTで識別しなければならない
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脳内出血
脳内出血とは
・脳実質内の出血のこと
・血腫により脳細胞が圧迫され、局所神経症状および頭蓋内圧亢進症状を示す
原因
・脳内出血の原因には様々なものがあるが、主要な原因は高血圧である
・高血圧は生活習慣と関わりがあることが多いため、生活習慣の改善と降圧治療薬が投与される
・高血圧の他、脳動静脈奇形、海綿状血管腫、脳アミロイドアンギオパチーなどの血管病変も脳内出血(特に皮質下出血)の原因となる
出血部位
・最も多いのは、被殻出血である
・重症で意識障害を伴い予後が悪いのは脳幹出血(多くが橋出血)と視床出血である(出血量が少ない場合、予後は悪くない)
治療方針
・CTによる出血量、出血部位の確認と意識レベルなど神経症状を評価して方針を決定する
1)切迫する脳ヘルニアを示す所見
・意識障害、対光反射消失、対側の片麻痺、血圧上昇と徐脈、血腫側の瞳孔散大
2)内科的治療(急性期)
・呼吸管理(必要に応じて挿管、人工呼吸)
・輸液(電解質の補液)
・血圧管理(できるだけ早期に収縮期血圧を140mmHg以下に下げる)
・抗脳浮腫薬(グリセロール、マンニトールなど)
※瞳孔が散大していて対光反射がなくマンニトールなどの抗脳浮腫薬を投与しても対光反射が戻らない場合は、一般的に手術の適応外となる
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ラクナ梗塞
ラクナ梗塞とは
・細い脳動脈穿通枝(せんつうし)に起こる直径15mm未満の小さな梗塞、高血圧を有する高齢者に多く、大脳基底枝、内包、視床、橋など穿通枝領域に発生し、軽度の運動障害、感覚障害、構音障害などを呈する
・以前は、脳梗塞のタイプのうち最多であったが、近年は。高血圧の管理により減少傾向にある
・生命予後は一般に良好だが、多発すると血管性認知症やパーキンソン症候群の原因となることがある
ラクナとは
・ラテン語で「小さな空洞」を意味する
・解剖した脳断面図の線条体付近に、多数の小さな窪みが見られたことから、この言葉が用いられるようになった
ラクナ梗塞の全体像
好発
・高齢者、高血圧を有する人
症状
・運動障害、感覚障害(しびれなど)、構音障害などの神経症状を呈する
・意識障害や皮質障害(失語、失行、失認など)はみられない
治療
・血栓の増大、梗塞巣の拡大防止、再発予防に抗血小板療法
1)急性期の治療
・血栓溶解療法(rt-PA静注療法):発症4.5時間以内、適応を満たす場合
・脳保護療法(エダラボン)
・抗血小板療法(オザグレルナトリウム、アスピリンなど)
2)慢性期の治療
・抗血小板療法
・血圧のコントロール
※抗凝固療法、抗血小板療法については行われないことが多いが、状況によっては考慮される
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心原性脳塞栓症
画像所見
・心原性脳塞栓症では、側副血行路が発達する間もなく急激に発症するため、比較的境界明瞭なくさび形の大きい梗塞を認めることが多い
・多発性のこともある
・出血性梗塞となることがある
・MRAでは動脈硬化はみられないか、あっても軽度で、血行の途絶、塞栓子が見られることがある
※再開通すれば、これらの所見は消失する
心エコー検査
・原因となる塞栓子は左心系、特に左房内に形成されることが多い
・心房、心室内の血栓やゆう腫を発見するためには心エコー検査を行う
・特に左心耳に形成された血栓は通常の経胸壁心エコーでは観察できないため、経食堂心エコーを使用して観察する
心電図所見
・心原性脳塞栓症の原因として、心房細動が重要であり、心電図による検査を行う
・発作性心房細動などの場合には、ホルター心電図が有用である
再開通
心原性脳塞栓症では、突然の血管閉塞に対して線溶系の亢進などが起こり、閉塞した血管が再開通することがしばしばみられる
・再開通がごく早期に起こると、症状が劇的に改善することがある
・しかし、すでに梗塞に陥って脆弱化した血管に、再開通によって血流が流入すると血液の漏出や出血が起こり、ときに症状の憎悪を招く(出血性梗塞)
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心原性脳塞栓症
心臓内で起こる血栓の形成
・心原性脳塞栓症は、心房細動(AF)などの心疾患により心臓内に血栓が形成され、その一部が血流に乗り、脳の動機に詰まって起こる脳梗塞
発生と症状
・塞栓子により突如血管が閉塞されるため、突発的に発症し、短時間で症状が完成する
・側副血行路の発達が悪いため広範囲な塞栓巣となり、重篤な症状を呈する
1)活動時に好発
・主に日中の活動時に、心臓内の血栓が遊離し塞栓子となり、脳動脈に運ばれて血管を閉塞する
・一過性脳虚血発作(TA)が先行することがあるが、アテローム血栓性脳梗塞ほど頻度は高くない(約10%)
2)突発時に好発
・塞栓により突然血流が途絶えるため、突然発症し、短時間で症状が完成する(突発完成型)
・突然発症のため側副血行が悪く、広範囲な塞栓巣となり、片麻痺や感覚障害に加えて、失語などの皮質症状や、意識障害などの重篤な症状を呈する事が多い
誘因となる心疾患
・心内血栓の形成誘因として、不整脈、弁膜症といった心疾患が存在することが多い
・心房細動(AF)による左心房、特に左心耳内での血栓形成が最も多い
・この他、心臓以外の部位に形成された血栓が心臓を経由して塞栓子となることもある(奇異性脳塞栓症)
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心原性脳塞栓症
心原性脳塞栓症とは
・心疾患により心臓内に形成された血栓が梗塞子となり起こる心筋梗塞のこと
・急激に発症し、突発的に症状が完成する
・側副血行路に乏しいため梗塞巣は大きくなりやすく、出血性梗塞の頻度も高い
・脳梗塞の主な3つの病型の中で最も重症で予後不良である
心原性脳塞栓症の全体像
好発
・不整脈(特に非弁膜症性心原細動)、最近の心筋梗塞、弁疾患、感染症心内膜炎などの心疾患を有する者
・主に日中の活動時に、突然の片麻痺、構音障害、皮質症状(失語など)や意識障害などで急激に発症する
症状
・CTA、MRI、脳血管造影で動脈硬化病変はないか、あっても軽度、
・塞栓子による血管の閉塞像を認めることが多い
治療
・全身管理、合併症対策とともに、梗塞巣の増大や梗塞症の再発を防ぐ
1)急性期の治療
・血栓溶解療法(rt-PA静注療法):発症4.5時間以内、適応を満たす場合
・血栓溶解療法(ウロキナーゼ局注):発症6時間以内、適応を満たす場合
・血管内治療(血栓回収療法):発症8時間以内
・脳保護療法(エダラポン)
・抗脳浮腫療法(高張グリセロール[10%])
・抗凝固療法(ヘパリン):出血性梗塞の危険がないとき
2)慢性期の治療
・抗凝固療法(DOAC、ワーファリン)
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てんかん
全般発作
欠神発作
・突然、意識が減損し活動を中断するが、すぐに元の状態に戻り、活動を再開する
・過呼吸で誘発されやすく、小児に好発するが、成長とともに軽快する
・欠神発作をきたすてんかんとして、小児失神てんかん、若年欠神てんかんなどがある
ミオクロニー発作
・身体の一部または全身に、瞬間的な筋収縮が起こる
・両側上肢に多く、左右差を示したり下肢まで及んだりすることがある
・発作の持続は短いため、意識障害は自覚されないことが多い
・ミオクロニー発作をきたすてんかんとして、若年ミオクロニーてんかん、レノックス・ガストー症候群、乳児重症ミオクロニーてんかんなどがある
強直間代発作
・意識消失とともに、全身の筋肉を硬直させた状態(強直相)から、全身の筋肉の収縮・弛緩を繰り返す状態(間代相)へ移行するものを強直間代発作という
・泡沫条の唾液や、転倒による外傷、舌咬傷、失禁を伴うことが多い
・発作は通常5分以内に終わり、その後、筋肉は弛緩し睡眠またはもうろう状態となることが多い(全工程で30分程度)
・筋直相または間代相を単独で起こす発作型もある
・強直間代発作をきたすてんかんとして、若年ミオクロニーてんかん、覚醒時大発作てんかん、レノックス・ガストー症候群などがある
・ただし、強直間代発作は、その他のてんかん発作からの移行によっても出現しうる
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てんかん
部分発作
単純部分発作
・部分発作のうち、発作中の意識が保たれるもの
・大脳は部位に応じて果たしている機能が異なるため、過剰興奮が起こる部位に応じて様々な症状を呈する
ジャクソン発作
・中心前回に始まったてんかん発射が隣接部位に伝搬し、局所けいれんの部位が対側の顏、上肢、下肢を移動するもの
・中心後回に過剰興奮がある場合には、感覚性のジャクソン発作が起こる
トッド麻痺
・けいれんを起こした手や足がけいれん後に一過性に起こすことがある麻痺のこと
複雑部分発作
・部分発作のうち、発作中に意識が消失するもの
・多くは側頭葉の局所的な過剰興奮(側頭葉てんかん)による
・後頭葉、頭頂葉、前頭葉の過剰興奮が側頭葉に伝搬して起こるものもある
・一点凝視、動作停止で始まり、発作中に自動症を伴うことが多い
・発作後は、もうろう状態となる
自動症
・口をもぐもぐさせる
・舌なめずりをする
・ボタンや衣類をいじる
・徘徊する
二次性全般化発作
・部分発作焦点の過剰興奮が視床や脳梁に達し、両側大脳半球に広がり全般発作を起こしたもの
・部分発作として治療する必要があるため、全般発作との鑑別が重要である
・最終的な発作が全身けいれんであっても、発作開始時に部分発作の症候があるかどうかを問診する
・発作開始時の情報が得られない場合には、脳波による鑑別が必要になる
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てんかん
てんかんとは
・大脳皮質ニューロンの異常な興奮によるけいれんなどの発作症状を反復する
・慢性の中枢神経疾患である
てんかん発作の病態
・ニューロンは、他のニューロンからの興奮性シグナルと抑制性シグナルによって興奮が調節されている
・てんかんでは、この調節バランスがくずれることによってニューロンが過剰興奮し、てんかん発作が起こる
・興奮性シグナルの伝達には主にグルタミン酸が、抑制性シグナルの伝達には主にGABAが関わっている
てんかん分類の概念
・てんかんの臨床上用いられる分類は、「症状である発作」を分類したものと、「疾患としてのてんかん」を分類したものがある
1)発作型
・臨床的な発作所見や脳波に基づいて、症状である発作を分類したもの「部分発作」と「全般発作」に大別される
※部分発作は焦点発作ともよばれ、部分てんかんは局在関連てんかんともよばれる
2)原因・病因
・特定の原因がない「突発性」(多くは遺伝的要因)と、何らかの脳の疾患による「症候性」に大別される
※他の多くの疾患では、突発性の方が症候性よりも予後が悪い傾向にあるが、てんかんでは一般的に突発性の予後が良いという特徴がある
3)てんかん(病型)
・発作型と病因を軸に、発症年齢、重症度、予後などによって、疾患としてのてんかんを分類したもの
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頭頂葉
頭頂連合野
・大脳皮質の他の領域で受け取った視覚、聴覚、体性感覚(温痛覚、触覚、意識できる深部感覚)などを統合、認識することにより、物体の識別(何であるか)や空間認知(どこにあるか)を行う
・頭頂連合野で統合された情報は前頭連合野に送られ、適切な運動の計画(何をすべきか)が行われる
左角回の機能
・左側(優位側)の角回は近接する大脳皮質との連絡路をもち、文字や記号を読んだり書いたりすることなどに関わっている
・左角回が障害されると、失読失書やゲルストマン症候群、観念失行が生じる
失読失書
・話す、聞くなど(口語言語)の障害はみられないが、読み書きが著明に障害される
ゲルストマン症候群
・手指失認:自分の指が何指かわからず、人差し指と言われてもその指を指示できない
・左右失認:自分にとってどちら側が右か左かわからない
・失書:文字が書けない
・失算:計算ができない
観念失行
・使い鳴れているはずの道具の使用、日常の一連の動作を順序正しく行えない
半側空間無視
・右の頭頂葉後方(下頭頂小葉や上頭頂小葉など)の障害による
・右大脳半球損傷患者の約4割に出現する
・特に、右中大脳動脈閉塞による脳梗塞の急性期(1ヶ月)以内)では、代表的な症状である
症状
・全視野が目に入っているにもかかわらず、意識して注意を向けない限り、左側の物体に気づかない
・患者は、食事で皿の左半分を残したり、歩行時に左側の物体にぶつかったりする
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頭頂葉
頭頂葉の全体像
・身体各部の体制感覚に関わる
・他の感覚(視覚、聴覚など)の統合や、認知などの高次脳機能にも関わる
・中心溝、頭頂後頭溝、シルビウス裂を境界として、それぞれ前頭葉、後頭葉、側頭葉と接している
・身体各部の体制感覚が入力する体制感覚野と、様々な情報を統合、認知する頭頂連合野の2つに大別される
体制感覚野
1)一次体性感覚野
機能
・体側の身体各部の体性感覚に関わる
障害による症状
・感覚障害
・肢節運動失行
2)二次性感覚野
機能
・一次性感覚野および視床から感覚刺激を受け取る
障害による症状
・特になし
頭頂連合野
3)体制感覚連合野
機能
・一次性感覚野から感覚情報を受け取り、空間内での体の位置、運動に関する情報を統合、認識する
・後頭葉から視覚情報を受け取り、運動の認識、立体視、空間感覚に関わる
障害による症状
・純粋失書
・視覚性運動失調
4)縁上回
機能
・体性感覚連合野から感覚情報、視覚情報を受け取り物体を認識する
障害による症状
・観念運動失行
・伝導性失語
5)角回
機能
・後頭葉から言語に関する視覚情報を受け取り、読み、書き、計算など一連の行為に関わる
障害による症状
・失読失書
・ゲルストマン症候群
・観念失行
※高次脳機能障害は、障害部位が優位半球であるか劣位半球であるかにより、出現する症状が異なる
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側頭葉
側頭葉の全体像
・聴覚情報処理、言語、高次の視覚などを司る
・大脳の側面でシルビウス裂より下の部分に存在する
・一次聴覚野、聴覚周辺野、側頭連合野、ウェルニッケ野の4領域に分けられる
一次聴覚野
機能
・耳からの聴覚情報を受け取り、音として感じる
障害による主な症状
・皮質聾
・幻聴
ウェルニッケ野
機能
・言語を理解する
障害による主な症状
・ウェルニッケ失語(感覚性失語)
聴覚周辺野
機能
・一次聴覚野で受け取った聴覚情報を過去の記憶と照合し、何であるか解釈する
障害による主な症状
・環境音失認
・感覚性失音楽(音楽を聴いたとき、音として聞こえても音楽として認知できない)
側頭連合野
機能
・視覚情報に基づく物体認識や、高次の聴覚情報処理、および記憶に関わる
障害による主な症状
・物体失認
・相貌失認
感覚性失認
1)皮質聾
・音を音として認識できない
・患者によっては聾を否認し「聞こえている」と主張することがある(アントン症候群)
2)環境音失認
・聞こえている音が何の音であるかわからない
視覚性失認
1)物体失認
・左後頭葉の視覚前野から側頭葉の側頭連合野にかけての腹側視覚路が障害されると、見ただけではその物体が何であるかわからなくなる
2)相貌失認
・右後頭葉の視覚前野から側頭葉の側頭連合野にかけての腹側視覚野が障害されると、たとえ家族や友人であっても、顏を見ただけではその人が誰であるかわからなくなる
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後頭葉
後頭葉の全体像
・視覚情報を処理する
・側頭葉の後方、頭頂葉の後方下にある
・一次視覚野から五次視覚野に分けられる
1次視覚野(V1)
機能
・視覚情報から形や色、動きや奥行きなどの情報を抽出し、各情報をより高次の視覚野へ送る
障害による主な症状
・同名性失認
・アントン症候群
アントン症候群
・見えていないのに、見えていると主張する
・両側の一次視覚野が広汎に障害されると、完全な盲(皮質盲)となる
・ときに目が見えていないことを否認し、見えているかのように振る舞い、そう主張する
・極めてまれに、両側の側頭葉の障害により皮質聾(ろう)になった患者が聾(聞こえていなこと)を否認することがある
視覚前野(V2~V5)
機能
・一次視覚野から受け取った視覚情報を処理、統合し、物体の認識や空間認知を行う
障害による主な症状
1)物体失認
・見ただけではそれが何であるかわからないが、視覚以外の感覚を使えばわかる
2)相貌失認
・身近な人や有名でよく知っているはずの人の顏が識別できなくなる
・声を聞けばわかることがある
3)色彩失認
・色を認識できず、すべてがモノクロに見える
・主にV4の障害で生じる
4)視覚性運動失認
・動いているものを認識できず、見ているものがすべて静止して見える
・動いているものは紙芝居やコマ送りのように見える
・主にV5の障害で生じる
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前頭葉
前頭葉の全体像
・前頭葉は、運動に関わる領域である
・言語や思考力、創造性、社会性といった高次脳機能にも関わる
・大脳の中心溝より前の部分
・前頭連合野、高次運動野、一次運動野の3つに分けられる
一次運動野
機能
・随意運動を実行する
障害による主な症状
・錐体路徴候
前頭連合野
・前頭連合野は、人の大脳の3割を占め、20歳前後でやっと成熟する。したがって、子どもがすぐダダをこねたり、我慢できないのは、前頭連合野が未熟なせいもある
機能
・判断、思考、計画、企画、創造、注意、抑制
・コミュニケーションなどの高次脳機能
障害による主な症状
・前頭連合野の障害による高次脳障害(意欲低下、注意障害、脱抑制、易怒性など)
1)ブローカ野
機能
・発語、書字など運動性言語に関わる
障害による主な症状
・運動性失語(ブローカ失語)
※ブローカ野は優位半球に存在するため、運動性失語は優位半球の障害で出現する
高次運動野
2)運動前野
機能
・外界からの情報を引き金として、一連の運動を準備する
障害による主な症状
・熟練した運動の障害
3)補足運動野
機能
・自発的に一連の運動をプログラムする
障害による主な症状
・自発的な運動の開始や発語の不能
前頭眼野
機能
・両眼の随意的共同運動に関わる
障害による主な症状
・病側共同偏視
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正常圧水頭症
正常圧水頭症(NPH)とは
・歩行障害、精神活動の低下(認知症など)、尿失禁を三徴とする成人の慢性水頭症
・くも膜下腔にて髄液通過障害が生じ、脳室を含む髄液腔が拡大する(交通性水頭症)が、髄液圧は正常範囲にある
・原因疾患が明らかな続発性と、原因がはっきりしない特発性に分けられる
・続発性NPHの原因としては、くも膜下出血が最も多く、シャント手術が著効する例が多い
好発
・くも膜下出血、頭部外傷、髄膜炎などの先行疾患がある
・または先行疾患のない60から70歳代
症状
・脳室拡大などの髄液過剰所見があるものの、髄液圧の上昇を認めない水頭症を、正常圧水頭症という
・脳脊髄液がゆっくり増加するのに伴って、徐々に脳室が拡大する
・これにより、脳室全体に加わる圧は上昇するが、髄液圧は正常範囲となる
・脳室拡大が慢性的に持続し、脳(特に前頭葉)の機能が次第に障害されるため、三徴(歩行障害、認知症、尿失禁)に代表される多彩な神経症状が現れる
・髄液圧が上昇する他の水頭症よりもゆっくりと進行するため、比較的発見されにくい
治療可能な認知症
・正常圧水頭症は、治療による改善の可能性があり、「治療可能な認知症」と呼ばれる
治療
・シャント手術
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前頭側頭型認知症
前頭側頭型認知症とは
→特徴的な人格変化、行動障害がみられ、進行すると前頭葉、側頭葉に限局した萎縮性病変を認める症候群のこと
・代表的な疾患にピック病がある
発症
・初老期(40から60歳代)
特徴的な症状
・前頭葉、側頭葉の萎縮により、以下の特徴的な症状が現れる
・緩徐に進行し、全過程は平均6から8年
初期
・自発性の低下、自発語の減少、感情鈍麻、無関心、偏食・過食
・脱抑制(物を盗むなどの反社会的行動、道徳感の低下)などの人格変化、行動異常で進行性に発症する
中期
・常同行動(同じ場所を周遊する、同じ椅子に座る
・考え無精(質問をしても真剣に答えようとしない)
・落ち着きがない
・立ち去り行動(診察中でもどこかに行ってしまう)
・暴力行動
・滞続言語(何を聞かれても内容に関係なく同じフレーズで返答する)
・反響言語(相手の言葉のオウム返し)
後期
・精神機能の荒廃が高度で、無動、無言となり、寝たきりとなる
検査
・頭部画像検査にて、前頭葉、側頭葉の萎縮や血流低下が見られる
・MRIやCTは、前頭葉、側頭葉の萎縮をとらえるのに有効
・比較的早期や、脳萎縮が目立たないタイプでは、SPECTやPET画像上の血流低下が診断上重要となる
治療
・根本治療はなく、対症療法やケアが中心となる
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レビー小体型認知症
代表的な症状
後頭葉の血流低下
・アルツハイマー型認知症との違いで特徴的なのは、レビー小体型認知症では、SPECTやPET画像上で後頭葉の血流低下が認められる点である
・後頭葉には一次視覚野が存在することから、後頭葉の血流低下が幻視と深くかかわっていると考えられている
・また、視覚間認知・構成能力の障害が強いため、時計描画検査(CDT)やMMSEの五角形模写、立方体模写で障害が明らかになることも多い
・CT、MRIでは、大脳・海馬の萎縮は比較的軽度である
抗精神薬に対する過敏性
・認知症に対するBPSDに対して、抗精神薬が用いられることがあるが、レビー小体型認知症では抗精神病薬に対する過敏性が指摘されており、少量の使用でもパーキソニズムの発現・悪化や意識障害などが起こる
・ときに悪性症候群に至ることもあり、死亡リスクも高めるため、注意が必要である
・抗精神薬以外でも、中枢神経系に作用する薬全体に過敏な傾向があり、睡眠薬や抗うつ病、ときにかぜ薬でもせん妄をきたしうることに注意する
ドーパミントランスポーターSPECT
→線条体におけるドーパミントランスポーター(DAT)の分布を、SPECTを用いて画像化する検査のこと
・レビー小体型認知症では、線条体でのドーパミン作動性神経の変性・脱落によりDATの発現量が低下しているため、ドーパミントランスポーターSPECTが診断やアルツハイマー型認知症との識別に役立つ
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レビー小体型認知症
代表的な症状
幻視
・レビー小体型認知症では、認知機能が数分から数日など様々な間隔で変動する
・過度の傾眠やせん妄に陥る場合もある(認知機能検査の結果も大きく変動する)
・認知機能の変動に連動して幻視が起こる傾向があり、典型的には人、虫、小動物が多い
・知らない子どもが部屋で遊んでいるなど臨場感のある具体的な幻視を繰り返す
レムM睡眠行動障害(RBD)
・レビー小体型認知症の初期に出現することが多い
・レム睡眠時に筋緊張抑制を担う系統の機能障害が原因と考えられている
・主に、四肢・体幹の運動(暴力的行動が多い)や大声をあげる(寝言)ため、身体を周囲の物にぶつけて、ケガをすることが多い
・同時に悪夢を伴うことが多く、行動や発言は夢の内容に一致する
・治療には、抗てんかん薬であるクロナゼパムを用いる
・レム睡眠行動障害は、パーキンソン病でもみられる
認知機能の低下
・レビー小体型認知症の中核症状として、注意や覚醒レベルの著名な変化を伴う認知機能の動揺がみられる
・数分から数時間の日内変動や、数週から数ヶ月に及ぶ変動がみられることがある
レビー小体型認知症の病理所見
レビー小体
・神経細胞内に出現する円形の細胞質封入体のこと
・レビー小体型認知症では、レビー小体が大脳皮質など中枢神経系に広範に分布している
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レビー小体型認知症
レビー小体型認知症とは
・老年期に発症し、進行性の認知機能障害とともに幻視など特有の精神症状とパーキソニズムを呈する神経変性疾患
・近年、疾患の認識の広がりに伴い、有病率の高さが明らかになり、注目されている
・アルツハイマー型認知症、血管性認知症とともに、三大認知症のひとつである
・SPECT、PETにて、後頭葉の血流低下がみられる
治療
・対処療法が中心となる
・抗精神病薬に対する過敏性(パーキソニズムの悪化、意識障害など)があるため、投薬の際は十分な注意を要する
1)認知機能障害:ChE阻害医薬(ドネペジル等)
2)幻視などBPSD:非薬物療法、漢方薬(抑肝散)、非定型抗精神病薬
3)パーキソニズム:レボドパ
4)REM睡眠行動障害:クロナゼパム(抗てんかん薬)
パーキンソン病とレビー小体型認知症
・パーキンソン病では、脳幹に限局してレビー小体がみられるのに対し、レビー小体型認知症では大脳皮質など中枢神経系に広汎にレビー小体が出現する
・両者はパーキソニズムが共通し、パーキンソン病患者が高齢化して認知症を合併する場合もある
・これらの臨床症状での区別は難しいが、レビー小体型認知症で現れるパーキソニズムでは、安静時振戦は目立たず、無動や筋強剛が主体となる
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パーキンソン病
パーキンソン病の症状指標
1.ホーン&ヤールの重症度分類
・パーキンソン病の臨床症状の重症度を示したもので、臨床の場でよく用いられている
stageⅠ
・症状は片側のみ
・日常生活にほとんど影響なし
stageⅡ
・症状が両側にある
・日常生活はやや不便だが可能
stageⅢ
・姿勢保持障害がみられ、活動が制限される
・自力での生活がなんとか可能
stageⅣ
・重度な障害がみられるが歩行はどうにか可能
・生活に一部介助が必要
stageⅤ
・立つことが不可能
・ベッド上または車椅子生活
2.生活機能障害度(厚生労働省研究班)
Ⅰ度:日常生活、通院にほとんど介助を要さない
→ホーン&ヤールの重症度分類stageⅠとⅡ
Ⅱ度:日常生活、通院に介助を要する
→ホーン&ヤールの重症度分類stageⅢとⅣ
Ⅲ度:日常生活に全面的な介助を要し、歩行、起立不能
→ホーン&ヤールの重症度分類stageⅤ
※生活機能障害度とは、症状を生活レベルに照らし合わせて評価する指標であり、パーキンソン病以外の疾患にも用いられる
難病医療費助成制度の対象範囲
・診断基準により、パーキンソン病と診断された者のうち、ホーン&ヤールの重症度分類のstageⅢ以上で、かつ生活機能障害度ⅡからⅢ度の者とする(厚生労働省指定難病の診断基準)
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