小谷洋子看護師の介護に関する講演(2)

高齢者や認知症の介護と障がい者や難病患者を支援する情報をご紹介します。

去る3月13日(水)、東京・根津の「みのりCafe」で、「素敵なお仕事 ”介護”~現場を繋ぐ介護職と看護職の役割から~」と題する、小谷洋子看護師の講演を聴きに行きました。

(前回の続きです)

・看護って? けが人や病人の手当てや世話をすること。

・漢字の「看」は、「手(て)」と「目(め)」を合わせたもの。

・現在の看護は、英国の看護師ナンシー・ローパー(1918 - 2004)らが提唱した「生活行動による看護モデル」を起点としており、以下に、その12項目を示します。
01.安全な環境へ配慮する。
02.コミュニケーションをとる。
03.呼吸する。
04.飲食を採る。
05.排泄する。
06.清潔な身なりをし、衣服を身に着ける。
07.体温の調節をする。
08.自分で動くことができる。
09.仕事をし、余暇を楽しむ。
10.自身を男性として、女性として意識し、そのように振舞う。
11.睡眠をとる。
12.死ぬ。


・看護には、「医療の看護」と「生活の看護」とがある。
「医療の看護」とは、
1.治療が目的のため、他律的に管理されることを患者に押し付ける。
2.何らかの原因で落ちた状態を、ものすごい使命感で上の状態に持っていこうとする。病気や怪我を治す、命を救うことが目的で、非日常の生活となる。

一方、「生活の看護」とは、
1.心身ともに下降線の途上にある人に関わる。言い換えると、上手に下降線をたどって着地するための関わり。
2.暮らしを大事にする。施設に入所する前のそれぞれの生活習慣を継続できる関わり。
3.喜怒哀楽の表現ができるような関わり。
4.利用者のペースで関わることができる。
5.上手に生きさせ、上手に死なせる看護。


・介護のプロとは、利用者にそっと寄り添う(心と体)ことの出来る人
それには、利用者の人生観、歴史、家族関係、病気、性格、趣味、環境、最後の望みを熟知する。

これらをアセスメントして、その人らしく生きる、死ぬために支える仕事が介護。あくまでも、利用者のペースに寄り添うことが大切。

・介護のプロになるためには、生活援助がカギ
1.傾聴 心の声を拾っていますか?
2.見守り やる気を安全にサポートすること。
3.暴言 吐かせる環境を整える。そもそも、暴言とは聴く側本位の表現。
4.介護拒否 嫌なことの表現 どんなアプローチがダメかを表現している。

・「ケア」とは、
1.気付く 観察
2.心配する 関心
3.考える 想像、創造
4.行う 実践

・介護のプロになる アマチュアとの違い
1.病気、障害を熟知する 禁止ではなく、できることを探す
2.潜在能力を殺していませんか その人に合った介助技術、知識
3.心と体を孤独にしない 寝たきりにさせない
4.楽しいことを探す 自然に心と体は動く

以上

↓一日一回、あなたの応援クリックが更新のパワーとなります。↓
にほんブログ村 介護ブログ 介護職へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ
↓この記事が役立ったという人は、ボタンをクリックしてください。↓
関連記事
2013.03.18 08:10 | 講演会 | トラックバック(-) | コメント(0) |
トップページ講演会小谷洋子看護師の介護に関する講演(2)












管理者にだけ表示