介護保険制度施行前の問題点について、ご紹介します。
1.老人福祉制度時代の問題点
→介護保険制度施行前は、老人福祉制度による措置制度が基本であった
老人福祉制度
・1963(昭和38)年、高齢者の福祉に関する基本的理念を明らかにし、具体的な在宅、施設の福祉サービスについて規定することを目的に「老人福祉法」が制定され、この法律に基づく施策や福祉事業のこと
措置制度
・行政機関である市町村が住民の申請に対して、その必要性を判断し、サービス内容や提供機関を決定し、提供する行政処分のこと
・サービスの費用は、公費(租税)で賄われ、利用者本人または扶養義務者が負担能力に応じて一部を負担する(応能負担)
措置制度の問題点
・利用者の権利の保障が不十分
・利用者に選択の余地が無い
・サービス内容が画一的
・中高所得者ほど重い負担
・収入調査への抵抗感
2.介護保険制度施行前の老人保健・老人福祉の問題点
→社会的入院が老人医療費を増大させ、医療保険の財政を圧迫していた
社会的入院
・医学的には入院、または急性期の治療の必要がないのに、一般病院に長期入院し続けること
社会的入院の問題点
・不十分な療養環境
・医療費の増大
3.老人福祉制度と老人保健・医療制度間の不整合
→サービスの種類によって利用窓口が違うなど、利用しにくいものであった
具体的には、訪問介護は市町村の窓口へ、訪問看護は医療機関の窓口へと、それぞれ別の窓口による対応であった
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