高齢者

高齢者や認知症の介護と障がい者や難病患者を支援する情報をご紹介します。

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生活不活発病について、ご紹介します。

高齢者に起こりやすい疾病のひとつに、生活不活発病があります。

生活不活発病は、廃用症候群とも呼ばれ、心身の機能を十分に活用しないことで、身体的及び精神的に機能が低下した状態のことです。

入院して、長期間ベット上での生活を強いられたり、うつ状態でベットや布団から出ようとしない状態が続くと起こります。

生活不活発病を引き起こす要因
・脳血管障害
・精神心理的障害(認知症、うつ)
・心肺機能の低下(心不全、慢性閉塞性肺疾患)
・疼痛(腰痛症、閉塞性動脈硬化症)
・環境(ひきこもり、一人暮らし)
・心理的ストレス(麻痺、在宅酸素)

生活不活発病の症状と予防法
1.関節拘縮
・早期離床(手術後、必要な治療後、なるべく早く動けるようにする)
・良肢位の保持
・関節可動域訓練
2.褥瘡(じょくそう)※床ずれのこと
・体位変換
・栄養状態の改善
・皮膚の清潔保持
3.筋肉の委縮
・早期離床

・リハビリテーション
4.認知症
・作業療法
・レクリエーション療法
・社会参加により孤独化を避ける
5.尿失禁
・ポータブルトイレの使用
・膀胱留置カテーテルの導入(自然排尿が困難な場合、尿道口からカテーテルを膀胱まで挿入し、尿を体外へ出す)
6.便秘
・食物繊維を多く摂る
・十分な水分補給
・適度な運動
7.起立性低血圧
・立位訓練
・脱水や降圧剤の過剰投与を避ける


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2014.04.03 09:58 | 高齢者 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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「認知症高齢者」の日常生活自立度判定基準

高齢者の認知症の程度とそれによる日常生活の自立度を客観的に把握するため、厚生労働省が作成した指標

Ⅰ:何らかの認知症を有するが、日常生活は家庭内及び社会的にほぼ自立している

Ⅱ:日常生活に視床を来すような症状・行動や意思疎通の困難さが多少見られても、誰かが注意していれば自立できる
Ⅱa:家庭外で上記Ⅱの状態が見られる
Ⅱb:家庭内でも上記Ⅱの状態が見られる

Ⅲ:日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の困難さがときどき見られ、介護を必要とする
Ⅲa:日中を中心として上記Ⅲの症状が見られる
Ⅲb:夜間を中心として上記Ⅲの症状が見られる

Ⅳ:日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の困難さが頻繁に見られ、常に介護を必要とする

M:著しい精神症状や周辺症状あるいは重篤な身体疾患が見られ、専門医療を必要とする

「障害高齢者」の日常生活自立度(寝たきり度)判定基準

高齢者のADLの状況を客観的に評価するため、厚生労働省が作成した指標

J:何らかの障害等を有するが、日常生活はほぼ自立しており独力で外出する
1)交通機関等を利用して外出する
2)隣近所なら外出する

A:屋内での生活は概ね自立しているが、介助なしには外出しない
1)介助により外出し、日中はほとんどベッドから離れて生活する
2)外出の頻度が少なく、日中も寝たり起きたりの生活をしている

B:屋内での生活は何らかの介助を要し、日中もベッド上での生活が主体であるが、座位を保つ
1)車椅子に移乗し、食事、排泄はベッドから離れて行う
2)介助により車椅子に移乗する

C:一日中ベッド上で過ごし、排泄、食事、着替えにおいて介助を要する
1)自力で寝返りをうつ
2)自力で寝返りもうたない

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2014.03.01 09:46 | 高齢者 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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加齢による身体機能の変化について、ご紹介します。

外見の変化
姿勢
・猫背になりやすい(円背)
・腰が湾曲したり、膝が伸びにくくなったりする(変形性関節症)
皮膚
・発汗や皮脂分泌の機能が低下し水分量が低下する(皮膚の乾燥)
・しわ、たるみ、弾力の低下
毛髪
・脱毛、白髪

・硬くなる、もろくなる、肥厚する

・歯肉の後退、歯周病、むし歯になりやすい

神経
・低体温、高体温になりやすい(体温調節機能の低下)
・早期覚醒、不眠になりやすい(深いノンレム睡眠の減少)
・モノ忘れしやすい(脳萎縮)

筋骨格
・筋力、運動能力の低下
・骨折しやすい(骨密度の低下)

免疫機能
・免疫機能が低下し、がんや感染症にかかりやすくなる

咀嚼・嚥下機能
咀嚼機能の低下
・歯の磨耗、口唇、口頬の筋力低下
嚥下絹の低下
・誤嚥しやすくなる
・感覚の低下により、誤嚥してもむせなくなる
その他
・濃い味付けを好むようになる
・唾液の分泌量が減少する

循環器
・疲れやすい、貧血になりやすい(赤血球の減少)
・高血圧になりやすい(血管壁の肥厚や弾力低下)

呼吸器
・血中酸素量が下がりやすい(ガス交換機能の低下)
・息切れしやすい(肺活量の減少)

泌尿器
・頻尿、尿失禁しやすくなる(前立腺肥大)

消化器
・便秘、便失禁しやすくなる(結腸、直腸、肛門の機能低下)
・薬の副作用が出やすくなる(肝機能の低下)

内分泌・代謝
・血糖値が上がりやすい
・電解質の異常が起こりやすい
・骨粗鬆症になりやすい(ビタミンDの利用能力低下)

感覚器
視覚の低下
・遠近調節機能の低下(老眼)
・明るいところではまぶしく、暗いところでは見えにくい(水晶体の混濁)
聴覚の低下
・言葉が聞き取りにくい(高音域の聴力低下)
平衡感覚の低下
・転倒しやすくなる

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2013.11.22 07:00 | 高齢者 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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高齢者に最も起こりやすい症状は、「脱水」「便秘」「低栄養」の3つです。

「脱水」
人体は、ホメオスタシス(恒常性)により、一定の水分(約50から60パーセント)や、その他の必要な成分が保たれています。
脱水は、発熱や下痢、嘔吐、発汗、水分摂取の低下により、水分喪失量に対して摂取量が不足することで生じます。

脱水の分類
1.高張性脱水
水分が多く失われる水欠乏症の脱水。
2.低張性脱水
ナトリウムが多く失われる塩類欠乏症の脱水。
3.等張脱水
水分とナトリウム欠乏とが、ほぼ同じ割合で起こっている混合性の脱水。

脱水の症状
皮膚や粘膜の乾燥、血圧低下、頻脈、尿道減少、体温上昇、活気、ADLの低下など。

起こりやすい疾患
尿路感染症、熱中症など。

予防
・こまめに水分をとるように工夫する。
・温度管理を適切に行う。
・排尿回数を減らすために飲水量を減らす傾向があるので、注意する。

「便秘」
便秘には、腸管が狭くなっている器質性便秘と、腸管の機能低下で起こる機能性便秘がある。

便秘の分類
1.器質性便秘

大腸がんや腸閉塞などが原因で腸管が狭くなっている。
2.機能性便秘
弛緩性便秘 
大腸の緊張が緩んで蠕動(ぜんどう)運動が弱くなっている。
痙攣性便秘
大腸が痙攣(けいれん)を起こして狭くなっている。
直腸性便秘
直腸反射が鈍くなり、便意を感じにくくなっている。

便秘の予防
・排便する習慣をつける。
・食物繊維を多くとり、水分の摂取量を保持する。
・歯・義歯の点検や歯科の定期検診を受ける。
・適度な運動を心がける。

「低栄養」
加齢とともに、消化吸収能力が低下し、低栄養状態になりやすい。
血清アルブミン値や体重減少率などが指標となる。

伴いやすい症状
浮腫、感染症、活気・ADLの低下、貧血など。


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2013.11.21 10:18 | 高齢者 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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ADLと廃用症候群について、ご紹介します。

ADL(日常生活動作)
・日常生活を営む上で普通に行っている基本的な身体的動作
・食事、排泄、更衣、整容、入浴、移乗など

IADL(手段的日常生活動作)
・日常生活を送る上で必要な動作のうち、ADLより複雑で高次な動作
・炊事、洗濯、掃除なの家事、買い物、金銭管理、公共交通機関の利用など

廃用症候群(生活不活発病)
全身あるいは身体の各部の活動の低下や不使用(不活動)によって、身体的・精神的に起きるさまざまな悪影響を総称した合併症
1.筋委縮
長期間の臥床の結果、筋肉が細くなる。下肢の筋力低下が大きく、歩行への影響が大きい。
2.関節拘縮
関節が固まって動かしにくくなる。安静を続けていると全く体を動かすことができない硬直状態になる。
3.骨委縮
骨がもろくなり骨粗鬆症などを引き起こす。安静による骨への刺激の低下は、骨の形成と吸収のバランスを崩し、骨がもろく折れやすくなる。
4.尿路結石
尿中のカルシウム排泄が増え、尿路結石の原因になることがある。
5.起立性低血圧
安静を続けていると、血管運動反射が作動しにくくなり、立ちくらみなどを起こしやすくなる。
6.静脈血栓症
特に下肢の静脈に生じやすく、うっ血やむくみがでる。
7.精神機能
活動による脳の刺激が失われれ、神経機能、感覚機能などの機能低下をもたらす。
8.褥瘡(じょくそう)
長期間の臥床などにより持続的な圧迫が加わり、血流障害を起こして組織が壊死すること。
9.感染
タンの排出能力が低下し、細菌感染を起こしやすく肺炎になりやすい。沈下性肺炎、誤嚥性肺炎を起こしやすくなる。

過用症候群
過度の訓練の結果、かえって新しい損傷を起こす。

誤用症候群
誤った使い方をすると負担がかかり、身体に悪影響を及ぼす。

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2013.11.08 10:10 | 高齢者 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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「高齢者の人格特性」についてご紹介します。

「人格」とは、個人の思考や行動を特徴づけている全体的な行動様式の総称。

「性格」とは、人格の中で情緒的、意思的な側面の特徴を強調するときによく用いられます。

「人の性格」は以下に示す4つの性格の多重構造です。
外側から順に内側を紹介します。
1.役割性格
社長、社員、主婦といった役割を演じるための性格
2.習慣的性格
行動の習慣によって形成されるプライベートな自分
3.気性
家族とのかかわりによって幼少期にできあがる性格
4.気質
もって生まれた性格で本当の自分で、一生変わらない

いったん形成された人格の基本部分は、加齢のみが原因で大きく変わりません。

次に、「高齢者の人格特性」について、ご紹介します。
1.円熟型(統合型)
自分および自分の人生を受け入れて未来志向型。定年退職後も積極的に社会参加をし、毎日、建設的に暮らそうと努力している。
2.安楽椅子型(依存型)
自分の現状を受け入れているが、他人に依存していて受身的。定年退職を歓迎し、責任から開放され楽に暮らそうとする。
3.防衛型(装甲型)
老化への不安を活動し続けることで抑圧して自己防衛している。仕事への責任感が強く、仕事やり遂げる努力をする。
4.外罰型(憤慨型)
自分の過去や老化を受け入れることができない。人生で目標を達成できなっかったことを他人のせいにして非難する。
5.内罰型(自責型)
自分の人生を失敗とみなし、その原因は自分にあると考える。自分を開放してくれるものとして、死を恐れていない。

2013.10.24 10:10 | 高齢者 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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「高齢者虐待防止法」について、ご紹介します。

「高齢者」の定義:
65歳以上の者(65歳未満の者で要介護施設入所者や介護事業のサービスを受ける障害者は高齢者とみなして、要介護施設従事者等による高齢者虐待に関する規定を適用)

「高齢者虐待」の定義:
1.養護者による虐待
2.要介護施設従事者等による虐待

「要介護施設等」の定義:
1.要介護施設とは、老人福祉施設、有料老人ホーム、介護保険施設、地域包括支援センター等
2.要介護事情とは、居宅生活支援事業、居宅サービス事業等

虐待の種類
1.身体的虐待
身体に外傷が生じ、または生じる恐れのある暴行を加えること

2.心理的虐待
著しい暴言、拒絶的な対応など、心理的外傷を与える言動を行うこと

3.性的虐待
高齢者にわいせつな行為をすること。または、させること

4.介護放棄
高齢者を衰弱させるような著しい減食、長時間の放置など著しく養護を怠ること

5.経済的虐待
高齢者の財産を不当に処分すること。高齢者から不当に財産上の利益を得ること。

通達義務
1.擁護者による虐待
擁護者による虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は、高齢者の生命または身体に重大な危険が生じている場合は、速やかに、市町村に通達しなければならない。

2.要介護施設従事者等による虐待
要介護施設従事者等は、施設従事者等による虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は、速やかに、市町村に通達しなければならない。

免責
・高齢者虐待の通報をしても、守秘義務違反にはならない。
・要介護施設従事者等は、通報をしたことを理由に解雇その他不利益な取扱いを受けない。


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2013.10.19 07:45 | 高齢者 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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目のレンズにあたる役割をしているのが「水晶体」です。

本来は透明ですが、白く濁ることがあります。

「白内障」とは、水晶体の白濁により、物がかすんで見える病気です。

原因は、主に加齢です。従って、高齢になると多くの人に起こります。

70歳以上の人の約7割に、白内障があると言われています。

但し、目に外傷を受けたり、「アトピー性皮膚炎」にかかると、若い人にも起こることがあります。

アトピー性皮膚炎のある人が白内障になりやすいのは、たんぱく質の免疫異常や代謝異常が関係していると考えられます。

かゆみにより目をよくかいたり、ステロイド薬の服用も原因になっています。

また、白内障の原因に、紫外線も影響することが分かってきています。

サングラスを使用するなどして、強い紫外線を浴びるのは避けましょう。

白内障の治療は、最終的には手術となります。

眼科で白内障と診断された後、点眼薬を処方されることもありますが、進行を予防する目的に過ぎません。

点眼薬では、水晶体の白濁は取れません。

水晶体の白濁を取り除くには、手術以外にはありません。

従って、白内障と診断され、日常生活に支障をきたすようでしたら、早めの手術が薦められます。

症状が進行してからより、早い時期の方が、周囲の組織の状態がよく、手術の安全度も高いからです。


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2013.09.17 07:37 | 高齢者 | トラックバック(-) | コメント(0) |