精神障害

高齢者や認知症の介護と障がい者や難病患者を支援する情報をご紹介します。

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主な精神症状

意識の障害
・意識とは、外界からの刺激を受け入れ、自己を外界に表出することのできる機能を意味する
・意識障害とは、意識の認知機能と表出機能が低下した状態である
意識の障害
→多くの場合、器質性・症候性・中毒性など外因によっておこる
・時間、場所、人についての認識があやふやになる失見当識が起こったりする
・意識の清明度が上がった状態を過覚醒という
・意識の障害は、清明度、広がり、質的なものの3つに分けることができる
1)意識混濁(意識の清明度の障害)
→意識清明度(覚醒レベル)が障害された状態
・軽度、中等度、高度の3段階から5段階に分けられる
・明識困難、昏蒙(こんもう)、嗜眠(しみん)、昏睡の順で、昏睡が最も高度の混濁状態となる
・これらの段階を表す尺度(JCS:ジャパン・コーマ・スケール)があり、救急搬送時などに広く用いられている
2)意識狭窄(意識の広さの障害)
→軽度の意識混濁を背景として、意識野が狭まるものをいう
・代表例として「もうろう状態」がある
3)意識変容(意識の方向性の変化)
→意識の内部で注意が意識野の中心に集中せず、ほかの方向に向くという意識の方向性の変化をいう
・「せん妄」が挙げられる

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2018.09.22 05:00 | 精神障害 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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主な精神症状

知覚の障害
2.幻覚
幻覚
→実際にないものを知覚することをいう
1)幻聴
→実際の音や声を発する音源がないにもかかわらず、音や声が聞こえると訴えるものをいう
・統合失調症の特徴的な症状
要素性幻聴
→単に音や音楽が聞こえるというもの
幻声
→人の声として聞こえるもの。一般的に、幻聴というばあい、幻声を指すことが多い
思考化声
→自分が考えていることが外から声になって聞こえてくるという症状
機能性幻聴
→「雨の音に合わせて人の声が聞こえる」など実際の音に重ねて幻聴が聞こえることをいう
2)幻視
→実際にはその場に存在しない対象が見えることをいう。
・中毒性、症状性・器質性精神障害に多く見られる幻覚
小動物幻視
→虫や小動物が見える
小人幻視
→小さな人間が動いているのが見える
域外幻視
→「自分の背後に人が見える」など、通常の視野の外側に対象を知覚するこという
3)幻触
→「皮膚に虫が這っている」などの訴えがあるものをいう
・主に、統合失調症で認められる
体感幻覚・臓器幻覚
→温痛覚、運動、平衡感覚などあらゆる体感に関する幻覚
4)幻臭・幻味
→「隣家が悪臭のする薬剤を散布している」「食べ物に何か変なにおいがする」などの訴え
・幻毒妄想や被害妄想と関連していて、特に統合失調症に認められる

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2018.09.21 05:00 | 精神障害 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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主な精神症状

意欲・行動の障害
3.緊張性症候群
カタレプシー
→意思発動性の低下と被明示性の亢進により、多動的に四肢を動かしたり、一定の姿勢を取らせると、長時間その姿勢を取り続ける
反響言語・反響動作
→意思発動性の低下により、相手の言葉や動作を無目的にオウム返しする
常同症
→状況に応じて、目的に合わせた行動をとることができず、同じ動作を繰り返す
・例えば、身体を前後に揺らす、顔をしかめるなど
拒絶症
→他者からの口頭指示や身体的な誘導すべてに対して拒否的な態度をとる
無言・緘黙(かんもく)
→意識があるにもかかわらず、まったく発話しない
※上記は、緊張病の特徴的な状態像である
知覚の障害
知覚
→感覚器が受容した単純な情報(明暗、色、形、音、温冷、匂い、味)が、より高次の脳の情報処理過程を経ることによって、対象の印象(形態や性質)を捉える働きのこと
1.知覚の変容
感覚過敏
→外界からの刺激が通常より強く感じられること
・聴覚過敏や視覚過敏などがある
感覚鈍麻
→外界からの刺激が通常より弱く感じられること
錯覚
→実際にあるものを誤って知覚すること
・錯視:動物を人と間違えたりすること
・錯聴:機械の音を人の声と間違えたりすること
・パレイドリア:壁のシミや雲の形から、人の顏や動物の姿を見出すこと
※それが実際には壁のシミや雲とわかっている点で、通常の錯覚とは異なる

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2018.09.20 05:21 | 精神障害 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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主な精神症状

意欲・行動の障害
意欲
→進んで何かをしようと思うこと。また、その心の働き。
欲動
→身体的欲動(狭義の欲動、生理的欲求、一時的欲求)と精神的欲動(欲望、社会的欲求、二次的欲求)に分けられる
※意欲とは、欲動と意思を合わせた概念
1.意欲・行動の亢進(興奮状態)
躁病性興奮
→躁状態で顕著になり、多弁・多動・不眠不休で活動する
・社会的逸脱行動に至ることも多い
緊張病性興奮
→不安強迫感を示し、焦燥に駆られて落ち着かない
・意思疎通が不良になる
※意欲が過度に亢進すると、行動量が増加し、落ち着かずまとまりのない状態になる
2.意欲・行動の低下
自発性の喪失・無為
→自発性が低下し、周囲との接触を避け、不活発になる
・統合失調症の陰性症状の代表ともいえる
制止
→何かしなければという意思はあるが、行動のスタートが停滞し、スムーズに進まない
・うつ状態の典型といえる
昏迷
→意識は清明だが、意志の表出や行動が認められない状態
・刺激に対しての反応は不明瞭だが、患者は周囲の状況を察知し、意識や記憶は保たれている
・自発行動がないため、失禁や不食になることもあり、生命維持のための集中的なケアが必要になることもある
・うつ状態の極期や緊張病などにみられる
※意欲が減退すると自発性や活動性が低下し、極端な場合には行動がまったく起こらなくなる

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2018.09.19 05:00 | 精神障害 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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主な精神症状

感情の障害
3.感情の興奮性の障害
情動麻痺
→大災害など非常にショックな体験をしたあと、一切の感情の動きが一時的に止まってしまう状態をいう
感情障害(感情鈍麻)
→感情の細やかな動きが減少し、他者との情緒的交流がもちにくくなり、本来、感情が動くような刺激に対しても、ほとんど感情が動けない状態をいう
惰性欠如
→人間的な共感、愛情、同情、羞恥、自責などの感情に乏しい状態をいう
易刺激性
→感情の興奮性が高まり、些細な刺激で不機嫌になったり、激怒したりし、暴言や暴力で当たり散らす状態をいう
4.感情調節の障害
情動失禁(感情失禁)
→些細なことですぐに笑ったり、泣いたり、怒ったりする。あとになって、自己の情動反応が大きすぎることを自覚できるが、そのときにはコントロールできない
5.感情の体験様式の障害
感情の疎隔管
→「何を見ても感動しない」などと訴え、対象に感情がわかないと自覚される離人症の一種。感情喪失の感情などともいう
意欲・行動の障害
意欲
→進んで何かをしようと思うこと。また、その心の働き。
欲動
→身体的欲動(狭義の欲動、生理的欲求、一時的欲求)と精神的欲動(欲望、社会的欲求、二次的欲求)に分けられる
※意欲とは、欲動と意思を合わせた概念

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2018.09.18 07:13 | 精神障害 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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主な精神症状

感情の障害
感情
→快・不快、喜怒哀楽などという自己の「状態」で、状態意識(状態についての意識)とも呼ばれる
1.病的感情
不安と恐怖
・不安は対象のたい漠然とした恐れを意味する
・恐怖は明確な特定の対象がある恐れを意味する
恍惚(こうこつ)
→あまりの幸福感に自分自身がなくなったように感じ、自分が現実世界とは別の絶対的なものに融合し、合一したように感じる状態をいう
両価性(アンビバレンス)
→同一の対象に愛と憎しみ、快と不快などの相反する感情、態度、傾向を抱くことをいう
2.気分の障害
抑うつ気分
→悲哀感、憂うつ感を中心とした気分をいい、行動が億劫になり、不眠や食欲不振を伴うことが多かったり、劣等感や罪責感をもつこともある
爽快気分
→動機もなく気分が爽快で高揚し、明るく陽気な状態で、欲動が亢進し、多弁・多動になる
・躁状態の中心症状
多幸症
→状況にそぐわず、にこにこしているなど、器質性疾患や酩酊(めいてい)でみられる
気分変動症
→気分の持続性の障害で、気分が不安定で変わりやすく、極端から極端に揺れる
児戯(じぎ)的爽快
→深みがなく子どもじみている表面的な朗らかさで、統合失調症の破瓜(はか)型や慢性例でみられる

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2018.09.17 07:12 | 精神障害 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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主な精神症状

3.思考体験の異常
思考体験の異常
→思考を制御できなくなり、思考の能動性を失った状態のこと
1)強迫観念(強迫思考)
・考えが不合理であると自覚しているにもかかわらず、意思に反して、心に出現する観念、表象、衝動のことをいう
・無理に無視しようとすると、不安が生じたりして、本人に苦悩をもたらす
・強迫行為は、強迫観念を和らげようとして行われる行為をいう
・強迫行為自体が目的化してしまい、それを行わないと強い不安に駆られる状態になることも多く見られる
2)恐怖症
・特定の対象や場面に対して不合理だとわかっていても、強い不安や恐怖が誘発される状態
3)支配観念
・強い感情を伴ってある考えが意識され続け、かなかな消失しない状態
4)自生思考
・意識して考えようとしていないにもかかわらず、脈略のない考えが勝手に次々と浮かんでくる状態をいう
5)作為妄想(させられ思考)
・自分の思考であるのに、自分が考えるのではなく他者によって考えさせられると体験するものをいう
・思考(考想)奪取、思考(考想)吸入、思考干渉などがあり、これらは「させられ体験」として意思障害に総括される
・思考(考想)伝播や考想察知などは自我境界の障害ともいえる体験

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2018.09.16 07:08 | 精神障害 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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主な精神症状

2.思考内容の異常(妄想)
妄想
→病的につくられた誤った思考内容あるいは判断で、根拠が薄弱なのに感情的確信され、論理的に説得しても訂正不能なもの
・生じ方や内容によって分類される
妄想の生じ方による分類
1)一次妄想(原発妄想)
・真正妄想とも呼ばれ、妄想の生じ方が了解不能なもの
・妄想気分、妄想知覚、妄想着想がある
2)二次妄想
・状況や感情・性格などから妄想が生じたという了解可能なもの
妄想の内容による分類
1)被害妄想
・他人から被害を受けている、嫌がらせをされると考える妄想のこと
・関係妄想、注意妄想、追跡妄想、迫害妄想、被毒妄想、憑依(ひょうい)妄想、嫉妬妄想など
2)微小妄想
・自己について事実よりも過少評価した内容の妄想で、気に病む
・うつ病の進行によって認められる
・貧困妄想、罪業妄想、心気妄想など
3)誇大妄想
・自己について事実より過大評価した内容の妄想で、うつ状態で特徴的
・血統妄想、宗教妄想、発明妄想、恋愛妄想など
・そう病、統合失調症、老年痴呆などにみられる
4)カプグラ症候群
・家族などよく知っている人物は偽物であり、瓜二つの別人がすり替わっていると確信する妄想
・偽物だと思い込む対象は無生物の例もある

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2018.09.15 05:00 | 精神障害 | トラックバック(-) | コメント(0) |