認知症ケア

高齢者や認知症の介護と障がい者や難病患者を支援する情報をご紹介します。

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認知症高齢者への対応方法について、ご紹介します。

認知症高齢者の介護の基本姿勢

認知症高齢者の介護では、以下に示すことを心がけます
1.高齢者を受け入れ、理解する
→仮に間違ったことを言っても、むやみに訂正したり、叱ったりしない
2.自尊心を傷つけない
→人生の先輩として、相手を尊重する態度や言葉使いに気を付ける。
→高齢者の人間的な感情を無視しない
3.高齢者のニーズやテンポに合わせる
4.安心感を与える
→柔軟性のある態度、温かみのある言葉使い、優しいスキンシップで接する
5.わかりやすく、具体的な話し方をする
→短く、はっきりと、優しく、具体的に馴染みのある言葉で話しかける
6.不安を与えない
→相手の生活歴や生活習慣を尊重し、大きく環境を変えるようなことはしない
7.高齢者のできることに合わせ、残存能力に働きかける
8.孤独にさせない

→高齢者同士の交流の場を設け、役割を見つけられるようにする
9.危険を防止する
→身体的障害は認知症を進行させるため、普段から健康管理に気を配る

認知症高齢者の転倒予防
・認知症高齢者は、高齢によって起こる筋力、敏捷性、平衡感覚の低下に加え、自分自身の心身機能への正確な判断ができなくなっているため、転倒や骨折のリスクが高くなっている
・転倒が発生する時間帯に規則性はなく、昼夜に渡って起こる危険性がある
・環境整備や介護方法の改善を図ると同時に、転倒、骨折を起こさないための支援を行う


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2015.04.18 05:41 | 認知症ケア | トラックバック(-) | コメント(0) |
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物理的環境の評価について、ご紹介します。

TESS-NH修正日本語版
・特別養護老人ホームの物理的環境の状態を観察するためのスケール
・プライバシー、刺激、見当識など6つの治療的目標と、ユニットの独立性、証明、サインといったケアする際の物理的環境に関する13の次元からなる
・各次元にある覚項目は、選択肢が得点付けされ、それぞれの項目ごとの物理的環境の望ましさを示す
※TESS-NH(Therapeutic Environmen Screening Sruvery for Nurssing Homes)は、1960年代にアメリカ開発でされた「TESS」を日本語に翻訳・修正したもの

キャプション評価法
・認知症の人と取り巻く環境について、利用者、職員、家族といったユーザーの視点から評価をする手法
※元々は、市民による街の景観評価のために開発され手法

キャプション評価法の進め方
関係者が、
1.施設の内外を自由に歩く
2.自分がいろいろと感じた場面、空間、場所、物などを写真撮影する
3.撮影した写真について、特徴や印象、判断などを書き込む
4.写真とコメントを1枚のカードにまとめ、キャプションカードとして回収する

キャプション評価法の利点
1.多くの人が参加することで、幅広い意見や視点を収集できる
2.評価対象(項目)を、参加者自身が決められる
3.日常の言葉で評価できる
4.自分と他人の評価を比較することで、評価の相違を知り、環境に対する気づきや学びのきっかけとなる


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2014.07.14 09:00 | 認知症ケア | トラックバック(-) | コメント(0) |
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認知症の人を取り巻く環境について、ご紹介します。

認知症の人を取り巻く環境
1.物理的環境
・設備、建物、空間など
2.社会的環境
・介護者の関わり方や意識など
3.運営的環境
・施設の運営方針、プログラムなど

認知症の人を取り巻く環境における介護者の役割
1.認知症の人に代行して環境調節を行う
2.介護者自身が、認知症の人を鳥瀉社会的環境の一部


環境支援の意義
1.見当識の低下
・認知症の人は、季節、時間、場所などが分からなくなり、不安になるため、サイン、音、光、道具、周囲の人の働きかけを配慮する
2.リロケーションダメージ
・認知症の人は、自宅から施設、病院といった環境の変化に適応しづらいため、住み慣れた環境で生活を継続するようにする
3.自らの環境調整が困難
・認知症の人は、自ら環境に対して働きかけることが困難になるため、介護者が認知症の人の状況や要求を把握して支援する

PEAP
・アメリカで開発された、認知症の人に対する環境支援について、何のために、どのような目的で行うかということについて、チームまたは職種間で考え方を共有するツール
※PEAP(Professional Environmental Assessment Protocol)

「PEAP日本版」では、認知症の人の自立やライフスタイルの継続に着目し、その実現のためにふさわしい環境を幅広い視点で捉えて評価している

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2014.07.13 08:50 | 認知症ケア | トラックバック(-) | コメント(0) |
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理学療法の種類と効果について、ご紹介します。

理学療法の種類
1.物理療法
・熱、水、電気、光、機械など物理的な作用を利用する治療
(温熱療法、寒冷療法、電気療法、光線療法、水治療法)
・特に認知症の人には、温湿布、部分浴といった表在温熱療法
2.運動療法
・身体の一部または全体を動かして症状の軽減や機能回復を目指す治療
・個別療法と集団療法とがある
・認知症の人には、運動療法の導入は容易だが継続するのが困難

理学療法の効果
1.物理療法
・上述した物理療法に加え、マッサージなど徒手療法も効果的
・ホットパックや温水を利用した渦流浴(かりゅうよく)は、慢性的な疼痛(とうつう)の緩和、筋のリラクゼーションに効果が期待できる
2.運動療法
・筋力低下予防のプログラムで認知症の人の五感を刺激すると、思考能力を活性化し、生活リズムを整える効果が期待できる
・有酸素運動は、生活習慣病の予防にもなり、精神面での効果も期待できる
・集団による運動療法は、対人関係に好影響もある

身体状況に合わせた運動療法
・歩行が困難な場合、日常生活の中に、抗重力運動を多く取り入れたり、日中の活動性を維持することが大切
・寝たきりの場合、関節可動域の練習は良肢位保持、うつぶせなどにより、座った生活を目標にする

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2014.07.12 11:00 | 認知症ケア | トラックバック(-) | コメント(0) |
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理学療法の意義について、ご紹介します。

理学療法とは、身体に障害のある人に対し、基本動作能力を回復するため、治療体操などの運動、または、マッサージ、電気刺激などの物理的手段を加えること。

認知症の人は、身体機能の低下していることが多く、このことがさらに認知症を悪化させる要因になる。

このため、認知症の人に対し、理学療法を実施することは、認知症の進行を遅らせ、QOLの点からも効果が期待できる。

特に、血管性認知症の場合、再発防止や転倒、骨折によるリスクが大きいため、理学療法は効果的。

理学療法士の役割
1.低運動(不活発)による廃用症候群の予防、改善
2.筋力・平衡機能など、その人の残存能力の維持や改善
3.運動器を中心とした痛みの改善

理学療法における評価
1.身体面
・関節可動域、筋力、痛み、平衡機能といった運動機能評価
・全身状態や精神状態・機能の把握(ADL評価、認知症検査)
2.社会面
・生活歴、家族状況、病歴の収集
3.環境面
・介護負担、在宅・施設の安全性といった生活状況の確認

認知症のADL評価では、単に動作が可能か不可能かだけをみるのではなく、詳細に動作分析をして、将来的な運動機能への影響も考慮して評価する。
※ADL評価法は、自己評価法、インタビュー法、直接観察法の3つがある。


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2014.07.11 06:52 | 認知症ケア | トラックバック(-) | コメント(0) |
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作業療法評価の手法について、ご紹介します。

作業療法評価の手法
1.認知機能全般
・HDS-R(改定長谷川式簡易知能評価スケール)
・MMSE(Mini-Mental State Examination)
2.記憶
・三宅式対語記銘力検査(言語性記憶)
・ベントン視覚記銘検査(視覚性記憶)

・エピソード記憶
・手続き記憶
3.行為
・観念失行(道具が使えない)
・運動観念失行(社会性の高い動作ができない)
・構成失行(まとまりのある形を空間的に構成する能力の障害)
・着衣失行
4.空間認知
・持続的注意(刺激に注意を向け続ける機能)
・選択的注意(多くの刺激の中から特定の刺激を選び、注意を集中する機能)
・注意の転換(ある刺激に注意しつつ、他の重要な刺激に注意を切り替える機能)
・配分的注意(複数の刺激に同時に注意を向ける機能)
・TMT(Trail Making Test:視覚的注意と実行機能を評価)
5.社会・心理面
・GDS15(老年うつ病スケール15項目版)
・認知症の人の活動への取り組みを観察
6.ADL・IADL
・N-ADL(N式老年者用日常生活動作能力評価尺度)
・Barthel Index(バーサルインデックス)
・Functional Independence Measure(機能的自立度評価表)
・IADLの遂行状況を観察により把握
7.生活環境面
・車椅子の適合具合
・ベットやポータブルトイレの位置や高さ
8.運動機能
・関節角度計
・握力計
・簡易上肢機能検査
9その他
・FAB(前頭葉機能、遂行機能障害の評価)

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2014.07.10 08:14 | 認知症ケア | トラックバック(-) | コメント(0) |
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作業療法における評価について、ご紹介します。

作業療法では、
先ず、認知症の人の全体像を把握するための評価をする
次に、評価した結果から、現存している機能を生かし、取り組むべく目標を設定する
最後に、作業療法プログラムやケアプラン作成に生かし、効果判定の資料にする

作業内容
1.生きる(日常生活動作)
・食事、排泄、入浴、睡眠、静養など
2.働く(仕事、生産的活動)
・仕事関係、学業、家事、通勤・通学、社会参加
3.楽しむ(余暇活動)
・スポーツ、会話、交際、マスメディア(テレビ、新聞、本、ビデオなど)

評価方法
1.面接・情報収集
・対象者や家族から、本人の趣味、興味、仕事、役割から、日常生活のリズム、睡眠の質と量、交友関係、外出頻度、地域活動への参加状況などを尋ねる
2.検査・測定
・認知機能全般、記憶、行為、空間認知、注意、心理、社会面、ADLとIADL、生活環境、運動機能など、さまざまな手法を使って評価する

作業活動の選択
1.今を生きている対象者のQOLの維持と向上を目指すために必要なことは何か
2.上記を達成するために適切な作業活動を活用した介入を実践する


作業療法の留意点
1.成功体験に基づく喜びをもたらす
2.個別介入と集団介入を見極める
3.手本を見せるなど、視覚的な情報提示を心がける
4.肯定的なコミュニケーションを心がける
5.参加を無理強いしない


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2014.07.09 05:20 | 認知症ケア | トラックバック(-) | コメント(0) |
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認知症の作業療法について、ご紹介します。

作業療法
・身体または精神に障害のある人、それが予測される人に対し、主体的な生活の獲得を図るため、諸機能の回復や維持を促す作業活動を用いて、治療、訓練、指導、援助を行うこと

作業活動には、生きる、働く、楽しむ、という3つの内容を含む

作業活動は、生活のあらゆる場面において、以下の5つの要素の組み合わせにより、実践されている。
1.運動機能
・筋力と関節の可動性、全身の耐久性、手の巧緻性など
2.感覚機能
・視覚、聴覚、触覚、痛覚、深部覚(運動覚、位置覚)など
3.知的機能
・理解力、判断力、思考力など
4.社会的機能
・対人関係の構築、役割の遂行など
5.心理的機能
・情緒安定、意慾など
※巧緻性(こうちせい)とは、手先の器用さなどを指す表現

作業療法士の役割
作業療法士(OT:Occupational Therapist)
・診療の補助として、作業療法を行う専門職。

作業療法士による作業療法は、対象者の残存しているプラス機能を生かすことを基本に、作業活動や人と人との交流を通じ、日常生活を送る上で現れる様々な症状の軽減を図る。

作業療法士の5つの役割
1.ADLおよび応用動作能力の自立を図る
2.QOLの向上を図る
3.廃用症候群の予防
4.社会的機能の向上を図る
5.心理面の安定を図る


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2014.07.08 09:06 | 認知症ケア | トラックバック(-) | コメント(0) |