食生活

高齢者や認知症の介護と障がい者や難病患者を支援する情報をご紹介します。

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食事の衛生管理

食品による危害の防止
物理的危害の予防
・物理的危害の代表的なものは異物混入である
異物混入の予防法
1)異物混入の発見を容易にするために、調理室内、特に盛り付け段階の照明の照度は1000ルクス以上とする
2)毛髪混入を防ぐため、髪の毛を完全に防御した帽子を着用する
3)ホッチキス針や破れた袋の破片が混入するのを防止するため、食材の入った袋は手で引きちぎらず、必ずハサミを使用する
4)使いかけ食材の袋止めには輪ゴムは使用しない。やむを得ず使用する場合には、目立つ色の輪ゴムを使用する
5)竹串、爪楊枝、割り箸など、破片が生じやすい調理用品には細心の注意を払う
化学的危害の予防
・調理現場で起こり得る化学的危害は、洗剤、漂白剤、殺菌剤、殺虫剤などの化学物質の混入である
化学品混入の予防法
1)食品以外の化学物質を、小分けなどで食品や調味料などの容器に移し替えない
2)洗剤や漂白剤など、使い終わったら所定の場所にきちんと戻し、調理室に放置しない
3)食品以外の化学物質をやむを得ず食品容器以外の他の容器に移し替える場合、誰が見てもわかるよう見やすい色の文字で表示する
4)化学物質を収納する容器の蓋は簡単に開けられない構造のものを用いる

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2018.06.21 05:00 | 食生活 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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食事の衛生管理

食品による危害の防止
・調理現場において実施できる危害防止策として最も重要なことは手洗いの徹底である
生物学的危害(細菌性、ウイルス性食中毒)の予防
1)まな板と包丁は食材ごとに専用のものを使用する
・肉用、魚用、野菜・果物用、加工食品用などに分類する
・きざみ食を提供している場合、きざみ専用のものを準備する
2)調理器具類、布巾の洗浄・殺菌を実施する
・熱湯、煮沸、食器消毒保管庫、アルコール噴霧、次亜塩素酸ナトリウムなど最も適当な方法を選択する
3)特に生で食する食品の洗浄、消毒を徹底する
・給食センターや学校などの大量調理施設では、サラダ用の野菜や果物は次亜塩素酸ナトリウム溶液で殺菌することが求められている
4)加熱料理は中心温度75度1分以上の加熱を徹底する
・これは大量調理施設で義務付けされており、腸管出血性大腸菌や多くの細菌性及びウイルス性食中毒を予防できる
5)手洗いの励行を徹底する
・調理室に入る前、違う作業に移る際、肉、卵、魚に触れた後、汚染物に触れた後などには必ず手を洗う
6)飛び跳ねによる二次汚染防止のため、調理済みの食品や料理を腰より低い位置に置かない
7)特に、肉・魚介類、卵、大豆製品など、タンパク質性の食品を常温で放置しない


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2018.06.20 05:00 | 食生活 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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食事の衛生管理

食中毒の種類
・通常の食品は無菌ではなく、人間に対して病原性を有しない多くの細菌によって汚染されている
・しかしその多くは加熱調理の段階で死滅するか胃酸によって死滅する
・食中毒もその多くは加熱調理で死滅する
・現実には、多くの食中毒は調理後の二次汚染や不十分な加熱によって引き起こされる
・毒素型と呼ばれる食中毒菌が産生する毒素の中には、加熱によって破壊されないものも存在する
細菌性食中毒(ウイルス性も含む)予防の3原則
→着けない、増やさない、殺す
1)着けない
・食品に食中毒菌を付着させないということ
・食品そのものに最初から菌が付着していることを考慮すると、その食品から他の食品に菌を移動させないということ
・つまり、手や調理器具を介して菌が移動するのを防ぐということ
2)増やさない
・菌の増殖を防ぐ
・細菌性食中毒は、菌数が一定以上にならなければ発症しないため、冷蔵保存(10度以下)は有効である
3)殺す
・殺菌すること
・加熱調理が最も有効だが、加熱に適さない食材もあるため、その食材に適した対応が必要
衛生管理の基本
→正しい手洗い:手洗いに始まり、手洗いに終わる
・手を介して他の食品や調理器具に菌を着けないための手段
・次に衛生的な器具及びその取扱いと食材の適正な管理

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2018.06.16 05:00 | 食生活 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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栄養剤

経腸栄養剤の種類と特徴
5)その他各種飲料、ゼリーなど
・前述した1)~4)の栄養剤は高カロリーで、必要なエネルギーを摂取すると1日に必要な栄養素をすべて充足できる設計になっている
・褥瘡や貧血、低栄養状態、便秘などを合併すると、より多くの栄養素が必要となり、その際、補助的に利用する飲料やゼリーがある
万能タイプ
・栄養素がまんべんなく摂取でき、全体の食事量が少ない患者に向く
・商品名:カロリーメイトゼリー、飲む栄養プラス、リカバリーミニ
エネルギーを補給するタイプ
・脂質が多くタンパク質が少ないもの、糖質が多くタンパク質を脂質がすくないものがある
・どちらも腎機能が低下している患者に向く
・商品名:レナウェルA、元気ジンジン
タンパク質を補給するタイプ
・タンパク質が強化されており、創傷治療に効果があるアルギニン、エネルギー代謝や脂質代謝に関わるカルニチン、分岐鎖アミノ酸などが多く配合されている
・全体の食事量が少ない患者、栄養状態が徐々に低下している患者に向く
・商品名:メイバランス、リソース・ペムパル
微量栄養素を補給するタイプ
・高齢者が摂取しにくい鉄、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、ユビキノンなどが補給できる
・全体の食事量が少ない患者、栄養状態が徐々に悪くなっている患者に向く
・商品名:ブイクレス、アイソカルアルジネード、サンキストポチプラス

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2018.06.04 05:00 | 食生活 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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栄養剤

経腸栄養剤の種類と特徴
3)消化態栄養剤
・原材料のすべてが天然の食品ではなく、化学的に合成したものから作られた栄養剤
・栄養素はほとんど消化された状態になっている
・タンパク質は、アミノ酸またはジペプチド(アミノ酸が2つ結合したもの、トリペプチド(アミノ酸が3つ結合したもの)で配合されている
・糖質はデキストリン(ブドウ糖が数個結合したもの)で構成されている
・食物繊維はほとんどない
・消化をほとんど必要としないため、消化吸収の機能が低下している患者や腸管の安静を目的として炎症性腸疾患を合併している認知症患者に使用する
・独特な味があるため、経口摂取ではなく、チューブを用いて摂取する栄養剤
・商品名:ペプチーノ、ツインライン、エンテルード
4)成分栄養剤
・消化態栄養剤と同様、原材料のすべてが天然の食品ではなく、化学的に合成したものから作られた栄養剤
・タンパク質がすべてアミノ酸で配合されている
・脂質が100kcal中に1g未満とごく少量になっている
・使用は消化態栄養剤と同様だが、より高度な栄養管理が求められる患者に使用される
・アミノ酸の独特な味があるため、経口摂取する際にはフレーバーを用いると飲みやすくなる
・商品名:エレンタール、ヘパンED

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2018.06.03 05:00 | 食生活 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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栄養剤

栄養剤とは
→栄養素の不足を補うために用いる薬剤または食品
・薬剤は、注射剤としての輸液のことを指し、輸液ラインから静脈に注入する(経静脈栄養法)
・食品は、経腸栄養剤と呼ばれ、腸から消化吸収される栄養剤のこと
経腸栄養剤の種類と特徴
1)天然濃厚流動食
・原材料のほとんどが天然の食品で作られた栄養剤
・食事を摂取することとほぼ同じで、ほとんどが口から飲むタイプ
・栄養素の組成は、タンパク質、脂質、炭水化物は食品由来のもので構成されている
・消化吸収が必要なため、消化機能が保たれていないと下痢や腹痛、嘔吐などの消化器症状を起こしやすい
・消化吸収に問題がない嚥下障害患者に適応し、食事の不足分を補う栄養剤として使われることが多い
・商品名:セルティ、流動食品A
2)半消化態栄養剤
・原材料は、天然の食品を中心としている
・栄養素の組成は、タンパク質、脂質、ビタミン、微量元素などを配合している
・栄養機能食品で扱われているものも多い
・飲むタイプとチューブを用いるタイプがある
・栄養素は半分程度消化された状態で、タンパク質の最少単位であるアミノ酸が添加されているものもある
・未消化な状態のタンパク質もあり、ある程度消化機能が保たれていないと消化器症状を起こす場合がある
・消化吸収に問題がない嚥下障害患者に適応
・商品名:リカバリーミニ、サンエットSA、エンシュアリキッド、ラコール、クリニミール

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2018.06.02 05:00 | 食生活 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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引き続き、障害・疾患別の食事への配慮について、ご紹介します。

11.脂質異常症
→脂質異常症のタイプによって対応が異なる
・高中性脂肪血症の場合:低脂肪・低エネルギー食。糖質とアルコールを制限する
・高コレステロール血症の場合:低エネルギー、低コレステロール。食物繊維をとり、動物油を控えて飽和脂肪酸を制限する。コレステロール低下成分のある特定保健用食品なども活用する

12.貧血(鉄欠乏性貧血)
・鉄の摂取量を増やす
・十分に咀嚼する
・良質なタンパク質をとる
・鉄の吸収をよくする酢とビタミンCをとる
・赤血球形成に必要なビタミンB12と葉酸をとる

13.慢性腎臓病(CKD)
→以下の事項を、症状や病態に応じて調節して行う
・ナトリウムの制限
・タンパク質の制限
・十分なエネルギーの摂取
・水分の調節
・カリウムの制限

特定保健用食品とは
→健康食品のうち、国が保健機能食品制度に定めた安全性や有効性に関する基準などを満たした食品
・国の許可の有無や食品の目的、機能により、特定保健用食品と栄養機能食品に分類される
→身体の生理的機能などに影響を与える保健機能成分を含んでおり、健康の維持増進や特定の保健用途のために利用する食品。販売するには、国の審査、許可が必要


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2015.05.23 09:15 | 食生活 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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引き続き、障害・疾患別の食事への配慮について、ご紹介します。

8.糖尿病
→合併症予防のため、低エネルギーでバランスのよい食事をとる
・摂取エネルギーの制限:生活活動強度が軽い場合は、摂取エネルギーを標準体重×20~25kcal、中程度の場合は、標準体重×25~30kcalで算定する
・三大栄養素のバランスをとる
・低エネルギーである食物繊維を十分にとる
・食後に血糖値が上昇しにくい食品をとる
・合併症に注意する:高血圧、脂質異常症、肝炎・代償性肝硬変、腎炎・腎不全、通風、高尿酸血症など

9.エネルギー欠乏症
→食欲を増進させ、摂取エネルギーを増やす工夫をする
・ストレスをなくし、リラックスできる環境をつくる
・油をとる:脂ののった肉や魚を選び、さっぱりと食べられるよう調理法を工夫する
・少し濃いめのはっきりした味付けにする
・アルコール類やスープなどを食前にとる
・香辛料やレモンなどの酸味、香りの強い野菜などを利用する
・おやつやデザートをとる

10.高血圧
→血圧の上昇を抑える
・減塩
・摂取エネルギーの制限
・タンパク質を十分にとる
・カリウム・マグネシウムを十分にとる
・食物繊維をとる:特に果物や海藻に含まれる水溶性の食物繊維がよい
・特定保健用食品を活用する
(次回に続く)


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2015.05.22 08:36 | 食生活 | トラックバック(-) | コメント(0) |